SONYのミラーレスカメラ α7Ⅱに「SEL55F18Z」というレンズを組み合わせて撮影しています。このレンズはとても使いやすく描写も美しいので、基本的にボディに付けっぱなしです。
この記事では、SONY SEL55F18Zというレンズをレビューしたいと思います。
<目次>
- SEL55F18Zのスペック
- ZEISSは高性能の証。
- 50mmと55mmの違いは気にならない。
- 外見はシンプル。
- ボディとの相性もいい。
- 純正フードは大きいです。
- マニュアルフォーカスは使わない。
- あと少し寄りたいときもある。
- 絞り開放の雰囲気がいい。
- 絞り優先オートで撮ります。
- 性能を考えるとベストな価格。
- 純正の50mmクラスの標準単焦点は4本。
- 定番の1本として。
- 関連リンク
SEL55F18Zのスペック
SEL55F18Z(Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA)
焦点距離 55mm
APS-C換算(×1.5) 82.5mm
重さ 281g
長さ 70.5mm
フィルターサイズ 49mm
ZEISSマークのついた単焦点標準レンズの55mm。APS-Cカメラにつけるか、クロップすれば82.5mmとポートレート向きの画角になります。大きさや重さも普段持ち歩くのに苦にならないもの。スッキリしたデザインでバックの中にいれても邪魔になりません。フィルター径は49mmと小さめで保護フィルターやNDフィルターなども安くすみ経済的です。なによりZEISSマークが描写の良さを物語ます。
ZEISSは高性能の証。
ZEISS(ツァイス)は1846年にドイツで設立された顕微鏡を出発点とするレンズメーカー。そのレンズは古くから多数の写真愛好家たちに絶大な人気があります。SONYの販売するレンズについているZEISSのマークは、伝統あるツァイスとソニーによって共同開発されたレンズに付くものなのです。
50mmと55mmの違いは気にならない。
単焦点標準レンズといえば50mmがよくある焦点距離のひとつですが、SEL55F18Z は、ちょっとだけ長い55mm。この5mmの違いは、被写体を「見てる感」が少し強いのかなと思う程度。実際に使ってみた感じでは気になるほどではありません。
外見はシンプル。
スリムな鏡胴で凹凸もなく、持ちやすいシンプルな作り。切り替えスイッチの類もなく誤操作の心配はありません。
防塵防滴でさまざまなシーンに対応します。
ボディとの相性もいい。
α7Ⅱにつけるとレンズとのバランスも良く、ちょうど良い大きさといえます。
α7Ⅱが599g。SEL55F18Zが281g。合計しても880gで、とても軽量です。実際レンズも小さいめで、コンパクトなα7Ⅱとの組み合わせは携帯性もよく、散歩に持ち出すにも苦になりません。
またAPS-Cクロップで使用すれば、フルサイズ換算82.5mmのレンズとして扱えます。もちろん、α6000系のボディでAPS-Cサイズで使用すれば同様にポートレート撮影向けのレンズになります。ボケ味も良好でうっとりの描写です。
純正フードは大きいです。
付属しているレンズフードは大きいです。レンズの性能を発揮するためには、純正のフードを使うべきでしょう。でも、せっかくのコンパクトなレンズなので僕はサードパーティ製の小さなものに替えて使っています。
マニュアルフォーカスは使わない。
ピントリングの操作性は、可もなく不可もなくと言ったところ。僕は片手で撮影することも多く、乱視に老眼なのでMFで撮影することはほとんどありません。
あと少し寄りたいときもある。
最短撮影距離が50cmとあまり寄れません。カフェなどでテーブルフォトを撮るには、少しの不便さを感じます。でも、「寄りすぎない」という意味では、この程度で十分なのではないでしょうか。
僕は、飼い猫やポートレートの撮影で気になったことはありません。
下のケーキの写真は最短撮影距離の50cmで撮影しました。
絞り開放の雰囲気がいい。
開放(F1.8)やF 2ぐらいの絞り値がおすすめです。
絞り開放では画面の周辺がぐっと落ちる(暗くなる)のですが、とても良い雰囲気を演出してくれます。また開放付近ではボケがとても美しく、被写体が立体的に浮かび上がります。
解像感は高く、高画素機を使っても問題ないでしょう。味のあるボケと高い解像感を両立させているレンズですね。
ちなみに周辺光量落ちは絞り値を大きくすれば改善されます。
絞り優先オートで撮ります。
このレンズでよく使う設定は、絞り優先モード(A)です。その場合、絞りは開放からf2あたりをよく使います。もちろん状況によって絞ってピントを深くしてもいいでしょう。
ISO感度は200〜1600の間に設定。室内で多いのはISO400ぐらいです。絞りを開放かf2にして、シャッタースピードはオートにして撮影します。
風景などでピントを深くしたいときは、プログラムオート(PもしくはAUTO)でカメラ任せ。余計なことを考えず、撮りたい瞬間の気持ちを大切にできます。
性能を考えるとベストな価格。
定価は税込で108,900円。ヨドバシカメラでの販売価格は税込98,180円です。買いやすい値段とはいえませんが、これだけの描写力でこのサイズ。バランスのとれた性能を考えると、納得のいく価格だと思います。
(価格は2021年3月4日調べ)
純正の50mmクラスの標準単焦点は4本。
SONYの単焦点標準レンズで50mmクラスといえば、コストパフォーマンスに優れたSEL50F18F、ハイスペックで重量級のSEL50F14Zがありますね。そして、今回紹介したSEL55F18Z。その他、マクロレンズのSEL50M28も入れれば4本あります。それぞれのレンズで異なる特徴があるのですが、中でも高い描写力と比較的購入しやすい価格のSEL55F18Zは、バランスの良い単焦点標準レンズとしておすすめです。
あえてSEL55F18Z以外のオススメを選べといわれれば、マクロレンズのSEL50M28。
絞りの開放値がf2.8だと、スペック的な魅力は半減してしまいますが、「寄れる」を長所と考えるなら、テーブルフォトや、お花などの植物、神社の彫刻のディテールアップと撮影のバリエーションを広げ、とても使いやすいレンズです。
もちろん、SEL55F18Zと合わせて所有しておけば、キャラクターの違う2本のレンズを使い分けることができるようになります。
定番の1本として。
SEL55F18Zは2013年に発売を開始しました。もう9年以上前の設計になるのに、いまだに評判の高い人気のレンズですね。
コンパクトで明るく味のある描写。定番1本として、とても満足のいくレンズだと思います。
関連リンク
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