桜で賑わった春も終わり、新緑に覆われる4月、5月の洗足池と小池の様子を写真に撮ってきました。
渡り途中の鳥たちの中継地としても有名な洗足池では、ちょっと珍しい鳥も撮影できました。
<目次>
コサメビタキを洗足池公園で撮影できた。
コサメビタキを都内にある洗足池公園で撮影できるとは思いませんでした。
4月23日。場所は洗足池公園の桜山、奥の木の上のほう。このときは、キビタキ、オオルリを撮れたらいいなぁと散歩していました。いつになく野鳥狙いの望遠レンズを持ったカメラマンが多くいたので、何かいるなと思いました。そこで皆さんがレンズを向けている方を一緒になって探してみると、隣の方が「一番奥の枝の上のほうにいるよ。」と親切に教えてくれました。ちょっとお話を伺うとコサメビタキとのこと。キビタキでもオオルリでもなく、コサメビタキとは驚きです。
だんだん人も多くなったので、撮れたことだけを確認してその場を離れました。
後日、調べてみると他にキビタキのメスも同じ時期に見られたそうです。この撮影できた鳥はコサメビタキ?と自分でも調べてみました。たぶん、コサメビタキなのではといったところです。
上のカットを現像中のNX-Studioのスクリーンショットです。
ニコンZ7をDX(APS-C)サイズにして、300mmにテレコン1.4倍でフルサイズ換算630mmです。それでも遠かったです。
洗足池公園では、コサメビタキのほか、キビタキやオオルリなどもこの時期に見つけることができるそうですが、遭遇できる確率は非常に低く、よほど毎日通うなどしないと撮影するのは難しいようです。滞在期間も短いらしく、撮影できるかは運次第。撮影できると分かっていれば、もっと焦点距離を稼げるレンズ構成で行っていました。
たまたま撮影できた僕はとても幸運でした。
くりくりの大きな目が特徴的でかわいい鳥でした。
コサメビタキの学術名は「Muscicapa dauurica」、英名「Asian brown flycatcher」。全長は12〜14cmとのこと。見たときは距離もあったので、「スズメよりぜんぜん小さいし、目立たなくてわかんないよ」と思いました。
バーダーのスペシャルムック本では、
サメビタキ属の中でも随一のかわいらしさ。
と紹介されています。
コサメビタキはかわいいですが、地味な色合いで周囲に溶け込んでいます。自力で見つけるのはかなりの難易度ではないでしょうか。
この日、洗足池でほかに撮影できた野鳥は、キンクロハジロです。この2羽しか見当たらず、大部分はもう旅立ってしまったよう。あんなに沢山いたキンクロさんですが、なんか寂しい感じです。
小池へ向かう。
洗足池から小池に向かう途中でオナガに出会いました。この辺りを歩いているとオナガはよく見かけます。なかなかスタイリッシュな容姿の鳥ですが、鳴き声がだけがなんともですね。
小池です。日付が前後してしまいますが、これは5月3日の様子。
鳥がほとんどいません。正確には見つけられません。さみしいですね。
春くらいに伐採されたヨシ原は、だいぶ伸びてきました。
カルガモがいました。
いつも見かける鳥だし、あえて撮影することもなかった鳥ですが、こうして寂しくなった池にいてくれると、そのありがたみがわかります。
比較的近くには洗足流れがあるのですが、そちらでは2組の親子カルガモが見られたそうです。コガモを見たかったので帰りによってみましたが、確認できず。どうも鳥運がないようです。
小池でのんびりしていると、近隣の家の屋根にアオサギがやってきました。
アオサギもしばらく見ていなかったので、会えて嬉しかったですね。
この時期、洗足池、小池ともに植物たちが一気に成長しています。新緑のほかに草木たちの花も多くみられました。そうした花たちをもっと撮っておくんだったとちょっと後悔。ですが、撮ったものの、名前がわからないもの多いので、そうした知識も増やしていきたいと思っています。
洗足池をのんびりと散策。
いろいろと思うことがあるNX Studioですが、ニコンのカメラで撮影したデータは純正ソフトであるNX Studioで現像する方がいい色がでると思います。
洗足池ではキショウブがあちこちに咲いていました。
花はじっくりと撮影できます。花を撮影するにはちょっと長めの望遠レンズでしたが、のんびりとよく考えながらフレーミングしています。
少し前までなら、オナガガモやキンクロハジロ、カルガモ、ユリカモメ、カワウなどが杭の上にとまっているのをよく見ましたが、この日は誰もいません。
鳥の声すらあまり聞こえず、本当に静かな池畔でした。
鳥の数は減りましたが、ツツジが洗足池にいろどりを添えています。
日本の伝統色には躑躅色(つつじいろ)という色がありますが、これは濃い色のツツジの色ですね。写真の濃い色のものが「つつじいろ」に近いと思います。淡い色は鴇色(ときいろ)が近いのでしょうか。「ときいろ」はときの羽のような淡くグレーがかった色を指すそうです。
しかし、「躑躅」も「鴇」も難しい漢字ですね。とても書けません。
洗足池辨財天です。
樹木の影が新緑の雰囲気を伝えてくれます。綺麗な光です。
冬はジョウビタキのメスがいて写真を撮ったのを覚えています。
カワセミも辨財天の小島の周りにやってきますし、ゴイサギも小さなコロニーをつくっていました。あとウグイスの地鳴きも茂みの中から聞こえていましたね。
しばらくは静かな辨財天ですが、秋になれば鳥が沢山見られると思います。
春の桜がとても綺麗だった桜山。
コサメビタキを撮ったのはこの桜山の奥の方。
(写した方向と反対の方向、背中側の木の上です。)
ここではキビタキ、オオルリの目撃・撮影情報もあったので、散歩のときによくチェックしているのですが、なかなか見つけるのは難しいですね。
*今シーズン中はキビタキ、オオルリは見ることもできませんでした。。。
比較的人の少ない松山です。
ここも鳥が居そうだなぁと思いますが、のんびりベンチに座ってお茶を飲んだり、本を読んだりするのがいいかもしれません。
水生植物園にかかっている橋の上から池方向を撮影。
5月3日の気持ちの良い晴れ。朝8時47分頃です。
人の少ない時間の散歩は気持ちいいです。
同じ位置から水生植物園側を撮影です。
ここはカワセミのポイントとして知られている場所です。しかし、維持管理のためにヨシ原が刈られたあとはカワセミを見ていません。
もうだいぶヨシも伸びてきました。カワセミはいつ戻ってくるのではないでしょうか。
撮影できた身近な鳥たちと花。
5月3日。ちょっと離れた場所でさえずるシジュウカラを見つけました。
5月7日。ムクドリの群れを見つけて、ちょっと嬉しくなりました。
キンクロハジロが1羽だけ池に浮かんでいました。
カワウも1羽だけです。
明るさに余裕があったので、絞りを開放f/4から1段絞ってf/5.6です。300mmf/4 PFは開放からでも十分に解像力のあるレンズですが、1段くらい絞った方が描写が安定するように思います。
スズメはちょこちょこ沢山見ました。身近な鳥のNo.1ですね。
表情豊かな瞬間をとらえた、かわいい写真集もあるくらいですから、僕ももっと撮影しようと思います。
昔から薬草と親しまれているドクダミです。祖母がドクダミ茶を作っていたのを思い出しました。
開花時期は5〜7月頃まで。せっかくですからこの時期にドクダミ茶を作るのもいいかもしれませんね。
淡い色のショウブが咲いていました。
水生植物園ではショウブの花を見ることができますが、まだまだ咲き始め。5月上旬から7月くらいまでが見頃だということです。
ブラシの木(ブラシノキ)が鮮やかに咲いていました。ブラシ状の花で愛嬌があり毎年楽しみにしている木です。見つけたときは明るい気持ちになります。一斉に咲いて、あっとういう間に散っていく花です。
花言葉は「恋の火」、「恋の炎」、「気取る心」、「はかない恋」ということです。この赤は恋の色なんですね。
今回のカメラたち、レンズも。
Nikon(ニコン)
Z7:仕事用メインカメラで、十分すぎるほどの高画素機。手ぶれ補正も付いて安心ですが、動体の撮影ではAFがちょっとイマイチ。
D810:古参のカメラ。仕事用メインカメラの地位をゆずり、サブカメラ、フルサイズ一眼のカメラという役割をしています。オーバーホールもしているし、故障からの修理などを経験しているので、愛着もあります。
D500:DX(APS-C)で鳥撮影では定番の機種。今のところ慣らし中。シャッター回数の少ない個体を見つけたら購入をおすすめします。
AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR:位相フレネルレンズを使用することでできた、小型軽量コンパクトな望遠レンズ。重さ約755gは軽くて驚き。テレコンとの相性もよく、散歩にはよく持ち出します。
TC-14EⅢ:レンズの焦点距離を1.4倍にする、テレコンバーター。ただし1段暗くなります。3型は300mmPFとの相性も良くて常用となっています。
RICOH(リコー)
GR III:凄いお気に入り。ポケットサイズでAPS-Cのセンサー搭載。味わいのある写りが最高。サブカメラとしてはもちろん、メインカメラにもなります。フルサイズ換算28mmで万能感あり。広角側はこのカメラだけで十分と思わせるほどです。
洗足池と小池。
洗足池は東急池上線の洗足池駅の改札を出て、中原街道をこえた目の前です。
小池の最寄り駅は長原で、洗足池からも歩いてすぐ。余裕があれば洗足流れに沿って散歩するのもいいと思います。
休日にはこのあたりをのんびり散歩しています。