ニコンの望遠マクロレンズ「AI AF Micro-Nikkor 200mm f/4D IF-ED」でカワセミなど、身近な野鳥を撮影しました。
突然、野鳥を撮りたくなりました。
手持ちのレンズの中ではこの200mmマクロレンズが一番の望遠になります。
なので、野鳥を撮ってみようと思ったときに持ち出したのがこのレンズになります。
カメラボディはD810A。
撮って出しjpeg(ブログ用リサイズあり)と、作品としてのトリミングありでレビューしてみます。
<目次>
- 200mmレンズで野鳥撮影は難し過ぎです。
- 200mmという焦点距離を使って「引き」の画作りをしてみた。
- 小さく写ってしまうシジュウカラをトリミングして引き立たせてみる。
- 微調整程度のトリミングですむ場合もあります。
- ダイサギぐらいの大きさになれば200mmでも撮れます。
- 晴れの日だからといって撮りやすいわけではない。
- 日比谷公園のカワセミ撮影ではどうか。
- 岸の近くを歩くアオサギを歩きながら撮影。
- カイツブリの咥えているものは?
- 曇り空で条件の悪い日、カワセミは?
- 身近にいる綺麗な鳥。
- 【追記】AI AF Micro-Nikkor 200mm f/4D IF-EDの別記事もあります。
- 機材について。
200mmレンズで野鳥撮影は難し過ぎです。
いきなり失敗写真を公開してしまいますが。。。
先に結論を書いてしまうと、マクロレンズと関係なく焦点距離200mmのレンズで野鳥の撮影は難しいです。
とくにカワセミなどスズメに近いサイズの野鳥を撮影する場合には、よほどの好条件に恵まれないかぎり、納得のいく写真を撮影するのは厳しいと思われます。
上の写真では、いくらカワセミとはいえSNS等にアップしても、高評価などとても期待できるものではありません。。。
上の写真は下の写真からのトリミング。
200mmのレンズでは被写体が小さすぎるため、D810Aで撮影範囲をDX(APS-C)サイズに設定。フルサイズ換算で300mm相当の焦点距離になります。
光学ファインダーでの撮影ですが、DXサイズ以外の部分にマスクがされるだけで、撮影サイズに合わせて見える範囲が拡大されるわけではありません。
たまたま、自分の目の前の茂みの枝にカワセミが留まって、このサイズです。
- 風が強く、手ブレ補正のないボディとレンズだったので、1/1000秒のシャッタースピード。
- 雨が降りそうな曇り空のためISOは5000となっています。
- 絞りは開放でf/4。
- 撮影範囲はDX(APS-Cサイズ)。
もう少し、シャッタースピードを落とせたかもですが、とっさのことで調整はできませんでした。
DXサイズに枠がでた光学ファインダーで、このサイズのカワセミにピントが合っているか判断するのは難しく、ピントも甘い感じになってしまいました。
200mmという焦点距離を使って「引き」の画作りをしてみた。
カイツブリが池の真ん中に漂っていました。
縄張り意識が強い鳥、カイツブリが1羽だけで広い池に浮かぶ景色です。
200mmでDX(APS-C)サイズでの撮影です。
ちょっと雰囲気があって、自分なりには気に入っている写真になります。
ただ、スマホなどの小さい画面では何が写っているのかわからないレベルの小ささですよね。
小さく写ってしまうシジュウカラをトリミングして引き立たせてみる。
大きな木にシジュウカラを見つけました。
200mmではどうしたって小さくしか写せません。
柵があるのでこれ以上近寄ることはできませんし、近寄ったところでシジュウカラはすぐに逃げてしまうでしょう。
諦めてトリミングで写真を完成させます。
撮影の条件は良かったので、もっと大きくトリミングしても画像の劣化は気にならないレベルだと思います。
暑い日だったので、スリムなシジュウカラさんです。
微調整程度のトリミングですむ場合もあります。
ワカケホンセイインコを見つけました。
黒い首輪模様がないのでメスだと思われます。
全長が約40cmあり、警戒心より好奇心が強い個体だったのか、接近して大きく撮影できました。
jpeg撮って出しでも良かったのですが、背景の竹と保護色になる色だったのでコントラストを少し上げ、目立つようにしてあります。
フルサイズから一回りくらいトリミングしました(APS-Cサイズよりは大きいです)。
ダイサギぐらいの大きさになれば200mmでも撮れます。
東京港野鳥公園の観察小屋からの撮影です。
jpegの撮って出しです。
ダイサギは動きもゆっくりで、撮りやすい被写体といえます。
カワセミほどのアイドル感はありませんが、個人的には好きな鳥です。
ダイサギは綺麗な白い鳥なので、ピクチャーコントロールを白黒にして撮影してみました。
白トビしないように、ちょっと露出を抑え気味にしましたが、暗過ぎたかもしれません。
野鳥撮影では、色は重要な要素の一つだと思いますが、あえてモノクロームで撮影するのも、良いのではないでしょうか。
上の写真のRAWデータをカラーで現像、少しトリミングしました。
撮影時はシャッタースピード優先で撮影しています。
ISOや絞り値を見ると、好条件なのがわかります。
晴れの日だからといって撮りやすいわけではない。
晴れの日だとシャッタースピード、ISO、絞り値と条件的には撮りやすくなりますが、そうなると「影」に注意が必要です。
このスズメの写真ではトリミングはしていませんが(撮影範囲をDXに設定しています)、強い日差しのせいで影が強くでてしまいました。
RAWデータから現像するときに、スズメの体部分の影を弱めるため、ハイダイナミックレンジを使用して調整しています。
現像ソフトはキャプチャーワンを使いました。
日比谷公園のカワセミ撮影ではどうか。
東京の中心にある、日比谷公園はカワセミ撮影の有名スポットです。
場所にもよりますが、なんとか200mmでもカワセミを撮影できました。
DX(APS-C)サイズでの撮って出しです。
ほどほどのトリミングで済ませてしまいましたが、もっとトリミングしても大丈夫です。
比較的近い距離で撮影できたのはラッキーでした。
岸の近くを歩くアオサギを歩きながら撮影。
アオサギに合わせ、歩きながら撮影しています。
こんなとき、カメラボディでも、レンズでも、どちらでもいいので手ブレ補正が欲しいと思いますね。
1/1000ぐらいのシャッタースピードにしておけば、ブレに気を使わなくても撮影できます。
(もう少しシャッタースピードを下げても大丈夫とは思います。)
撮って出しでも、いい感じです。
カイツブリの咥えているものは?
冒頭でお見せしたカイツブリとは別の場所の写真です。
フルサイズでトリミングなしの撮って出し。
この池でも、真ん中あたりにカイツブリはいます。
よく見ると何やら咥えているようです。
かなりトリミングしました。
捕まえた小魚を咥えているのがよくわかります。
AI AF Micro-Nikkor 200mm f/4D IF-EDはマクロレンズですが遠景でも描写性能は落ちません。
古いレンズなので、カリカリとはいえませんが、解像感は高く、シャープな描写で驚きます。
曇り空で条件の悪い日、カワセミは?
光の条件の悪い環境で、DXサイズでの撮影では、D810AやD810では、トリミング耐性はよくありません。ISOも1000を超えていると画質の劣化をはっきりと感じます。
そして、撮って出しでは、やっぱり小さくしか写りません。
2羽のカワセミは、つがいでしょうか。
鳥の撮影では、望遠レンズ、高感度に強い、手ブレ補正付き、AF、連写性能などなど、要は値段の高い機材を使う方が歩留まりは良くなります。
工夫してあまりお金をかけずに撮影したいところですが、やはりある程度の出費は覚悟した方が良さそうですね。
身近にいる綺麗な鳥。
ISOが7200です。
シャタースピードはもう少し早くしたかったところ。
こちらもかなりトリミングしています。
それにしても、カワセミの飛ぶ姿は綺麗ですね。
都内の身近な場所にも、たくさんの野鳥がいることに気がつきました。
機材がどうしても高額になってしまいそうですが、被写体としての魅力はとても高いですね。
しばらくはAI AF Micro-Nikkor 200mm f/4D IF-EDでの撮影になりますが、身近な野鳥の撮影を続けていきたいと思います。
【追記】AI AF Micro-Nikkor 200mm f/4D IF-EDの別記事もあります。
野鳥だけでなく、いろいろなものを撮ってみました。
機材について。
D810AもAI AF Micro-Nikkor 200mm f/4D IF-EDもメーカーでは販売終了となっています。
個人的には、フルサイズ一眼レフでボディを選ぶなら、こちら。
D6もいいのですが、トリミング耐性を意識して高画素機を選びたいです。
レンズは単焦点つながりでこちら。
驚きのコンパクトサイズで軽量。
もう少し焦点距離をかせぎたいのでテレコンの1.4を常用したいですね。
300mmf4PFに装着すれば420mmになります。こちらはそれほど画質低下はないようです。
でも、やっぱりミラーレスに望遠ズームかな。