北八ヶ岳の縞枯山と茶臼山へ雪山ハイキングに行ってきました。
縞枯山と茶臼山は、北八ヶ岳ロープウェイ利用して標高2240mから歩きはじめることができる山。約6kmのコースは標高差349mと手頃な体力レベルで、初心者でも比較的安心して楽しむことができる雪山ハイキングコースです。
今回は北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅より、コース全体に雪が残る縞枯山と茶臼山を周回するルートを歩きます。

<目次>
縞枯山・茶臼山登山ルートなど
縞枯山(しまがれやま)・標高2403m
茶臼山(ちゃうすやま)・標高2384m
北八ヶ岳・長野県
3月29日(日)晴れ [日帰り]
合計時間4時間43分(休憩含)
歩行距離 5.8km
累計標高差:349 m(登り・下りともほぼ同じ)
<コースタイム>

北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅(9:46)→(9:54)坪庭南口→(10:13)雨池峠→(10:56)縞枯山→(11:17)縞枯山展望台→(11:49)縞枯山茶臼鞍部→(12:05)茶臼山→(12:44)縞枯山茶臼鞍部→(13:17)五辻→(14:28)北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅
思ったよりも時間がかかりました。ヤマレコの歩くペースでは「ゆっくり」の1.7〜1.8です。コースタイムには余裕を持って計画を立てていたので問題ありませんでしたが、ロープウェイの最終の時間があるので、初心者の方や歩くスピードがゆっくりな方は注意が必要です。
<コース状況・難所など>

ルート上には全て雪がありました。途中、踏み抜きしやすい箇所があり注意が必要です。
チェーンスパイクを使用。周囲の登山者を確認したところ、アイゼンとチェーンスパイク(軽アイゼンを含む)の割合は5;5ぐらいに見えました。
今回のコースでは、チェーンスパイクで不安になるような箇所はありませんでした。
*2000mを超える山です。天気の急変などに備え、十分な装備での登山を推奨します。
<駐車場・トイレ>

北八ヶ岳ロープウェイ駐車場を利用
- 長野県茅野市北山4035-2541
- マップコード:218 831 708*47
*ロープウェイの営業時間は季節、週末祝日によって変わります。この日は9:00-16:00。
北八ヶ岳ロープウェイの山麓駅および山頂駅のトイレを利用しました。ルート上にトイレはありません。
*トイレや駐車場の情報は登山時のもので、変更されている場合もあります。詳細などはHP等で確認してください。
山頂駅から出発

出発は北八ヶ岳ロープウェイの山頂駅(坪庭駅)から。山頂駅に登山ポストあり。
チェーンスパイクやアイゼンなどは駅を出て、広場のような場所で装着します(写真の坪庭標識の裏手)。
北八ヶ岳ロープウェイ利用だと北横岳が雪山初心者向けの山として有名です。大半の登山者はこのまま北横岳方面へ向かいますが、自分たちは縞枯山、雨池方向へ進みます。

山頂駅を出てすぐにあるキツツキ。この場所で標高は2240m。やっぱりロープウェイで標高を稼げるのはありがたいですね。
ただし、下山の最終があるので必ず時間を確認しておきます。この日は16:00が最終。北八ヶ岳ロープウェイの場合、登山道があるので自分の足で歩くこともできます。
下山を歩く場合、山頂駅から山麓駅までヤマレコでは約1時間(登りのコースタイムは約2時間)。体力に余裕があれば歩いてみるのもいいかもしれません。

左手には坪庭が見えました。思ったよりも高い場所にあるのでびっくり。正面には縞枯山が見えていたのですが、写真を撮り忘れました。

まずは雨池方面へ。
山頂駅から縞枯山、茶臼山へのコースや北横岳など、このあたりは道標がしっかりあるので、確認しながら歩けば迷うことはなさそうです。

すぐに坪庭南口の分岐に着きます。道標が雪に埋もれてますね。

道標の向かい側にある坪庭からの階段。雪はないようです。

木道は完全に雪の下。雪は踏み固められているので歩きやすいです。
絵葉書のような縞枯山荘

いつ見ても可愛い縞枯山荘。いつか泊まりたい山小屋ですね。
山頂駅からここまで、20分かかりました。

晴れて最高な雪山ハイキングですが、雪の照り返しで眩しかったです。
サングラスが必要ですね。あと日焼け止めも。
縞枯山の急登

雨池峠の分岐に到着。ここから縞枯山へ向かいます。
縞枯山の山頂までは、ほぼまっすぐな急登です。ここで服装の調整をした方がいいかも。途中で上着を脱ぎたくなりました。

分岐を過ぎると樹林帯へ入ります。

なかなかの急登ですが、登山道ははっきりとしているし、ピンクリボンもあるので安心です。
後から追いついてきた登山者に道を譲り、自分たちのペースで登ります。

ジグザグしながらも、ほぼまっすぐな登り。心拍数が凄いです。

今回のルートで一番キツい場所です。妻に合わせて速度を調整。

ここを越えればすぐ山頂です。
山頂から展望台へ

登りきりました。標高2403m縞枯山の山頂です。
と言っても、山頂はちょっと開けているだけで、ほとんど展望はありません。
息を整え少し休憩したら、展望台へ向かいます。

右手の方向(南)を見ると、雲のかかった南八ヶ岳が見えていました。

山頂から展望台までは約500m、山頂からはそれなりに歩きます。自分たちの足で20分ほどの距離になります。

木々が立ち枯れている場所。縞枯山の名前の由来ともいえる、縞枯現象の中を歩きます。なんか不思議な感覚です。

「なんだか凄いね……」
語彙が少ないのでありきたりな一言ですが、ちょっと感動してます。

展望台は、道標に従い少し入ったところにあります。

見えてきた岩を左から回り込むように登れば、展望台の上にでます。

展望台からは目の前に茶臼山。その後ろに南八ヶ岳が見えています。
後ろに並ぶのは、硫黄岳、天狗岳、阿弥陀岳と並んで見えるそうなのですが、どれがどれかな……。

反対側、北西の方向には北横岳が見えていました。

広い場所ではありませんでしたが、あまり人が来なかったのでおやつを食べて休憩。岩の上に腰掛けて流れていく雲を眺めたり、茶臼山をぼんやり見ていました。
それほど長い時間ではありませんでしたが、動かないでいると体が冷えてくるので、ほどほどで出発しました。

登山道へ戻ると鞍部へ向けて一旦下ります。登りとは違い、そこまで急な斜面ではありません。

狭い場所もありますが道ははっきりとしているので、迷うようなことはないでしょう。登りと同様で、ほぼまっすぐ。
茶臼山へ

縞枯山と茶臼山の鞍部にある分岐に来ました。そのまま道なりに行けば茶臼山。右に行けば五辻を通って山頂駅へ戻ります。
ここから茶臼山まで、往復のコースタイムは約30分。自分たちは山頂でお昼休憩をしたので戻ってくるのに約1時間かかりました。

縞枯山への登りよりはラクですが、それなりに急な斜面を登ります。

どのくらいの角度の斜面かわかるように写真を撮ってみました。木に対しての雪面の角度から想像していただけるかと。あらためて見直すと結構な斜面だったようです。

急登を登りきったところにある道標。「あれ、ここが茶臼山の山頂かな。」そんな印象を受けます。縞枯山と同じパターンですね。

古い道標もありました。展望はありません。

ちょっと歩けばすぐに茶臼山の展望台です。
茶臼山展望台にて

急に視界が開け、展望台の岩が見えました。

さっそく展望台の岩の上に立ち、景色を見てみます。
まずは、南八ヶ岳方向。素晴らしい景色です。
茶臼山からだと横に長い八ヶ岳を鋭角に見るので、山々をギュッと詰めたように見えます。
天狗岳から赤岳、編笠山まで見えるはずですが、重なってしまう横岳あたりは見えていないのかも。

霞も出てきて山座同定がちょっと難しいので、八ヶ岳連峰の山々の位置関係を図にしてみました。
ちなみに、八ヶ岳連峰は主峰の赤岳を中心に南北約30km(25kmとの表記も多い)、東西約15km。北の蓼科山から南の編笠山までおよそ20の峰が連なっているそうです。

そのまま右にパンしていくと、中央あたりに八ヶ岳ロープウェイの山麓駅が小さく見えています。駐車場とか特徴的な建物が確認できました。

さらに右、北西方向を見ると、縞枯山越しに北横岳を見ることができました。

立っている展望台の岩には、珍しい御料局の4等三角点がありました。これは明治時代に皇室領の測量用に設置された歴史的価値のあるものだそうです。

立ったばかりのうちは嬉しくて平気でしたが、落ち着いてくるとその高さが急に怖くなってきました。ということで、そそくさと降りて振り返った展望台。写真の左の岩の上に立ってました。

ぶら下げていた温度計によれば、ざっくり10度くらい。風が冷たいので、体感温度はもう少し低いかも。

展望台でのんびり昼食を摂り、下山してきました。ところどころ縞枯の中を通ったのが印象に残ります。
縞枯茶臼鞍部に戻ってきたら、五辻・ロープウェイ方面へ。今回の山歩きもそろそろ終盤です。

追い越して行ったグループは全員チェーンスパイクでした。
五辻へ向かって歩いていると、太陽が雲に遮られ影のないフラットな光景に。しばらくは、下りの樹林帯を歩きます。
この周辺が一番踏み抜きしやすかったです。トレースを歩いていてもズボって沈む場所もありました。

静かな樹林帯です。急に日差しが明るくなりコントラストの強い景色になりました。
心地よい山歩き

五辻につきました。

道標に従いロープウェイ方向へ。

少しの間、開けた場所を歩きます。
気持ちの良い爽快感。

五辻からロープウェイ山頂駅までは緩い登りが続きます。

程なくして樹林帯に入りましたが、この道も静かで心地よい道です。

森林浴展望台につきました。今までの景色からすると、ちょっと展望はいまいちかも。

再び樹林帯をしばらく歩くと、ロープウェイの音が聞こえて、山頂駅がチラチラと見えてきました。

山頂駅に到着です。縞枯茶臼鞍部から1時間39分かかりました。かなりゆっくりなペースですが周囲の景色を見ながら歩けたので、とても満足です。
ロープウェイで山麓駅へ降りたら、お土産などを見て周り帰宅しました。
おつかれさまでした。
まとめ

最後に振り返って縞枯山を撮影してみました。おおらかな気持ちになるような山容です。
滑り止めに関してですが、ヤマレコ等のコメントでチェーンスパイクで問題ないことを確認した上で歩きました。
この時期は、まだアイゼンが必須だと思っていましたが、今年は雪が少ないということで問題ありませんでした。若い頃にこの時期の北横岳に来たことがありますが、確かに少なく感じます。温暖化の影響なのか、単なる暖冬なのかはわかりませんが、ちょっと心配になりますね。
参考書籍
「山の時刻」写真家 野川かさねさんと編集者の小林百合子さんという最強コンビの山の本。儚い一瞬をとらえた写真と淡々と綴る優しさのある文体はページをめくるたびに山へ行きたくなってしまいます。このお二人の本はどれもお気に入りですが、2025年12月に発売されたこちらの本もまた情緒的な写真と文章で山の魅力に惹き込まれてしまう一冊です。P184-185に雪の中に佇む縞枯山荘のことが書かれています。
撮影機材

レンズキットとして販売されているNikon ZfcとNIKKOR Z 28mm f/2.8(SE)の組み合わせです。学生時代に使っていたカメラがNew FM2だったので懐かしさがあります。フルサイズ換算42mmになるNIKKOR Z 28mm f/2.8(SE)は、山での撮影ではオールマイティに使えて便利ですが、やっぱりここは換算50mmになる35mmでSEバージョンを出して欲しいとな思ってしまいますね。