猫ノ目わたるブログ

風景、野鳥、花・山野草。日々、撮影した写真をもとに書いてます。

RAYQUALのマウントアダプター、NFG-SαE (Nikon Fレンズ、SONY Eボディ)をレビューします。

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RAYQUAL(レイクォール)のマウントアダプター、NFG-SαE をレビューします。

NFG-SαEは、Nikon FマウントのレンズをSONY Eマウントのボディに装着するためのマウントアダプターになります。

 

目次

 

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こういう箱はどこか懐かしい感じがする。

RAYQUAL(レイクォール)はどんな会社が作ってる?

RAYQUAL(レイクォール)の販売元、宮本製作所は1948年(昭和23年)創業の会社。

精密機械加工を得意とし、1973年頃から輸出向けに一眼レフカメラ用の接写リングを製造していました。

ドイツのカメラメーカーの接写リングをOEM供給もしていたそうです。

現在はマウントアダプターがメインの商品であり、高精度、高品質、高い堅牢性を特徴とする会社です。

 

絞り環のないGタイプレンズにも対応のNFG-SαE

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質感が高く、落ち着いた黒のツヤと高級感があります。

マウントアダプターに絞りを操作するための絞り環があるので、絞り環のないGタイプレンズにも対応しています。

ちなみに電磁絞りのEタイプレンズは、絞りを動かせないので使用できません。

NFG-SαEの絞りにはクリックストップがあります。節度のある、はっきりと感触の伝わってくるタイプですが、動きは滑らか。

気持ちの良い動きなので、無駄に何回もクリクリ動かしたくなります。

ちなみにレンズ側にあるレバーと連動する機構が、マウントアダプターの内側にあるのですが、これがなかなかの精密っぷりです。その動きを見るのも楽しいです。

 

信頼の国産は、安心を買うため。

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レンズのロックレバーの固さもちょうどいいです。

マウントアダプターで気になるのは、無限遠とボディとレンズの平行度。購入した個体の無限遠はカッチリ出てました。光軸のズレは気がつきにくいと思いますが、片ボケの原因になるので注意が必要です。

そして、工作精度の低い製品で恐ろしいのは外れなくなること。純正の製品ではないものを使うのだから自己責任です。もしボディやレンズを修理することにでもなったら大変です。

基本的な部分ですが、こういうところに値段の差がでると思います。

RAYQUAL製のマウントアダプター、NFG-SαEはボディとレンズどちらとの取り付けでもガタ付きはありません。でも硬すぎるようなこともない。

取り外しもスムーズ。まるで純正のアダプターのように意識せずに使えます。

決して安いものではありませんが、安心を買うと思えば納得できるハズです。

 

細かいところに、こだわりを感じてしまう。

ボディ側にある遮光板はフレーム(センサー)の形に合わせて四角になっています。

レンズ側にも遮光板がありますがこちらは円形。

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ボディ側から見るとこんな感じ。角がちゃんと切られている。

さらに、内側には乱反射を防止するためにギザギザのネジのような加工が細かく

施されています。

こうした細かいことの積み重ねで、オールドレンズや、現行の高性能なレンズでも、そのレンズの描写をスポイルすることなく、確実にボディ側へと光を導いてくれます。

僕は、安いマウントアダプターで、ひどい内面反射を経験しています。

本来のレンズの味ではなく、ただ画像が白っぽくなる。使っているうちに嫌になってしまいました。

せっかくのオールドレンズ遊び・レンズスワップ遊びも台無しになります。 

 

RAYQUAL NFG-SαEをボディに装着。

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滑らかに嵌まり、きちっと固定されます。

重量級のレンズを持っていないのでテストできませんが、かなり大きなレンズをつけても問題なさそうな堅牢性を感じます。

 

GタイプレンズのAF-S NIKKOR 85mm f1.8Gをつけてみる。

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NIKKOR 85mm f1.8Gは、α7系のボディには大きく見えます。

GタイプレンズのAF-S NIKKOR 85mm f1.8Gをα7R IIIにつけてみました。ちょっと首が長いかなという印象。でも自然ですね。

普段はニコンのD810につけているAF-S NIKKOR 85mm f1.8G。描写やハンドリングには満足しているのですが、手振れ補正がないのが地味に辛い。室内での撮影では、α7R III、α7IIとの組み合わせに期待できます。

このときにボディ側で手ぶれ補正の焦点距離を設定するのを忘れないようにしたいですね。

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スッキリ感があっていい感じ。

NFG-SαEとグリップ部との間は広くはないですが、それほど狭くもないです。

絞りの操作に影響は特に感じませんが、手の大きい人は少し動かしづらいかも。

 

DタイプレンズのAI AF-S Zoom-Nikkor 17-35mm f/2.8D IF-EDをつけてみる。

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思いのほか、似合っててかっこいい(私感)。

Dタイプのレンズの場合は、レンズ側の絞りを最小絞りにセットしてロックをかけ、NFG-SαE 側の絞り環で操作します。

一応、レンズの絞りで操作もできますが、NFG-SαE 側の絞り環の位置との関係で、思ってもない絞りになってしまうこともあるので注意が必要です。

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個人的に気に入っている、17-35mm f/2.8D。今でも現役です。

ボディ側の「手ブレ補正設定」の「手ブレ補正焦点距離」ですが、ズームに合わせていちいち設定し直すのはめんどうなので、その日の撮影対象や気分で17mmか35mm、もしくは24mmにしてそのままです。ズームで違う焦点距離を使っても特に問題を感じたことはありません。

 

本当の目的は、Carl Zeiss MAKRO-PLANAR T *2/50mm ZF.2をつけること。

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料理カメラマン界では、圧倒的人気、神レンズと言われています(うわさ)。

Carl Zeiss MAKRO-PLANAR T *2/50mmは名玉と言われていますが、これは間違いないでしょう。

描写は柔らかく、シズルに対して立体感があります。曖昧な表現ですが、水分を含んだようなしっとりとしたもの。そういったものの描写は手にとれるようです。

ハーフマクロで開放値がf2。開放の周辺光量落ちはけっこうあるほうです。ボケは柔らかく滑らか。こっくりと色がのります。

50mmという基本の焦点距離で自然なパース感。マニュアルフォーカスです。

花や料理の撮影には、特に向いていると思います。

α7IIやα7R IIIに装着すれば手ぶれ補正が使えるので、外に持ち出す機会も増えると思います。

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絞り周りがメカメカしてますが、質感がいいのでヨシとします。

NikonのFマウントで使うだけでも十分でしたが、やっぱりSONYのαシリーズで使えるようになるのはありがたいですね。ややフロントヘビーですが、使い勝手は悪くないです。RAYQUAL NFG-SαEのデザインは高級感があり、マクロプラナーとの相性もバッチリです。長く使っていきたいものなので、こいうところは嬉しいですね。

 

マウントアダプター、RAYQUAL NFG-SαEで気をつけること。

NFG-SαE には電気接点がないので、ボディ側にレンズ名や焦点距離、絞り値は伝わらず、ファインダー、モニター上にはこれらの情報は表示されません。

同じ理由でEXIFにレンズ情報は記録されません。

また電磁絞りのEタイプレンズは、絞りを動かせないので使用できません。

(絞りを開放のみでよければ使えます。)

複数のFマウントレンズを付け替えて使用すると、どのカットに何のレンズを使ったわからなくなる可能性があります。必要な場合はタグで管理するなど工夫するといいでしょう。

またレンズに付いている手ぶれ補正は機能しません。

ボディ側の手ブレ補正は機能しますが、手動で焦点距離をセットする必要があります。

 オートフォーカスのついたレンズも、オートフォーカスは動かないのでマニュアルフォーカスになります。

カメラのモードは、絞り優先(A)モードかマニュアル(M)モードを使います。

あと忘れてはいけないのが「レンズなしレリーズ」の設定を「ON(許可)」にするということ。

 

書いてみると色々ダメなことが多いですが、使ってみるとそれほど大変ではありません。

慣れの問題でもあるので、しばらく使ってみるとをおすすめします。

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信頼の純国産マウントアダプター。

マウントアダプター、RAYQUAL NFG-SαEは買いです。

最近では、大陸系のマウントアダプターも精度が上がり、十分に実用に耐えるものが多くなっていますが、それでも個体差を含め製品精度にバラつきがあり、当たりハズレがあるように感じます。また、デザイン的にも納得のいくものが少ないと思います。

個人的には、そうしたハズレを引きたくない、いわゆる「上がり」の製品が欲しいということで、国産のRAYQUALを選んでいます。

 

RAYQUAL宮本製作所へのリンクはこちら。

www.rayqual.com

 

レンズ沼への入り口に一つどうでしょうか(笑)。