ニコンのZシリーズでの縦位置撮影を便利にする純正パーツZ-GR1とZ-VP1。実際にスタジオでの撮影で使っているときの様子をレビューします。
*AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR を装着した状態での写真、文章などを追記しました。
*そのほか色々追記しました。(追記が多くなったのもあり、文脈が乱れてしまっています。読みづらくてすみません。。。)
<目次>
- Zシリーズでスタジオ撮影。
- 通常の三脚固定ネジは使える?
- テザー撮影(パソコンとの接続撮影)。
- ニコンZ-GR1でのバッテリー交換。
- Z-GR1とZ-VP1の取り付け部。
- その他スタジオ撮影での装備。
- D810からZ7へ。
Zシリーズでスタジオ撮影。
NIKKOR Z 40mm f/2はスタジオではあまり使いませんがZ-GR1とZ-VP1が見やすいので参考までに装着しています。
使っているのはニコン純正のZ-GR1とZ-VP1。
ニコンZシリーズ(Z7、Z7Ⅱ、Z6、Z6Ⅱ、Z5)カメラのホールド性能を高めることができるグリップ、「Z用エクステンショングリップ Z-GR1」と、そのZ-GR1に接続して使用する縦位置用ブラケット「Z用縦位置ブラケット Z-VP1」。三脚固定で使用するスタジオ撮影での様子です。
PC-E Micro NIKKOR 85mm f/2.8D
スタジオ撮影ではZ7を主に使っています。
以前はD810にL字の金具を切った、超簡単な縦位置撮影用のブラケットを使用していましたが、ボディをZ7にしてからは、信頼の純正アイテムを使用して撮影しています。
この装備で商品撮影仕様。いわゆる物撮りです。
もともと大判(4×5)で撮影していたので、シフトレンズを使います。Zマウント版も出して欲しいですが、値段が心配ですね。
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
ロケなど外での撮影や、スピードが求められる撮影、料理写真などで使うことが多いAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR。やっぱりズーム、手ブレ補正(一眼レフの場合)があると助かります。仕事の撮影ではPC-E Micro NIKKOR 85mm f/2.8Dの次に出番が多いレンズになります。
大柄のレンズとZ-GR1、Z-VP1の組み合わせで、クライアントに対するパフォーマンスもバッチリです。仕事できそうなカメラに見えますね。
ボケも綺麗だし、絞ればキチッとシャープだし、手ブレ補正も強力。
ただし、重いのでプライベートで持ち歩くことはないです。
24-70mm f/2.8をつけた状態ではちょっとフロントヘビーです。しかしZ-GR1とZ-VP1はニコン純正なので、ガタツキなどはありません。SmallRigのクイックリリースクランプも相性が良く安定しています。
縦位置、横位置の切り替えがスムーズにできますが、センターマークがないのは不便です。できればそれぞれの位置(Z-GR1とZ-VP1)にセンターマークをつけて欲しかったですね。
コネクターのカバーは後ろに飛び出した状態になっています。それほど邪魔ではありませんが取り外しできるようにしてもらいたかったです。
クイックリリースクランプはネジ締め式よりも便利です。ですが、緩めた途端にカメラの重さが持ち手にかかってくるので注意が必要です。またクランプのテンションを調整しているネジも定期的に確認しないと緩んできます。
必ず、手を離す前に固定されているか確認するようにしています。
(人によってはネジ式の方が便利かもしれませんね。)
ジッツオの雲台はロープロファイル5型G1570M。このくらい大きいと安心できます。
でも最近では使っている人をほとんど見ませんね。4×5、8×10の大判、中判(マミヤRZ67やフジGX6×8など)を使う人には定番でした。
通常の三脚固定ネジは使える?
三脚ネジ(1/4インチ)穴があるので、横位置の撮影では通常の雲台も使えます。ただ、Z-VP1には雲台用のネジ穴はありませんので、縦位置での雲台使用はアルカスイス互換のものに限定されます。
テザー撮影(パソコンとの接続撮影)。
僕の仕事ではカメラを縦位置で撮影することが多く、三脚にカメラを縦位置で固定できる何かしらのアダプターやグリップが必須になります。
そして、パソコンとの接続撮影(テザー撮影)も同様にマストの撮影スタイルです。
カメラとPCをUSBケーブルで接続。撮影したRAWデータをPCに送り、キャプチャーワンを使ってすぐに調整してクライアントに見せる。そうしたワークフローのもとで撮影を進行していきます。
こちらの装備は以下のとおりです。
- エクステンショングリップ Z-GR1
- Z用縦位置ブラケット Z-VP1
- SmallRig アルカクイックリリースクランプ。&プレート2144
- TetherTools テザーツール[CUCRT02-ORG テザープロ ライト アングル アダプター USB 3.0 トゥ USB-C オレンジ]
三脚の雲台はワラジのような形状なジッツオのもの。もうこんな大きな雲台を使っている人はそうそういないでしょう。
USBケーブルはケーブル周りを確保するために、カメラ側のTYPE-Cのコネクター部分が90度に角度がついているタイプを使います。これにブースター付きUSB延長ケーブル5mを繋げて使っています。
ケーブルをZ-GR1の隙間に一周させているのは、不意な力が掛かってボディ側接続部に直接ダメージを伝えないようにするためです。
わざわざ5mの延長ケーブルを使うのは、テザーツールのケーブルをカメラに付けっぱなしにして収納しているからです。付け外しを繰り返すとコネクターに負荷がかかり、長期的にみて故障の原因になると思っています。(できればUSB3規格で5mのものが欲しいです。。。)
Z-GR1とZ-VP1はアルカスイス互換になっているので、三脚側にクイックリリースクランプを付けておけば、縦位置から横位置撮影への変更や手持ち撮影への移行がスムーズに行えます。
Z-GR1とZ-VP1を外した時のことも考えて、プレートとセットの2144を購入しています。
ニコンZ-GR1でのバッテリー交換。
Z-GP1を装着した状態でもバッテリー交換は問題なく行えます。カメラの電池室の蓋が開く部分は、Z-GP1も90度可動するようになっていてバッテリーの交換もスムーズ。可動部分は、クリックストップする感じなのでワンタッチで開閉できます。
横位置で三脚に固定している状態では、形状によっては一旦雲台から外さないとバッテリー交換はできませんが、それはZ-GR1を装着していないときでも同様です。
小さな雲台を使えば交換はできるかもしれません(未検証)。
Zシリーズでは機種によってUSB給電ができる機種もありますが、バッテリー交換はできる方が使い勝手はよいと思います。撮影状況によっては電源ケーブルなどを接続できない場合もありますので、バッテリー交換はスムーズにできるに越したことはありません。
Z-GR1とZ-VP1の取り付け部。
Z-GR1とZ-VP1はカメラにネジで止めるのですが、このネジが締めづらいです。
なかなか力が入らない位置にあるので、思いっきり締めるのは難しいと思います。
とはいえ、それほど渾身の力で締め込む必要はないので、固定されたことを確認しておけば大丈夫でしょう。今のところ勝手にゆるんでしまうようなことはありません。
その他スタジオ撮影での装備。
ホットシューアダプターAS-15。
Z7(Z6II)にはシンクロターミナルがありません。ミラーレスカメラになってから、ニコンのカメラにはZ9にしか付いていないと思います。
ホットシューがあればほとんどの場合問題ありませんが、それでもシンクロターミナルがないのはいざというときに困ります。
こうしたパーツこそ頼りになるように、純正で購入しています。
PeakDesign アンカーリンクス ストラップアダプター。
ストラップの代わりに赤い丸がぶら下がっていますが、これはアンカーリンクス ストラップアダプターのアンカー部分です。
いつも使っているストラップの先にアンカーハウジングを取り付けておけば、カメラからのストラップの取り外しが容易になる優れもの。
三脚を使っての撮影ではストラップが邪魔になってしまうので、簡単に取り外せるアンカーリンクスを使っています。
対荷重は90kg以上とのことで安心です。
D810からZ7へ。
D810で問題なく仕事をしていました。たぶん今でも問題なくD810で仕事はできます。
しかし、ミラーレスのZ7に変えると単純に言って、とても便利です。
このスタイルに慣れてしまうと、D810で撮影するのはなんとも億劫になってしまいました。
今回のZ-GR1とZ-VP1やアンカーリンクスは、はじめて見たときに「なんてチャラいんだ、、、。」と思い、とてもこれで仕事なんてできないと思っていましたが、それはなんとも古臭い感想だったのかもしれません。
新しいものを無理に追う必要はありませんが、偏見なく知る必要があるなと思いました。
参考までにD810で撮影していたときのカメラ周りはこんな感じでした。
追記:Z-GR1、Z-VP1をつけてNOKTON 21mm F1.4 Aspherical を装着した画像もあります。