冬こそ低山です。しかも、ほとんど全ての登山初心者にお勧めできる山。公共交通機関、自家用車とどちらでもアクセスしやすく、トイレは登山口と山頂近くにあり、難所というほどの危険箇所もありません。見所も多く、山頂は広く開けていて眺めが良い。ベンチやテーブルの置かれた山頂からは筑波山や霞ヶ浦などを見ることができます。地元の方々に愛され、手入れの行き届いた登山道を歩けば、日々の疲れを癒してくれます。
……ということで、標高461m、茨城県にある人気の低山、宝篋山へ登山にいってきました。

<目次>
宝篋山登山ルートなど
宝篋山(ほうきょうさん)
標高461m・茨城県
2月15日(日)晴れ [日帰り]
合計時間4時間26分(休憩含)
歩行距離 6.6km
累計標高差:450 m(登り・下りとも同じ)
<コースタイム>

小田休憩所(8:04)→(8:20)極楽寺コース登山口→(9:34)極楽寺コース分岐→(9:41)宝篋山トイレ→(10:15)宝篋山→(10:42)下浅間神社→(11:46)富岡山頂→(12:03)要害展望台→(12:30)小田休憩所
歩くペースは、ヤマレコで[ゆっくり]1.3〜1.4のペースです。
とても歩きやすく整備されている山だと思いました。危険な場所や難所などはありません。のんびり歩ける山だと思います。
<駐車場・トイレ>

宝篋山の登山口近くにある小田休憩所駐車場(宝篋山駐車場)を利用しました。小田休憩所から道路を挟んだ向かい側に宝篋山駐車場があります。トイレあり。
- 小田休憩所駐車場(宝篋山駐車場)
- 〒300-4223 茨城県つくば市小田4544
- マップコード:123 239 859*66
7:30頃の到着で空きがちらほらある程度でした。休日は満車になりやすいそうで、いっぱいの場合は、国道に出て反対側にある小田駐車場(91台)を利用する予定でした。
トイレは小田休憩所のほか、山頂手前にバイオトイレが設置されています。
小田休憩所から極楽寺コースへ

小田休憩所でトイレをお借りして身支度を整えたら出発です。今回は極楽寺コースを使って山頂を目指し、小田城コースで下山してきます。
小田休憩所からはその他に常願寺コースもあります。また山の反対側へは山口コース(1)、山口コース(2)なども整備されているので、多様なルート設定が可能です。

極楽寺コースの登山口までは長閑な風景の中を歩きます。目の前には山頂部のアンテナ塔が目印の宝篋山が見えていました。

ゲートの対象は「猪」でした。山から猪が来て周囲の畑を荒らすのでしょうかね。山で見かけるのは「鹿」用の扉が多いですが、里山ならではの問題なのかもしれませんね。

ここから一気に登山道のようになっていきます。
極楽寺コースで奇岩を楽しむ

静かに水の流れる音が聞こえています。
途中まで極楽寺コースは沢沿いを歩きます。

思ったよりもちゃんとした感じの登山道です。なんだったら舗装されているのかと思っていました。すみません。
雨が降らない日が続いているせいか、なんとなく乾いているように思えました。

極楽寺コースは奇岩も多く、石の表情を見ながら歩くのも楽しいコースです。

宝篋山の奇岩で印象深いのが、このジャバ岩。スター・ウォーズの有名なキャラであるジャバ・ザ・ハットに似ているのでそう呼ばれているようです。そのほか、パックマンとか、ガマ岩などとも呼ばれているそう。ちなみに、口のところには立つこともできます。

極楽寺コースの中ほどにある白滝。幅広い場所を水が流れ落ちているので白滝という名前のようです。この日、岩肌は濡れていますが水の流れはあまりなく、湿っている程度でした。

大根おろしとは・・・。滝の名前か何かでしょうか。

人の顔みたいな岩の横を通ります。

しばらく登りが続いていましたが、一旦横移動です。息を整えるというほどのキツい登りはありませんでしたが、ちょっと落ち着いてきたので植物の様子など、山の小さなディテールを見られるようになります。

いくら低山とはいえ、まだ花の季節ではないようです。なので、よくわからない植物の種のような部分に寄って写真を撮ってみたりしました。

ところどころにベンチが用意されていたりと、親切な登山道です。ついつい休みが多くなりがちです。

道標によると山頂まであと1km。小田休憩所からは、まだ2.1kmしか歩いてないのかと、思ったり。道標が多くて助かります。

富士岩と書かれた道標があったので、ちょっと脇道へそれて見に行くことに。すぐにこんもりとした三角形の大きな岩が見えてきました。
高さは3mよりちょっと高いくらい。富士山のような岩と言えばそれっぽい。そういえば、筑波山にも色々な奇岩があったことを思い出しました。
裏手に回り込めば、そのまま登山道へ復帰できるので見に行くのをお勧めします。

常願寺コースとの合流部分は開けたところを歩きます。このあたりは広く、ベンチなども置かれているので休憩するのにも便利です。

宝篋城堀跡という堀のような場所がありました。宝篋山には南北朝時代(1336〜1392年頃)に宝篋城という城があったそうです。この堀跡のほか、山頂近くには宝篋城の遺構がいくつかあります。
宝篋山の麓近くには小田城跡もあり、お城に興味があれば登山と合わせて行かれるのもいいかもしれません。

山頂手前にあるバイオトイレ。3個室あります。
やっぱりトイレがあるのはいいですね。心配ごとが減るとそのぶん登山も楽になります。
ここから山頂へは、ホントに少し登るだけです。
宝篋山頂から見た筑波山

浅間神社と書かれた鳥居をくぐれば、宝篋山の山頂です。

宝篋山の山頂標。小田休憩所から2時間ちょっとで到着しました。
山頂標、ちょっと傾いているのかな。書体が可愛いですね。

山頂中央には、宝篋山の名前の由来とも言われる宝篋印塔がありました。
案内板の説明によれは、「宝篋印塔というのは、山頂より見渡せる所に棲むすべての生類を極楽浄土へと導く威力を持った石塔です」のこと。
周囲にはチェーンが掛けられていて、直接触れるようなことはできないようになっていました。

すぐお隣の山、筑波山。もちろん宝篋山の山頂から見られます。
筑波山には何度か登っていますが、こうやってその山容を見るのも感慨深いものがありますね。

山頂にはテーブルとベンチが置かれているので、空いている場所に座ってお昼にしました。
登山のランチの定番はスープジャー。今回の中身は和風鶏もも肉入りの野菜スープ。高速のSAで購入したおにぎりと一緒にいただきます。
日帰り登山なら、前日に作っておいたスープを出発前に温め、ジャーに入れれば準備OK。山頂では手間なしで暖かいスープがいただけます。
特に冬は簡単に身体が温まるので、助かります。
使っているのは容量500mlのサイズ(Amazonで見たら新型になっていました)。二人でスープを分けていただいていますが、成人男性なら一人でも食べてしまえるサイズだと思います。購入する場合はポーチがセットになっているものがおすすめです。

宝篋山頂からは、筑波山のほか 霞ヶ浦や太平洋、関東平野などを見ることができるそうですが、あいにく遠方の景色は霞がでていたのでほとんど見られませんでした。
下山道は展望所がたくさん

山頂でのんびりしたあとは、小田城コースで下山します。

小田城コースも歩きやすい登山道です。特に難所や危険な箇所はなく、でこぼこしているような場所もほとんどありません。割と真っ直ぐに高度を下げていくタイプの道です。

気持ちよく歩いていると、下浅間神社展望所と書かれた道標がありました。迷わず寄り道してみます。

下浅間神社と書かれた鳥居がありました。

なんでも、昔の宝篋山は女人禁制の山だったそう。女性はここから先は登ってはいけなかったそうで、この下浅間神社から遥拝していたとのこと。立ち話をした登山者の方が地元の方だったようで、教えていただきました。

展望所からの眺めは霞んだままでしたが、どこまでも伸びていく地平と空が溶け合っているように見えていました。

途中、大峰ルートを歩いてみました。ここは小ピークを歩く道ですが、特にこれといった見どころはなし。展望スペースのような場所もありましたが、見晴らしが良いというものではありませんでした。

だいぶ標高を下げてきました。少し遠回りになりますが、せっかくなので富岡山頂へも寄ってみることにしました。

道標から少し歩いてちょっと登った先に・・・。

富岡山頂に到着……。周囲は開けていないので、景色は見られません。
ベンチとテーブルがあります。

富岡山頂は標高約110m。か、かなり低いですね。自分が登った中で一番低い山になりますね。ちなみに、いままでで一番低い山は、三毳山で229m。富岡山をこの順位に入れるか迷うところ。

要所ごとにある手書きの道標。こうした丁寧な心遣いが低山の魅力なのかもしれませんね。

味のある手書きの案内に惹かれてしまいます。
舟ガ城跡展望所とは、どんなところか気になるので立ち寄ってみます。

すぐに到着、舟ガ城跡展望所です。ちょっと開けたところにベンチが置かれていました。なんだか秘密の場所のよう。もしくはプライベートな空間でしょうか。ぼんやりしながら、風景を眺めるのに良さそうな場所でした。

宝篋山のからの下山もあと少しです。
要害展望所と展望所が見えるとこ

地図上にある最後のチェックポイント、要害展望所につきました。

ここからはどこまでも続いているような風景が広がっていました。ベンチも設置されていてしばし休憩です。ぼーっと、ただただ景色を眺めてしまいます。心を穏やかにする景色です。

要害展望所から弧を描くように下っていくと、要害展望所を眺められる場所に来ました。ここにもベンチが設置されています。

写真の中心あたり、崖のようになっているあたりが要害展望所。目を凝らせば要害展望所で休む人を見ることができます。

難所というほどの場所でもありませんが、あえていうならここが難所かもしれません。ちょっとした急斜面を下ります。ロープもあるし、よく見れば足の置き場もあるので、慎重に歩けば問題ないかと思います。浮いている砂が滑ります。

急斜面を下ってほどなく歩くと、お地蔵さまにお出迎えしていただけました。
ここから7、8分で出発地点の小田休憩へ戻れます。
なんとも長閑でほのぼのできる山行でした。
地元に愛されている山、宝篋山。見所も多く、コース設定も多様なのでまた登りに来たいと思いました。
おつかれさまでした。
撮影機材

宝篋山の登山で使ったカメラはNikon Z5Ⅱ、レンズは準広角のNIKKOR Z 35mm f/1.8 Sです。35mmは人間の視野に近い自然な画角を持つレンズです。登山などでは風景を撮ることが多いので扱いやすいですね。