多摩川河口に探鳥・野鳥撮影に行ってきました。
関東、首都圏の有名探鳥地である多摩川河口域。この辺りは潮位が低くなると干潟が現れます。
また羽田空港の対岸、神奈川県側の堤防沿いは歩けるようになっており、年間を通して水鳥たちを多く観察できます。また春と秋には旅鳥たちも観察できる探鳥地として有名な場所で、4月初旬に野鳥撮影に行ってきました。
*すみません、鳥のいい写真は撮れませんでした。多摩川河口域の様子を参考程度にお読みください。
<目次>
- 多摩川河口の土手を歩きながら探鳥。
- ヨシ原のオオジュリンを撮影。
- 多摩川河口水位観測所に到着。
- 大師大橋まで野鳥を撮りながら行ってみる。
- 土手沿いを歩くと桜も楽しめました。
- 大師橋あたりで一区切り。
- 多摩川河口へは殿町第2公園を起点にするのが便利。
- カメラ機材について。
多摩川河口の土手を歩きながら探鳥。
多摩川河口域の野鳥観察というと、大師橋から多摩川スカイブリッジを越え、多摩川河口水位観測所までの土手沿いの道を歩くのが一般的かと思います。
土手の上は歩道が整備されています。
川側の土手下も歩けますが、濡れているところや、薮が伸びて見えづらい場所があったりと、足場が悪いので注意が必要です。
ヨシ原のオオジュリンを撮影。
夏羽になったオオジュリンを見ました。
ですが、夏羽のオオジュリンを見たのはこの個体だけで、他はまだ換羽中の鳥がほとんど。
ちょっと気が早いオオジュリンのようです。
ヨシの茎から降りて、干潟で採餌中のオオジュリン。
メスのオオジュリンがこちらを気にしています。
オスは警戒心高めで雌の後ろで、周囲をキョロキョロ。
最近よくオオジュリンを撮影するのですが、だいたいメスの方が近寄ってくるようです。
やっぱりヨシの茎に掴まる姿がオオジュリンらしくていいですね。
多摩川スカイブリッジ近くのヨシ原です。
ちょっとゴミが気になるところですね。
多摩川スカイブリッジ(羽田連絡道路)は令和4年に開通した比較的新しい橋です。羽田空港と川崎臨海部を繋ぐ橋になります。
オオジュリンの写真はこの付近で撮影しています。
多摩川スカイブリッジを超えると、川の向こうに羽田空港関連の施設が見えます。
ヨシ原の中には踏み跡があり、干潟部分まで出られる踏み跡もあるようです。
しかし、それなりのリスクもあります。
急に水が染み出す場所や、尖って危険なゴミ、人目の届かない場所なので、どんな人、動物と出くわすかわかりません。自己責任でもありますが、一人で中に入るのはあまりお勧めできません。
多摩川河口水位観測所に到着。
土手の歩道の突き当たりにある水位観測所。
それ以外に何もありません。トイレもなく、自動販売機などもありません。
また遮るものがないので、夏の日差しや雨が降ってくると凌げる場所がないので辛いかも。
だいぶ潮が引いていたようで、干潟部分に降りて歩くこともできました。
潮干狩りや釣りにきている人が疎らにいます。
ぱっと見、それほど成果があるようには思えませんでしたが、どうなんでしょうか。
多摩運河のほうを覗いてみました。
干潟にいるのは、頭が黒くなりかけのユリカモメのようです。
夏羽に換羽途中のようですが、冬羽から夏羽に変わると頭が黒くなる鳥は、けっこう多いと思います。鳥目線で「黒」という色は何か意味があるのでしょうか。
調べてみると人間には黒く見えるカラスも紫外線が見える鳥類からは違う色に見えるようです。専門的な話になるようなので詳しくは書けませんが、どうやら鳥目線では「単純な黒ではない」ということですね。
木更津の方を見てみると、遠くに大きな客船(?)が浮かんでいます。
距離があるので大気の影響で揺らいで見えています。
その手前にはダイサギ(たぶん)がいます。
振り返って多摩川スカイブリッジの方向を見ます。
シギ、チドリ類や、ミサゴなどを期待していたのですが、そうした鳥はほとんど見ることができませんでした。
行った時期が悪かったのか、たまたまそれらの鳥たちがいなかったのかはわかりません。鳥たちの年間スケジュールを見抜けるようになりたいですね。
比較的、近くにアオサギがいました。その向こうには、ユリカモメと思われる群れがいます。
大師大橋まで野鳥を撮りながら行ってみる。
わりと近くで撮影できたコサギ。
頭から伸びた飾り羽が風に揺れていました。
ユリカモメの飛翔を撮影してみました。
ユリカモメは冬鳥なので、もうしばらくするといなくなるそうです。
イメージとしては年中見かける鳥のような気がしますが、留鳥なのはウミネコだそうです。
多摩川河口域でウミネコは通年観察できるようですが、今回は見つけられませんでした。
トコトコ歩く姿が可愛いハクセキレイのジャンプしているところ。
イソシギとすれ違いました。
咄嗟になんとか撮影できた一枚。その後を追いかけてみましたが、見つけられませんでした。
白い翼帯が綺麗ですね。
土手の方にいたり、干潟の方にいたりとムクドリたちはたくさん見かけました。
愛嬌があって、さえずりが可愛いので好きな鳥です。
ユリカモメがこちらに向かって編隊飛行してきました。
ピントは真ん中、上の鳥に合わせています。
背景にはキンクロハジロとスズガモが写っています。川の中央付近にいるので判別が難しいです。
右のユリカモメは頭が黒くなりかけです。
鳥の飛ぶ姿はどの角度から見ても綺麗ですね。
歩く姿はのどかな感じ。
ほのぼのしてます。
土手沿いを歩くと桜も楽しめました。
望遠レンズを提げているカメラマンさんが川のほうを観察しながら歩いていました。
大師橋に向かって歩いています。
川との間に広がるヨシ原の中には、オオジュリンの他にモズやツグミなども見ることができました。
殿町第2公園からの土手沿いには桜が咲いていました。
撮影しに行ったのは4月5日で満開をすぎており、花を楽しむにはギリギリの感じでした。
大師橋あたりで一区切り。
大師橋まで来ました。
さらに上流へ向かって六郷橋まで向かうのもいいでしょう。ただし距離があるので時間と体力に気をつけましょう。
また、大師橋からは東京側大田区の六郷橋緑地も野鳥観察ポイントにもなります。
こちらの記事は秋頃の探鳥です。
大師橋の下では釣りをしている人もいました。
今回の探鳥地、多摩川河口はこちらの本でも紹介されています。
こうした探鳥地ガイドはなくてもなんとかなりそうですが、やはりあると便利。
より詳細な探鳥地での情報、アクセス、周辺施設などの情報も載っています。
紙の本で見る方が自宅での計画には便利ですが、行った先での確認もできるように僕は電子書籍版を購入しています。自宅では大きなモニターで見つつ、出先ではスマホで利用しているので便利です。老眼でも見やすいですよ。
多摩川河口へは殿町第2公園を起点にするのが便利。
神奈川県側の多摩川河口域で野鳥観察・撮影をする場合、殿町第2公園(とのまちだいにこうえん)を起点にすると便利です。
大師橋と多摩川スカイブリッジの中間にあり、すぐに土手にでることができます。
この公園にはトイレもあり、台数は少なめですが駐車場(有料)もあります。ちょっとした展望台もあるので、土手周辺を見渡すことも可能です。
自販機がありますので飲み物を買うことはできますが、食べ物はありません。こちらに到着する前に調達しておくと良いでしょう。
カメラ機材について。
今回のカメラ機材は歩くことを考慮して、ニコンD810にテレコンバーターTC-14E II、レンズはAF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VRを使っています。フルサイズで420mm。
軽量で持って歩くには便利ですが、被写体になる鳥との距離が遠いため小さくしか写せませんでした。(記事内の写真はほとんどトリミングしています。)
できれば500mm以上のレンズにDX(APS-C)サイズのカメラボディを使った方がいいと思います。干潟での撮影では、天気さえよければ明るいので開放F値が暗いレンズにテレコン使用でも大丈夫でしょう。ただし、重量には気をつけた方がいいと思います。(それなりに歩きました。)
状況写真(風景)はリコーGR3を使用しています。