関東、埼玉県の探鳥地、見沼自然公園とその周辺に広がる見沼たんぼへと野鳥観察・撮影に行ってきました。探鳥に行ったのは5月初旬。冬鳥たちは姿を消し、新緑の中から留鳥たちの声はするものの、これも姿を見ることができませんでした。
その後周辺を散策、なんとかキジ、アオサギ、モズなどを撮影することができました。
<目次>
見沼自然公園で探鳥しながら散策する。
関東地方、埼玉県さいたま市緑区。埼玉県民なら(たぶん)誰でも知っている見沼代用水エリアです。見沼自然公園は、その見沼代用水東縁と加田屋川に挟まれた場所にある、修景池を中心とした公園です。
探鳥に来たのは5月初旬。さっそく池を観察してみましたが、カルガモしか見あたりません。
シジュウカラやエナガの声は聞こえるものの、それも少なく、新緑で覆われた木々を見上げてもほとんど姿は見られませんでした。
修景池にはスイレンの花が咲きはじめていました。
スイレンは夏にかけて咲いていくようで、赤色のスイレンが咲き、その後ピンクや白系の花が咲くそうです。
ちなみに睡蓮(スイレン)と蓮(ハス)の違いを書いておきます。
- スイレン:水面に浮かぶように花は咲く。咲き終わると閉じて水の中に沈みます。
- ハス:水面よりも高いところで咲く。茎が伸びるので花も葉も水面から高いところにあるのが特徴です。
よく間違えそうになるので書いてみました。(例外もあるようです。植物の世界はほんと難しいです。)
それほど大きい池ではありませんが、休憩所やベンチがあります。
本でも持ってきて、のんびりするのもいいですね。
モノクロで撮影したくなるような景色もありました。
上の写真はjpeg撮って出し。ブログ用にリサイズのみしています。
GR3のモノトーンは雰囲気があっていいですね。RAWデータからモノクロ変換するよりも、jpeg撮って出しで「使いたい」と思わせるチューニングがしてある感じがします。
GR3の設定ではこちらの本が参考になります。書籍の方はプレミアがつき始めてるので、電子書籍の方がおすすめになります。
周辺を散策してから見沼たんぼへ。
池周辺での探鳥を早々に諦めて周囲を散策してみました。
都内からそれほど離れていない場所なのに、のどかな風景が広がっています。
この日は天気がイマイチで、実際は写真よりもずっと暗い感じがしました。
可愛い小屋(?)と畑がありました。
こういう風景って好きだなぁ。
GR3を片手で持って、気軽にパシャパシャとスナップしながら歩きました。
軽くてコンパクトなのに、APS-Cサイズのセンサーに手ブレ補正付き。使いやすい28mm相当のレンズがまたいいですね。
案内板があったのですが、こちらは外観のみ公開。なんとなく敷地に入りづらくて見学はしませんでした。
見沼たんぼエリアで出会えた野鳥。
見沼たんぼエリアに来ました。具体的に「見沼たんぼエリア」は、どこまでの範囲を指すのか分かりません。ただ相当、広範囲になると思います。今回は、ほぼ見沼自然公園の隣くらいの徒歩圏を散策しています。
このあたりは「たんぼ」というわけではなく、畑が多いところになります。
アオサギ。
急に現れたアオサギ。
頭の上を飛び越えてきたのでびっくりしました。
こちらの様子を伺ったあと、緑の中には入って行きました。
トリミングしないと小さくて分かりづらいですね。
キジ。
この場所で、奥の方に何かが横切った気がします。
姿勢を低くして、探すと派手な鳥が見えました。
はじめて野生のキジを見ました。
「こんなところに普通にいるんだ」というのが感想。
そして派手で、思ったよりも大きく感じます。いろんな意味で驚きました。
キジのオスは全長、約80cm。メスは少し小さくて約60cmと言われています。鶏よりも少し大きいサイズですね。
上のカットの現像中で、トリミングの前の大きさをわかるようにしました。
D810はフルサイズで3635万画素。トリミング耐性はけっこうあります。
テレコン(TC-14EⅢ)をつけて420mmにしているとはいえ、ちょっと遠い。
姿勢を低くして小走りで移動しています。
ところどころで餌になるものを探しながら、こちらを気にしているようです。
ちなみに僕はしゃがんだ状態で、移動も中腰です(ツライ)。
近くでメスを発見。こちらはオスほど警戒していない様子。
褐色で風景に溶け込んでいました。
メスなので母衣打ち(ほろうち)はしないと思いますが、姿勢を高くしてバサッバサッとしてます。
立ち上がった姿はなんとなく鳳凰に見えます。
うんちくですが、旧一万円札(表面は現在と同じ福沢諭吉さん)の裏面には、キジの立っているオスと座っているメスが描かれています。現行の一万円札の裏面には立ち上がった鳳凰像が描かれています。
と思ったら、姿勢を低くして移動。こうなると保護色。見失いやすいです。
姿勢を低くして歩くちょっと弱気なキジをみましたが、本来は気が強い鳥のようです。葛飾北斎の「雉子と蛇」(東京国立博物館に所蔵)のような蛇と戦う雉子の絵もありますし、嘘か本当か「蛇に巻き付かれても羽の力で引きちぎる」とも言われています。
確かに桃太郎が鬼退治に連れていく気持ちもわからないでもないですね。
諸説ありますが、桃太郎が鬼退治に連れて行った「犬」「猿」「キジ」は、「鬼門」とは反対にある「裏鬼門」に位置している十二支が「戌(犬)」「申(猿)」「酉(鳥)」であったからとも言われています。
モズ。
モズが離れたところから、こちらを見ていました。
左がトリミングなし。右がモズがわかるように思いっきりトリミングした画像です。
もしかして威嚇されている?と感じました。
別の場所の別個体のモズ。
こちらも左がトリミングなし、右がわかるようにかなりトリミングした画像です。
やっぱりもっと望遠じゃないと大きくは撮れません。
また畑内に入ることはできないので、道路上からの撮影になります。警戒心もあるので、600mm以上でAPS-C(DX)サイズのカメラ、レンズがいいかと思いました。
ネギぼうずが畑にありました。奥の方には色づいた何か野菜のようなものが畑に育っています。畑仕事をされている方もいらっしゃいましたので、レンズを向ける方向には気をつけます。もちろん畑内(敷地内)に足を入れるようなことはしていません。
見沼代用水の支流のような川。でも、たぶん川ではなく、田畑に使う水を引いている用水だと思います。川岸が土のままで、小さな穴があいているのが見えたので、何かの生き物がいるのでしょう。ザリガニとかカワセミとか色々な生き物がいそうです。
ただ、流れは早く、深そう。子供はもちろん大人も気をつけた方がいいと思います。
水の流れに沿って歩くと、とつぜんカルガモが出てきました。
距離が近かったのですが、なんとかAFがピントを合わせてくれました。
見沼自然公園と見沼たんぼで野鳥撮影。
今回は鳥が少なくなる時期の探鳥で、キジの撮影はできましたが、それほど多くの野鳥を撮影することはできませんでした。
とはいえ、ここでは探鳥会なども行われているようで、埼玉では有名な野鳥スポットです。
公園内の修景池は広いといえば広いですが、比較的近くにある野鳥スポットの芝川第一調節池に比べるとそれほどでもありません。手軽な気持ちで一周できる、程よい広さと言えるでしょう。
行動範囲を広げれば、見沼たんぼは広大で野鳥との出会いは多くなると思いますが、日常生活をされている一般の方もいるので撮影では気を使います。
秋から冬にかけては野鳥との出会いも多くなりそうで、また別の機会に訪れて探鳥してみたいと思っています。
どこでも確認できるようにキンドル版を購入しましたが、やっぱり書籍も欲しくなります。ちょっとしたメモなど、書き込みしたい派なので。。。
見沼自然公園へのアクセスなど。
駐車場は196台駐車可能で無料です。
飲み物の自販機はありますが、食べ物を購入できる売店はありませんので事前に調達した方がいいでしょう。
トイレあり。
カメラ機材について。
メインカメラはNikon D810。レンズはAF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VRでテレコンTC-14EⅢをつけています。テレコンをつけての焦点距離は420mmで、開放値はf/5.6になります。
300mmf/4PFは約755gと軽量で、全長も147.5mm。レンズ単体、フードを逆付けすれば、カメラバック、ドンケF-2に縦で収まります。
その際サブカメラのGR3はサイドポケットに入れておき、すぐに取り出せるようにしています。ちなみに反対側のサイドポケットには水筒を入れています。
ドンケのF-2はもう10年以上使っているカメラバックになります。基本的にこれに収まらないカメラシステムはプライベートでは重すぎて持ち歩きたくありません。
(鳥撮影で使うAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRのみ例外。)
カラーはベージュのものを選んでいるので、どこに持って行っても違和感はなく、どんな服装にも合わせることができます。今回のように歩く距離が長い場合でも、大きさがちょうど良く、帆布製なので身体へのフィット感も良好です。