開放絞りF1.4の超広角21mm。金属製の鏡筒。たまたまショーケースに置かれていたNOKTON 21mm F1.4 Aspherical を見つけ、衝動買いをしてしまいました。この日は別のレンズを購入しようと思っていたのですが、在庫なし。どうしようかと思って何気にショーケースを覗いたところ、NOKTON 21mm F1.4 Asphericalを見つけてしまいました。
Voigtlander NOKTON 21mm F1.4 Aspherical です。ライカMマウント(VM)用ですが、ライカのカメラは所有していないので、ニコンZマウントのミラーレスカメラ、Z7IIで使います。
衝動買いの理由は、凄まじくカッコいいから(個人的に)。
もちろん、超広角レンズの大口径F1.4が作る描写を見てみたいというのもあります。
<目次>
- NOKTON 21mm F1.4 Asphericalのスペック。
- マウントアダプターを使ってカメラに装着。
- 絞り羽にうっとり。
- フィルターとレンズフードについて。
- 撮影状態での重さ。
- 最短撮影距離は0.5m。
- このスタイルは好みにあいますか?
- 積極的に使いたくなるレンズ。
NOKTON 21mm F1.4 Asphericalのスペック。
NOKTON 21mm F1.4 Aspherical VM
- マウント : ライカMマウント互換のVMマウント。
- 焦点距離 : 21mm(フルサイズ)
- 絞り : f1.4 〜 f16
- 絞り羽枚数 : 12枚
- サイズ : 69.5mm(最大径)×69.7mm(全長)
- 重量 : 480g
- フィルター径 : 62mm
- 最短撮影距離 : 0.5m(距離計連動範囲は∞~0.7m(カメラにより異なる))
- レンズフード : 角形レンズフードが付属
- 発売日 : 2020年 2月27日
ソニーEマウント用もあります。
Eマウント用は最短撮影距離が0.25mで、花形フードが付属します。
総金属製の鏡筒ということで質感が良く、持ったときにずっしりとくる重さがあります。塊感のあるデザインを含め、所有欲を満足させるものがあると思います。
マウントアダプターを使ってカメラに装着。
NOKTON 21mm F1.4 Aspherical VMはライカMマウントなので、マウントアダプターを使ってNikon Z7IIに装着します。
マウントアダプターは宮本製作所 RAYQUAL LM-NZです。ヘリコイド付きのマウントアダプターは便利ですが、スタイルの良さで選びました。
LM-NZは遮光板を備えており内面反射を防ぎます。またボディ、レンズとの接合部は引っ掛かりもなくスムーズで、工作精度の高さをうかがわせます。
レンズからボディへかけての「くびれ」が魅力的。接続部にグラつきなどはなく、安心して撮影に集中できます。
絞り羽にうっとり。
絞りは12枚と多め。↑写真の絞り値はF4です。完全な円形絞りというわけではありませんが、ほぼ丸。点光源のボケなどは自然な円形になると思います。単に大口径というだけでなく、絞ったときのボケの描写も柔らかそうです。
先端部にある絞り環の操作は滑らか。個人的にはもう少し抵抗感があってもいいかなと思いますが、素早い操作を考えるとこのくらいが適当なのかもしれません。
クリックストップは1/2段です。
フィルターとレンズフードについて。
フィルター径は62mm。前玉が出目金ではないので、フィルターが装着できます。フードも取り外せるので、風景撮影などで役立つ各種のフィルターが使用可能です。
フードは角形のバヨネットタイプ。プラスチック製。レンズ保護や重さを考えると金属製よりもプラ製の方がいいのだと思います。フィルターをつけたまま装着可能ですが、スペースの都合上、1枚が限度だと思います。
独特な形はレンジファインダー機での使用で、ファインダーがケラれないようにするため。ミラーレスカメラではこの形である必要はありませんが、機能性のある形に浪漫を感じてしまいます。
この形は、好みの分かれる部分かもしれませんね。
フードは逆さ付けできません。
レンズキャップをつけたままフードをつけると、レンズキャップが外せなくなります。
フィルターありでレンズキャップ付けた状態では、厚みがありすぎてフードを取り付けることができません。
実用上それほど問題ではありませんが、ちょっと気になるところ。
撮影状態での重さ。
カメラ(Nikon Z7II)とマウントアダプター(RAYQUAL LM-NZ)を含めた撮影状態での重量は1,284gでした。
ストラップをつけて、一日持ち歩くにはギリギリの重さかと思います。
フードなしで置くと↑写真のようになります。
ストラップをつけて首から下げると、レンズ側に重心がくるので重く感じます。ストラップは肩からかけたり、たすき掛けの方がいいようです。
最短撮影距離は0.5m。
最短撮影距離は0.5m。一眼の超広角レンズとしてはあまり寄れません。広角レンズで接写が好きな方は注意が必要なところです。
しかし、ライカMマウントのレンズは距離計の連動範囲が通常0.7mなので、そうした意味では十分に寄れるレンズだと思います。
個人的には広角レンズで接写撮影はあまり行わないので、0.5mで問題なし。ヘリコイド付きのマウントアダプターを使用すれば、かなりの接写が可能になると思います。
ピント合わせによるレンズ長の変化は、ほとんどありません。
メーカーのサイトによれば、ピント合わせは前群繰り出し方式ということです。レンズ長は変化しているのかもしれませんが、見た目にはほとんどわかりません。
このスタイルは好みにあいますか?
カメラとレンズは写りも大事ですが、やっぱりカッコいいかも重要なポイント。積極的に持ち歩きたくなるスタイルなら、その分稼働率も上がります。
ということで、Nikon Z7II + RAYQUAL LM-NZ + NOKTON 21mm F1.4 Aspherical の写真を並べてみます。
さらに・・・。
「Z用エクステンショングリップ Z-GR1」と「Z用縦位置ブラケット Z-VP1」を装着したZ7IIにNOKTON 21mm F1.4 Aspherical をつけたところ。
重くなってしまいますが、なんだかゴツくてカッコいい。
機能的には、アルカスイス互換のZ-GR1とZ-VP1を組み合わせて使えば、三脚使用時の縦位置、横位置の切り替えもスムーズになります。
また、Z-VP1はボディとの隙間があるので、マイクやHDMIケーブルの接続が可能です。
積極的に使いたくなるレンズ。
フォクトレンダーのレンズなので、あたりまえのようにマニュアルフォーカスのレンズです。
Mマウントのレンズをマウントアダプターで装着しての撮影になるので、絞りはシャッター操作に連動しませんし、絞り込み測光での撮影になります。
つまり、手間というか撮影時の操作を楽しまないと、面倒なレンズということになりますね。
しかし、そうしたことを受け入れてでも使いたくなるレンズであることは確か。
触って操作したくなる作りの良さがあり、超広角レンズの大口径F1.4のレンズであることの特別感があります。積極的に使いたくなるレンズだと思います。
*最近のマウントアダプターはAFが使えるものや、電気接点を備えレンズ情報をカメラボディに伝達するものなどがあるので、必ずしも面倒というわけではありません。
使ってみないとわからないものがあるはず。
カッコ良さで選ぶのもあり。
実際、つけると安定します。
さらにゴツくてカッコいい。
ということで、NOKTON 21mm F1.4 Aspherical で撮ってきました。