千葉県習志野市にある谷津干潟(やつひがた)に野鳥撮影にいってきました。こちらには谷津干潟自然観察センターがあり、野鳥撮影・観察では有名な探鳥地です。
谷津干潟は東京湾の最奥部にある干潟で、ラムサール条約に指定された湿地です。観察に訪れたのは4月中頃。シギ、チドリ類、それにハシビロガモなどが撮影できました。
<目次>
- 淡水池観察壁から観察。
- 淡水池ではハシビロガモが撮影できました。
- 谷津干潟自然観察センターで情報収集。
- 室内から淡水池も観察できる。
- ボランティアさん作成のバードカービング。
- 谷津干潟の周囲を歩く。
- 2/2へ続きます。
淡水池観察壁から観察。
駐車場に車を停め、干潟よりも手前にある淡水池をチェックしました。淡水池には観察壁があるので、そこから観察できます。
谷津干潟自然観察センターの駐車場の利用時間は、午前8時から午後5時30分まで。普通車なら100台くらいは停めることができるそうで、料金は無料です。
淡水池観察壁には観察窓が多数設置されていて、淡水池を広く見ることができます。
屋根はありませんが、明るく風通しがいいです。観察窓は一人分の幅といったところ。
観察窓からの眺めです。右奥に見えるのは自然観察センター。
淡水池ではカワセミやセイタカシギなどが観察できるようですが、この日はどちらも不在。
この写真は9時30分頃の撮影ですが、鳥はいませんでした。
淡水池ではハシビロガモが撮影できました。
英名がNorthernShoveler。水面でスコップを使っているように見える、ハシビロガモそのままの名前ですね。
図鑑に載っている、「群れで円を描くように泳いでプランクトンを採餌する」は見られませんでした。
自然観察センター内や干潟観察の合間に淡水池に戻って来ました。
11時30分を過ぎたくらいに覗いてみるとハシビロガモの群れが見えます。それほど多くはなかったですが5〜6羽がいました。
ハシビロガモが、特徴的な平たく広がった嘴で水面採餌しています。
水面のプランクトンを濾しつつ食べているとのことで、採餌方法に合わせて進化した嘴であることがわかりますね。
頭の色は構造色のようで、光の当たる角度によって暗い青から緑色に変化します。
ハシビロガモは、はじめてみることができました。嬉しくて長時間観察していました。
カモといえばこの本。本当に細かく載っています。通常の野鳥図鑑とは別に持っておくと便利です。
谷津干潟自然観察センターで情報収集。
谷津干潟の満潮、干潮の時間、観察できるであろう鳥の情報などがわかるようになっています。またレンジャーが常駐しており、定期的な野鳥観察会なども行われています。
自然観察センターの開館時間は午前9時〜午後5時まで。
休館日は、月曜日と年末年始です。
入館料は大人の一般料金が380円。
年間パスポートは高校生以上の大人で1,900円です。
建物は谷津干潟が観察できるようにガラス張りになっています。
外での観察に疲れたら、室内で休憩しつつ干潟を眺めることができます。
番号杭の上にいるカワウを室内からガラス越しに撮影しています。
画質は落ちますが、ブログやSNSなどに使うぶんには問題ないでしょう。
オリジナルグッズなどを扱う売店、食事もできるカフェが併設されているので、まる一日、干潟の観察をするのもいいと思います。
室内から淡水池も観察できる。
谷津干潟自然観察センターは干潟から淡水池までガラス張りになっているので、そこにやってくる鳥たちを観察できます。ガラス越しの室内からなので、写真の画質は落ちますが、それなりに撮影することができます。
何よりも快適なのがいいですね。
ダイサギがいましたが、いつもと少し違います。
目先が婚姻色という美しい青緑色になっています。また嘴も先端部分に黄色を残して黒く変化していますね。
繁殖期になるとこのように目元、嘴が婚姻色に変化し、背中から長い飾り羽が伸びるそうです。写真ではわかりづらいですね。変化の途中のようです。
アオサギも婚姻色になるそうですが、この個体はまだですね。
ツグミもやってきました。
冬鳥のツグミはもう移動の季節です。そろそろいなくなってしまうでしょう。
B1階からは正面に広がる干潟も観察できました。
ボランティアさん作成のバードカービング。
谷津干潟で観察できる野鳥の、バードカービングが置いてありました。
左側がオオソリハシシギ。右はチュウシャクシギ。それぞれの特徴をよく捉えていてわかりやすいです。
レンジャーの方が野鳥観察に行く前や、戻ってきたときの説明に使っていました。
他にもたくさんの種類のバードカービングがありました。
バードカービングというのは、狩猟で使うおとり用の木彫りの鳥が起源だそうです。
谷津干潟の周囲を歩く。
写真は朝10時頃。
この日は「大潮」の日で、観察しやすい干潮は13時頃になります。
谷津干潟は海から離れた奥にあり、2本の水路で繋がっている構造のため、干潮時間が約1.5時間遅い時刻となります。
谷津干潟へ野鳥観察に行くなら、HPにある潮見表で時間を調べておくといいでしょう。
単独で浮かぶオナガガモを見つけました。
他にオナガガモの群れはみあたらなかったのですが、この個体は渡りをしないのでしょうか。
谷津干潟の北側、ヨシ原が広がるエリアです。
木道が敷かれていますが立ち入り禁止になっています。老朽化のためでしょうか。
鳥の声は聞こえてくるので、再整備して歩けるようにしてもらえると嬉しいですね。
写真中央に小さく自然観察センターが写っています。対岸に来ています。
この日の天気は曇り。晴れ間が差すこともありますが、厚い雲に遮られるとかなり暗くなります。
潮が引かないと鳥も少なく、気分も暗くなります・・・。
干潟の周囲は約3.5km。遊歩道が整備されており、ぐるっと一周できます。
途中にバラ園があるので立ち寄ってみたのですが、花のない時期という案内がでていたのでパスしました。
干潟の北側には観察デッキが数カ所設置してあります。かなりしっかりしたもので安心できますね。
今回、ここからは撮影していません。鳥からは距離がありそうなので長めの望遠レンズが必要だと思われます。
観察デッキの壁にはってあった谷津干潟だより。
その月の潮汐カレンダーと鳥を含めた植物、昆虫など初認、終認などの確認情報、開花情報、イベントなどがまとめてあります。
2/2へ続きます。
実際にシギ、チドリ類を撮影した様子は2/2へ続きます。
野鳥撮影の参考にしているのはこちらの撮影地ガイド。
撮影地での実際の撮影ポイントが書かれていて便利です。
場所によっては情報が古いようですが、谷津干潟での撮影ポイントはこちらを参考にしました。
近くにある探鳥地、三番瀬に行った記事もあります。