宝永山の登山に行ってきました。宝永山は1707年(宝永四年)の大噴火で誕生した富士山の側火山。山頂への登山と、噴火の時に形成された第一火口と第二火口を見ることができました。カメラはPENTAX K-1 MarkⅡ、レンズはsmc PENTAX-A 35mm F2です。
<目次>
シャトルバスで富士宮口五合目へ。
宝永山へは、静岡県側にある富士宮口五合目からアプローチします。
富士山のマイカー規制は7月10日から9月10日まで。水ヶ塚駐車場に車を停めてシャトルバスを利用して富士宮口五合目へ向かいます。
何かと話題になりました富士山の入山管理についてですが、静岡県側でも対象となっています。シャトルバスのチケット売り場で確認されましたが、事前にネットから登録しておいたので手続きはスムーズに済みました。
今回のように、宝永山だけの登山でも登録は必要とのことです。
このときに協力金1,000円を支払うと、リストバンドと記念の木札をもらうことができます。
詳しくは「富士山登山オフィシャルサイト」HPを確認してください。
駐車場情報です。
水ヶ塚駐車場(みずがづかこうえんちゅうしゃじょう)
マップコード:50 782 262*13
トイレあり。
駐車台数は約870台とされています。こちらに停められないことはないと思いますが、満車の場合は予備駐車場に案内されるようです。
シャトルバスは時刻表によると1時間に1本でしたが、この日は10時30分に臨時便のシャトルバスが増発され乗車することができました。混雑に応じて増便されるようです。
トイレはこちらのほか、登山道入口から歩き始めてすぐのところに、五合目公衆トイレがあります。
また登山道入口では、ヘルメットの貸し出しも行われていました。
宝永山荘から第一火口を目指します。
富士宮口新6合目の宝永山荘を経由して、宝永第一火口を目指します。
宝永山荘の標高は2,493m。すでに雲の上で気持ちの良い山歩き。ただ、富士山頂から下山する人たちとすれ違うのですが、みなさんお疲れ顔でした。
宝永山荘の横にあるトイレが、このルート上で最後となります。ここから分岐を宝永山遊歩道へと進みます。
足元にはベニバナイチヤクソウが咲いていました。
雲海を眺めつつ、宝永第一火口へ。
多少のアップダウンはあったものの、並行移動が続きます。
宝永第一火口縁にやってきました。とても迫力のある荒涼とした火口が目の前に広がっています。
ここから火口内を歩き、斜面を登って馬ノ背へと続きます。
宝永第一火口から馬ノ背へと向かう斜面です。
ここが今日の山場。長いザレ場が続きます。
このザレ場ですが、一歩登ると半分くらい沈んで下がります。しかも登れば登るほど角度は急になってくる。ストックもダブルでフル活用です。
そして下山してくる登山者が巻き上げる砂塵もすごい。気になる人はマスクをした方がいいかもです。下山時は自分が巻き上げるので、どのみち埃まみれになります。
スパッツもあったほうがいいです。靴が沈んだときに小石や砂塵が容赦なく靴の中に入ってきますので。登りだけで埃だらけになります。
砂埃が強く舞うときがあります。カメラも剥き出しのまま持ち歩くことはできないと思ったので、トップローディングタイプのカメラバックにしまっています。出し入れが多少面倒でしたが、防塵防滴ではないレンズなので仕方ありません(ボディは防塵防滴なんですけどね)。
使っているのはTLZ 45 AWというモデル。smc PENTAX-A 35mm F2 やHD PENTAX-FA 31mmF1.8 Limitedで丁度いいサイズです。長いレンズ用にTLZ 50 AWというモデルもあります。
カメラバックも埃がつきました。帰宅後は掃除機で吸ったり、拭き取ったりとお手入れが必要です。
宝永山登頂。
急登を登り切り、馬ノ背にやってきました。
↑上の写真は富士山の山頂方面を見たところ。
馬ノ背は両サイドが斜面になっていて、遮るものが何もない稜線です。強い風が吹くので、帽子が飛ばされそうになりました。
火口近くもそうでしたが、異世界感が強いです。
馬ノ背から宝永山の山頂へ。
宝永山の山頂、標高2,693mに到着です。
山頂にある、山頂を示すモニュメントのようなもの越しに富士山を撮ってみました。
富士山の側火山である宝永山ですが、富士山の一部のようなもの。その富士山の存在感の強さからか、あまり注目されませんが、宝永山もなかなかに個性的な山だと思いました。
せっかくなのでカメラも記念撮影です。
宝永第二火口縁へ。
宝永山山頂から下って、第二火口縁へ向かいます。
富士山や宝永山のような砂礫地は、スコリアと呼ばれているそうです。スコリアとは火山からの噴出物で、多孔質な大小の岩石のことだそう。
そんな荒涼とした場所に唐突にある巨大な岩とオンタデの群生。岩の表面はなんだかキレイでつい最近転がってきたような雰囲気。点々と広がるオンタデとともに異世界感を作っています。
オンタデ以外にもミヤマオトコヨモギもよく目につきました。
宝永第二火口縁へ到着です。
霧というか雲が通り過ぎたようで、しばらくの間は周りの景色がガスに覆われてしまいました。
宝永第二火口縁から、下ってきた道を富士山方向に見ています。
ルート上には難所というほどの場所はありませんが、全体的にザレ場・砂礫なので滑りやすいように思います。斜面などは油断していると、ズルッと滑るので慎重に歩きました。
こんもりとしたコブのような場所の向こう側に宝永山の山頂があります(なので山頂は見えません)。
撮影してきた写真を見返して気がついたのですが、「火口」そのものを撮影した写真がありませんでした。うっかりです。
富士山休養林歩道から戻ります。
富士宮口五合目への戻りは、富士山休養林歩道という樹林帯を歩きます。
こちらの道は今までとは違って樹林帯の中。静かな雰囲気でよく言えば神秘的。利用する人が少ないのもいいところ。
ちょっとした岩場のような場所には、イタドリを見かけました。
シラビソでしょうか、いや、カラマツかな。
まだ青い松ぼっくりがなっていました。
ブルドーザーが目印の五合目宝永入口。
ここで富士山休養林歩道は終了です。ここからはアスファルトの道を10分程度歩けば、シャトルバスの発着場のある富士宮口五合目に戻ります。
お疲れさまでした。
コースタイム。
下山後は水ヶ塚駐車場にある森の駅富士山の富士山ソフトをいただきました。
7月19日(金)晴れ時々曇り。
日帰り。
9:00 水ヶ塚駐車場到着
9:30 臨時便シャトルバス乗車
10:33 富士宮口5合目/スタート
11:05 新六合目宝永山荘
11:23 宝永第一火口縁
11:35 宝永第一火口
12:37 宝永山馬ノ背
12:48 宝永山
13:46 宝永第一火口
13:57 宝永第一火口縁
14:14 宝永第二火口縁
14:46 五合目宝永入口
14:54 富士宮口5合目/ゴール
15:00 シャトルバス乗車/下山
合計3時間35分 歩行距離5km
初心者の50代夫婦です。写真撮影・休憩が多いので標準コースタイムよりもかなり遅くなっています。
撮影機材について。
カメラボディのPENTAX K-1 MarkⅡは防塵防滴仕様。smc PENTAX-A 35mm F2は、古いマニュアルのレンズで防塵でも防滴でもありません。とくに火口付近や頂上などは、微細な砂が舞うような場所だったので、こまめにカメラバックに収納して使いました。
個人的に富士山のような場所では、防塵防滴のボディとレンズの組み合わせであっても、出しっぱなしで持ち歩くのは心配になってしまいますね。