ニコンの広角ズームレンズAi AF-S Zoom-Nikkor 17-35mm f/2.8D IF-EDをソニーα7Ⅱで使ってみました。
マウントアダプターは、宮本製作所のRAYQUAL(レイクォール)のNFG-SαE(Nikon Fレンズ、SONY Eボディ)です。
今回は「九品仏(くほんぶつ)」と呼ばれ親しまれている、九品仏浄真寺で撮影散歩してきました。
<目次>
- ニコンレンズとソニーボディの組み合わせ。
- Ai AF-S Zoom-Nikkor 17-35mm f/2.8D IF-ED というレンズ。
- ついつい、17mm側が多めになります。
- カメラの設定は?
- 広く撮って満足してしまいます。
- ボディが変わると、気分転換。
- 九品仏浄真寺は緑が豊なお寺。
- シャッターを切るまでの一連の流れ。
- 広角側17mmの四隅の描写は?
- 17mmは傾きに気をつけましょう。
- 九品仏浄真寺はいつ行っても美しい。
- 結局、使い続けてしまいます。
ニコンレンズとソニーボディの組み合わせ。
マウントアダプターは、宮本製作所のRAYQUAL(レイクォール)「NFG-SαE」という、ニコンのFマウントレンズをソニーのEマウントにつけるマウントアダプターを使っています。
こちらで、NFG-SαEについて記事にしています。
電子接点はないので、AFはもちろん使えません。絞りもマニュアル操作。
レンズ関係のExif情報は残りません。
それなら、Fマウントのボディで使った方がいいのではないかと思いますが、手持ちのニコンのFマウントには手ブレ補正の入ったボディがありません。というかニコンのFマウント一眼レフカメラでは、手振れ補正機能のあるカメラボディは存在していません。
それなら、手振れ補正機能がついて、しかも軽くてコンパクトなα7Ⅱで使ったらいいのでは? と思ったというわけです。
この組み合わせでの重さは?
実測で1564g。
1日中、首から下げて歩くにはちょっと重いです。首への負担を減らすために抱えるようにして持っている時間もありました。
レンズ側のみでは、フード、保護レンズ、マウントアダプター込みで、実測 915gでした(レンズキャップなし)。
最近の軽いレンズに慣れていると「重いっ」ってなります。
元大三元レンズなので、それなりの重さにはなりますね。
Ai AF-S Zoom-Nikkor 17-35mm f/2.8D IF-ED というレンズ。
すでに販売を終了しているレンズです。
ニコンFマウントでフルサイズに対応しています。
- 絞りは、f2.8からf22までで、9枚絞り。
- 最短撮影距離はズーム全域で28cm。
- フィルター径は77mm。
- 手ブレ補正はありません。
フィルム時代はF5につけて使っていました。
フィンランドでは、教会の祭壇から天井画までフレームにおさめた時のことをよく覚えています。そのときは、縦位置で撮影しましたが「やっぱり広角側17mmって便利だなぁ」と思いました。
Ai AF-S Zoom-Nikkor 17-35mm f/2.8D IF-ED の描写は?
たぶん開放で撮影しています。
花を写しても十分な解像力があると思います。
カリカリでの描写ではありませんし、高画素機で使うとアラが目立つかもしれません。
ボケは、変なクセもなく自然なもの。
個人的には、奥行きを十分に感じられる、色のりの良い描写だと思います。
ついつい、17mm側が多めになります。
広角側で撮ってしまいます。
17mmではパースが強すぎて、実際とはちょっと違って見えます。
迫力は出ていますけどね。
九品仏浄真寺の総門の扁額には「般舟場(はんじゅじょう)」と書かれていました。
ここでも17mm。
四隅が引っ張られるように流れてるのかな。
気になるような、ならないような。
九品仏浄真寺は広いお寺になります。
撮影での引きは十分にあったので、もう少しテレ側(望遠側)でとってもよかったですね。
このアングルでは四隅の流れは気にならないかな。
実際そんなに流れていないかも? でも、ちょっと隅の描写が怪しい?
どうでしょうか。
絞り値がExifに残らないのは、やっぱり不便です。
カメラの設定は?
絞り優先AEで撮影しています(露出補正あり)。
jpegの画像は撮って出しでファイルサイズをリサイズしています。
RAW画像はキャプチャーワンで、露出やハイダイナミックレンジなどを調整。傾きなども調整していますが、トリミングなどはしていません。
カメラの設定はこんな感じです。
- ホワイトバランスは5200K。
- クリエイティブスタイルは、スタンダードでコントラスト、彩度、シャープネスは標準になります。
- Dレンジオプティマイザー オート
- 湾曲収差 オート
- 倍率色収差補正 オート
- 周辺減光補正 OFF
- 手ブレ補正 ON
- 手ブレ補正設定>手ブレ補正焦点距離 24mm
*レンズ関係の設定がどの程度反映されているかは分かりません。
広く撮って満足してしまいます。
山門(仁王門)です。
絞って撮ったと思います。ちょっと明るすぎかも。
もちろん17mmで撮影。
それで満足してしまって、仁王像を撮っていません。
ボディが変わると、気分転換。
鐘楼堂です。
調べてみると、十二支が彫られているとか。
Ai AF-S Zoom-Nikkor 17-35mm f/2.8D IF-EDは、随分と長いこと使ってきました。
ファインダーから見える景色に変わりはないはずなのに、別のレンズのような新鮮な気分になります
ニコン一眼レフからソニーEマウントミラーレスという風に、ボディが変わると気分転換になっていいですね。
九品仏浄真寺は緑が豊なお寺。
本堂と観音堂との間にある庭園です。
奥の方に少しだけ観音堂が見えています。
ズームの中頃、24〜28mmくらい。ISOを上げているので、おそらくf値は8以上。
絞っているので、描写も安定。置かれた石や木々の立体感が表現されています。
20〜24mmくらいでしょうか。
今では突出した性能ではありませんが、信頼がおける描写。
庭園は、本堂の横にある縁側に座って眺めることができます。
時間のある時に来てゆっくりすると癒されます。
シャッターを切るまでの一連の流れ。
先ほどとは逆側にある、本堂横のお庭。
とても雰囲気のある造りですね。
写真を撮るまでの一連の流れは、以下のようになります。
絞り優先AEでISOもオートです。
明るさの調整は、露出補正ダイヤルでおこなっています。
- 被写体にカメラを向ける。
- ズームのフレーミングを決める。
- マニュアルでピントを合わせる。
- マウントアダプターNFG-SαEの絞りリングをだいたいで合わせる。NFG-SαEの絞りは0〜7の8段階(0が開放で7が最小絞りです)。
- シャッターを切る。
やることがそれなりにあるので露出操作はカメラに任せた方がいいですね。
広角側17mmの四隅の描写は?
広角17mm側で、ISOとシャッタースピードから、絞りは開け気味だと思います。
四隅に流れとパープルフリンジが出てます。
17mm側で絞りを開け気味で使うと、流れてしまいます。
ニコンのカメラボディでも同様にあったと思います。
f8あたりまで絞れば、改善するようです。
暗い条件や広角側でボカしたい時など、絞りを開けて使うときは、気をつけた方がいいですね。
同時に木の枝と空の明るい部分の輝度差からパープルフリンジが出てしまっています。
この写真なら、もう少し絞ればよかった。
それでも、これほど拡大しなければ気ならないかもしれませんね。
17mmは傾きに気をつけましょう。
広角17mm側で撮影。
仏像に木の葉がかからないように、少し横からフレーミングしました。
RAW現像で傾きを直しています。
17mm側では、少しの傾きでも妙なパースがついてしまいます。
できれば三脚に水準器を使いたいところですが、散歩撮影ではそんなものは持っていません。
撮影ではなるべく水平になるように撮影して、自宅でじっくり直した方が効率的だと思います。
九品仏浄真寺はいつ行っても美しい。
京都や鎌倉に行かなくても、お寺さんの雰囲気を味わうことができました。
広い敷地に手入れの行き届いたお庭がとても気持ちがよかったです。
九品仏浄真寺は四季おりおりの美しい景色を楽しめるので、それぞれの季節に伺ってみたいですね。
九品仏浄真寺へのアクセス。
九品仏といえば、Comme’N(コム・ン)東京のパン。
置きピンして撮影しました。背景のボケが綺麗です。
パンの世界大会で総合優勝を果たした大澤秀一さんのパン屋さん。
九品仏駅からすぐ、九品仏浄真寺の参道に入る交差点の角にあります。
おしゃれな店内でパンを購入。
参道脇で失礼してつまみ食いです。
結局、使い続けてしまいます。
新しい広角ズームに買い換えようかといつも悩むのですが、結局使い続けています。
大きさ、開放f2.8、最短撮影距離、描写とバランスがとれたレンズ。
カメラバックでの収まりもよくて、柔らかい描写が好きな僕としては今のところベストなレンズです。
ただ最近では、ちょっと重さが気になりました。
年齢のせいか軽いレンズがいいですね。