2021年12月末に書いた記事になります。
TZE-02について、ファームウェアアップデートなどにより、この記事の内容とは違う結果になる可能性もあります。
詳細などは、公式ホームページなどで最新の情報をご確認ください。
TECHART(テックアート)のTZE-02は、ソニーのEマウントレンズ を ニコンZマウントボディにつけるマウントアダプターです。
AFや手ブレ補正にも対応しているということで、購入してみました。
<目次>
TZE-02について。
TZE-02の製品特徴として、AFに対応。レンズ内、ボディ内手ぶれ補正対応しているそうです。
注意事項としては「ピンポイントAF」に対応していないこと、レンズとボディの手ブレ補正機構は同時に使用できないので、どちらかの手ぶれ補正はオフにすること。
1.3kgを超えるレンズを装着する場合はカメラ、レンズの両方を支えながら使用することとなっています。
また、物理的干渉によってZfc、Z50のDX(APS-C)サイズのカメラには装着できないとなっています。
TZE-02を使用する前に、マウントアダプターのファームウェアアップデートをしました。
USB DOCKは付属していますのでUSBケーブル(ケーブルは付属していません。)でPCと接続。ファームウェアアップデートはサイトの説明を参考にやってみましたが、簡単なのですぐにアップデートできました。
その後、カメラ側のファームウェアのバージョンを確認して、これも必要ならアップデートしておいた方がいいと思います。
TZE-02をニコン Z6IIにつけてみる。
TZE-02を購入したので手持ちのEマウントレンズをZ6II装着して、簡単にテストしてみました。
使い込んだテストではないので、参考程度にしてください。動画はあまり撮らないので、静止画のみの使用感になります。
SEL55F18Z
ソニーα7R IIIで愛用中の標準レンズSEL55F18Z。ボケ味がとてもよく、猫や食べ物など撮るときに重宝しています。
このレンズ、普通に使えました。
EXIFでは、55mm f/1.8Gと表記されます。絞り値も問題なし。
AFですが、α7R IIIの時と比べても少し遅いのかなぁ、と感じる程度。絞りを絞り気味(f11とか)にするなどすると迷ったり、遅くなるときがありました。個人的には許容範囲であり、とくに不満はありません。AF-SやAF-Cも問題なく、人、猫の瞳AFも使えます。
Zの50mm f/1.8も評判が良く使ってみたいレンズですが、SEL55F18Zが普通に使えるとなると必要ないかと思ってしまいます。
SEL35F28Z
レンズの認識が安定しません。しかも認識できないときの方が多い。個体差なのかよくわからないです。電池を抜き差ししたリ、マウントをグイグイいじったり、いろいろ操作すると突然認識する。ただ、再現性がないので困ってしまいます。
認識できないと、AFなど電気的なやりとりは全てできません。
MFも使えなくなり(ピント調整ができない)、絞りは開放になったままなので、使い物になりません。
ただ、認識できたときはSEL55F18Zと同様に普通に使えます。
認識時のレンズ名は35mm f/2.8Gと表記。絞り値も問題なく、EXIFに記録されます。
コンパクトで携帯性の良いSEL35F28Z。写真がメインではない日にリュックに入れておけるので、何かと登場回数が多いレンズです。解像感も高く、ボケは大きくないもののナチュラルな描写が気に入っています。
このレンズはZ6IIで使いたかった。残念。
ファームウェアアップデートに期待するしかないけど、Zの28mmか40mmあたりを考えてしまいます。
ZEISS Batis 2/25
広角側は、これ一本あれば十分なんじゃないかと思わせる便利なレンズ。
これも普通に使えます。表記は25mm f/2Gとなります。絞り関係もOK。
ただ、これはなんとなくなんですが、α7R IIIで使うときと比べて描写が落ちる気がします。α7R IIIとZ6IIでは画素数が違うので、それが原因かと思いましたが、Loxia2.8/21ではそんなふうに思いませんでした。とはいえ、ZEISSなんで立体感のある描写です。
Batisレンズの曲線的なデザインはα7シリーズよりZの方が似合ってると思います。
ZマウントのZEISSブランドのレンズは販売されないのでしょうか。Batisシリーズのようにほどほどの価格で発売して欲しいですね。
ZEISS Loxia2.8/21
柔らかくもシャープで繊細な表現ができるLoxia 2.8/21。光条がでるので画面に光を入れたくなります。開放f値は2.8ですがレンズ自体がコンパクトなので、カメラバッグの隅に入れておけるレンズです。
こちらのレンズはもともとマニュアルフォーカスで、絞りもレンズ側でしか操作できない仕様。
EXIFの表記は21mm f/0Gとなります。
撮影中の表示される絞り値、EXIFの撮影データは撮影時の絞り値に関係なく、f/2.8のままです。
またα7シリーズで使用すると、ピント合わせのときにピント位置を自動で拡大表示してくれた機能もZ6IIではありません。(ボディ側で拡大ボタンを押せば、拡大表示はできます。)絞り値もそうですが、地味に不便になります。
オールドレンズやライカ用レンズをマウントアダプターで使っているのと同じ感覚です。
でもセンサーとの相性がいいのか、α7R3で使っていたときよりも立体感が出ている画像が撮れるように思います。
その他のEマウントのレンズも気になります。調べてみたいですね。
VM-ECloseFocusAdapterと併用してみる。
コシナのVM-E CloseFocus AdapterとTZE-02を合わせて使ってみます。これでライカMマウントレンズを、ニコンZマウントボディに装着できるようになります。
L/MリングをつけてLマウントのニコンレンズをつけてみました。
VM-E CloseFocus Adapterに電気接点はありませんのでAFやEXIFなどは使えません。機械的に装着できるだけとなります。
(ライカMマウントレンズ、ニコンZマウントボディ用の専用マウントアダプターは各社から販売されていますが、試しにやってみました。)
NIKKOR-S・C 5cm F1.4(L)
やっぱり、ニコンのオールドレンズはニコンのボディにつけたい。そう思っていました。
カラーもいいですが、モノクロで撮ってもいい感じ。Z6IIはピクチャーコントロールのモノクロームの他、クリエイティブピクチャーコントロールの「カーボン」など、カメラで設定して撮影できるので、このレンズの出動回数は増えそう。
W-NIKKOR・C 3.5cm F2.5(L)
レンズの小ささが目立ちます。オールドレンズながら安定描写の3.5cm F2.5。DX(APS-C)でも使いやすそうな焦点距離なのでZfcにつけてみたいレンズですが、TZE-02は物理的な干渉があって取り付け不可。
こちらのマウントアダプターなら取り付けできるようですが、情報が少ないですね。
TZE-02で気になるところ、まとめ
レンズを外すときに押す、取り外しレバーが華奢です。
画像のFn2ボタンのそばにある、シルバーの丸型が取り外しレバー。
場合によっては折れてしまうのではないかと心配になります。
スペースがないので、こういうところに無理がきてしまうのは仕方のないところですが、もう少しなんとかならなかったのかなと思います。
取り外しレバーも心配ですが、この薄い構造全体が華奢で心配でもあります。
よく、この狭いところに電気接点を詰め込んだと感心してしまいます。
レンズ側に付けっぱなしで運用したいのが本音です。
Zマウントの電気接点は上側。TZE-02を装着すると下側になります。
ガタつきなどはなく、取り付けもスムーズ。日本製ではないので工作精度を心配していましたが問題なさそうです。この薄いマウントアダプターを作れる技術力はなかなかのものだと思います。
そして、手持ちのレンズではSEL35F28Zの認識が不安定で使えませんでしたが、他のレンズは実用に耐えられます。電気信号の解析技術も凄いですね。より安定して純正レンズのように使えるファームウェアアップデートを期待しています。(レンズの認識は個体差があるようです。。。)