購入してから長年使ったカメラや、中古のカメラを買ったとき、シャッターを切った回数(ショット数)を知りたい思うことはありませんか?
簡単に言えば、ショット数は車の走行距離のようなもので、そのカメラのショット数を知ることで、残りの寿命や、オーバーホールなどのメンテナンス時期を知る手がかりになると思います。
今回はそのショット数を調べる方法をご紹介します。
<目次>
- とにかく簡単にショット数を調べる方法。
- その他のウェブサイト。
- ニコンのカメラでMacならもっと簡単に調べられる。
- 「Exif」データとは?
- シャッターって、どんなもの?
- ショット数だけでは判断できない。
- まとめ。
とにかく簡単にショット数を調べる方法。
ウェブサイト、ショット数.comを利用します。
このウェブサイト、「ショット数.com」は、さまざまなカメラに対応しています(対応機種の確認ページあり)。残念ながら、シグマ、オリンパス、富士フイルムなどのカメラは調べられないようです(2021年4月確認)。
無料で、メールアドレスの登録もないので、とても便利なサイトです。このサイトの管理人さんが趣味で運営しているそうですが、こんな便利なサイトを提供していただけるなんて感謝しかありません。
それではサイトを開き、使い方を読みます。
基本的には、
- JPEG形式のみに対応。
- 20MB以内のファイルサイズ。
- デジカメから直接、読み込んだ画像を推奨。
現像ソフトなどで生成、加工された画像の場合、Exif情報が削除、変更される場合があるので、カメラから直接、読み込んだ画像が推奨されています。
また、画像のデータは、機械的に調べられ、人間は介さずに消去されるそうです。
スクロールして真ん中あたりの、写真送信フォーム、この斜めのシマシマの水色のエリアに調べたいカメラの画像をドラッグ&ドロップするだけです。
ソニーのJpeg画像で調べてみた。
それでは、先日、プライベート機として中古で購入したソニーα7RⅢのショット数を調べてみます。
でました。僕の所有するソニーα7RⅢのショット数は「55,071枚」です。
5万5,000回か…。
外見が綺麗で調子も良く、付属品などに不足もない、お手頃価格だったので購入したのですが、「それなりにシャッター切ってるなぁ」と思いました。損をしたとまでは言わないですが、徳をしたというほどでもないですね。
やっぱり新品買いなおそうかな。
いや、待て、α7の無印の3でもいいんじゃないか?
センサーのダイナミックレンジはこっちの方がいいという評判を聞きました。。。
やっぱり新品でしょうか。
とはいえ、必ずしもショット数が多いからと言って、すぐに壊れるというわけではありません。
これから大事に、たくさんの写真を撮ろうと思います。
ショット数.comのリンクはこちら。
その他のウェブサイト。
僕が所有するのは、ニコンとソニーのカメラなので、他のメーカーのカメラは確認できません。ただ、シャッター回数を知っておくことは、ユーザーにとって有益だと思います。ショット数が調べられるウェブサイト、アプリには以下のものがあります。参考にしてみてください。
XnView
Jeffrey's Image Metadata Viewer
ExifTool GUI
(海外のサイトなのでリンクしてません。すみません。)
ニコンのカメラでMacならもっと簡単に調べられる。
お手持ちのカメラがニコンで、Macのパソコンをお使いなら、ウェブサイトを使わずに調べられます。
手順を説明します。
Macのアプリケーションに入っている、プレビューというアプリを起動します。
赤い矢印で差しているアイコンが「プレビュー」です。
プレビューが起動したら、調べたいニコンのカメラで撮影した画像のデータを開きます。
D810のRAWデータで調べる。
RAWデータでもJpegデータのどちらでも大丈夫です。ちなみにニコンのRAWデータの拡張子はNEFです。
RAWデータから調べてみましょう。
画像を開いたら、プレビューの、「ツール」から「インスペクタを表示」を選びます。
すると「詳細情報」というウインドウが開くので、●の「i」マークを選んだあと、「Nikon」を選べば、「シャッターカウント(ショット数)」が確認できます。
これは、先日オーバーホールしたD810のショット数です。32,832回。約3万回ですね。まだまだ安心して撮っていけます。
でも、、、オーバーホールしたけど、、、
ニコンの一眼レフの完成形、D850も気になりますよね。
チルト式モニターがついてます。
アングルの自由度が違います。
ちなみに、「Exif」の項目の下の方の「イメージ番号」でもショット数が分かります。
「イメージ番号 32,832」とあり、先ほどの数字と同じです。
D800EのJpegで調べる。
こちらはD800Eの撮って出しのJpeg画像。
「Nikon」の項目から「シャッターカウント」を見ます。
「Exif」の項目から「イメージ番号」です。
以前はメイン機で使用し、現在はサブ機として使っているD800Eはショット数、71,636回となかなかの回数。D800Eのシャッターの耐久は20万回とのインタビューを読んだ記憶があるので、こちらもまだまだ実用で使えます。
そろそろ、ミラーレスに買い替えようかな。
軽いし、小さいし。。。
お店で確認したら、ファインダーがすごく見やすくて、老眼でもマニュアルでピントを合わせられるくらいでした。こういうところはニコンですよね。
プレビューではソニーのショット数はわからない。
このMacのプレビューを使った確認方法ですが、ソニーのカメラではショット数を確認することができませんでした。
先程のショット数.comで調べた画像をMacのプレビューで読み込んでも、「SONY」の項目は無く、「Exif」の項目を表示しても、ショット数と思われる数字は見つけられませんでした。
「Exif」データとは?
デジカメで撮影された写真には、Exif(エグジフもしくはイグジフと読む)データと言われる情報が含まれています。
Exifデータは、写真画像を撮影したカメラ、レンズ、シャッタースピード、f値、ISO感度、ホワイトバランスなどから、解像度、色空間、サムネイルなどの他、さまざまな撮影情報が含まれています。
その中でも、カメラの設定、レンズの焦点距離などは、現像ソフトなどで簡単に表示させることができますが、シャッター回数を確認することはなかなかできません。
ちなみに、ExifにはGPSからの位置情報(ジオタグ)も含まれることがありSNSなどに投稿する写真には注意が必要です。
シャッターって、どんなもの?
一眼レフカメラや、ミラーレスカメラなどは、シャッターを搭載しています。そして、機械であるシャッターはいつか壊れてしまいます。
シャッターが壊れれば、撮影ができなくなりますし、修理代も高額で、場合によっては修理できずに使用不能になってしまいます。
つまり、シャッターが壊れてしまうというのはカメラにとっては致命的なことなのです。
また、ハイエンド機のように、プロが使うことが前提のカメラは、ハードな環境で使われ、アマチュアでは考えられないような回数のシャッターを切ることもあり、それゆえ信頼性や耐久性が求められています。
一眼レフカメラの場合、ミラーの動きに連動し、高速でシャッターが開閉する複雑な機構なのでカメラの中では故障しやすいポイントだといえるでしょう。このため、各社は耐久性、信頼性の求められる最上位機(フラッグシップ機)に目安としての耐久回数を公表しています。
ニコンのフラッグシップ機であるD6は製品の特徴として、40万回のレリーズテストもクリアーしている高精度・高耐久シャッターである、とカタログに記載しています。
キャノンのフラッグシップ機EOS-1D X Mark IIIでは、同様にシャッターの作動試験で50万回をクリアしたと記載するほどです。
(フラッグシップ機以外でも、シャッターの耐久回数を公表している機種もあります。)
また、ミラーレスカメラはミラーがない構造なので、一眼レフカメラほど複雑な機構ではないものの、機械的な部分として故障を起こしやすいポイントとなっています。
しかし、最近では、メカシャッターを使わず(搭載はしている)、センサーからの読み出しのみの、電子シャッターを使用できる機種も出てきており、今後はシャッターの耐久性を考慮する必要のないカメラも登場すると思われます。
ショット数だけでは判断できない。
カメラは工業製品なので、個体差によるアタリ、ハズレもあります。
耐久回数が10万回程度の中級機であっても、5万回程度で故障してしまう場合や、15万回でも問題なく使えるものもあります。
また、ショット数がカメラの寿命の目安になると書きましたが、そうではない場合もあります。
オーバーホールなどで、シャッターユニットなど重要部品を交換したものは、ショット数のカウントがリセットされてしまう場合もあるからです。また逆にオーバーホールによって新品同様の中身になっても、ショット数のカウントがそのままの場合もあります。
このように一概にショット数だけで、そのカメラの寿命を判断できないこともあるのです。
まとめ。
シャッターを切った回数、つまりショット数はカメラの寿命を考えるひとつの目安になります。
耐久性、信頼性の求められるシャッターのショット数を把握しておけば、安心してカメラを使い続けることができ、また買い替えや点検整備のタイミングを判断しやすくなると思います。
手間を惜しまなければ、中古カメラを購入する時にもカメラの状態がわかるので、ショット数を調べる方法を知っておくのは便利だと思います。