三番瀬は東京湾の最奥に広がる干潟・浅海域です。野鳥撮影に訪れた「ふなばし三番瀬海浜公園」の前面に広がる干潟はその一部。人口の砂浜が造成された場所で、シギ・チドリ類が観察できる干潟となっています。
<目次>
この日の三番瀬。
この日は上げ潮で、干潮は朝10時。午後3時58分に満潮となるそうです。
*「上げ潮」は海が満ちてくること。
到着時刻が12時頃になってしまったので、もう少し早く来たかったですね。
ちなみに「三番瀬」は「さんばんぜ」と読みます。
ミヤコドリが撮影できました。
「にんじん」とも呼ばれているミヤコドリ。くちばしの赤(オレンジ?)が確かに「にんじん」です。三番瀬ははじめて来たのですが、一番撮影したかったのがこのミヤコドリ。飛んでいるときの背面の柄も撮影できました。
背面に比べ、横から見るとシンプルな3色使いです。愛嬌のあるスタイルがいいですね。
ミヤコドリは、例年10月から4月にかけて観察されているそうです。三番瀬ではこの時期の定番の鳥ということで、観察・撮影も容易とのことだったので、「そのうちに・・・」と思っていました。
ただ、調べてみると東京湾と一部の地域を除き、定期的に越冬にくるのは稀な冬鳥とのこと。もっと早くから撮影に来るべきだったと思いました。
干潟に降りると距離があります。数も少なくて、他の鳥に比べて警戒心が強いように思いました。潮が満ちてくるので、待ちの状態で狙っていたのですが、近くの浅瀬にはやって来ませんでした。
ミヤコドリを調べていたらこんなものが見つかりました。思わず買いそうになりましたよ。
ハマシギがやってくる。
この日、とくに多く見られたのがハマシギ。じっとして待っていると、満ちてくる潮に合わせて近付いてきてくれます。
9月から翌5月にかけて旅鳥または冬鳥として観察できるシギ。くちばしの先端部分が下に向けて緩くカーブしています。お腹部分の黒い羽が目印。もうだいぶ夏羽になっているようです。
500mmの望遠レンズ、DX(APS-C)での撮影です。しゃがんで、じっとしながら撮影していると、潮が満ちてくるのに合わせて鳥たちの方から近づいてきてくれます。
足元にも潮がきますので注意が必要です。本来なら膝くらいまでの長靴がいいようですが、僕はワークマンの「防水サファリシリーズ」を履いていきました。接地面から7cmくらいまでの防水ですがギリギリです。やっぱり野鳥の会の長靴がいいかもしれません。
三番瀬に行く回数が増えるようなら、こちらを用意した方がいいと思いました。
上の写真はトリミングなし。かなり近いです。肉眼でも十分に観察できる距離にまで近付いてきてくれました。嬉しいですが、逆に動けないので辛いです。
同じ場所から広角レンズ(フルサイズ換算28mm)のGR3で撮ってみました。これだと、鳥との距離が離れて見えますが、そんなことはありません。
採餌に夢中なハマシギさん。結構、深いところまで顔を突っ込みます。
ミユビシギも混ざってる。
なんか違う柄の鳥も混じってるなぁ、と思っていたらミユビシギでした。ハマシギと一緒にミユビシギも行動しています。こちらもトリミングなしの距離で、かなり近いです。
かわいいなぁ、と撮影していたのですが、先ほどから採餌している様子ばかりだということに気が付きました。
とういうことで、走るミユビシギさん。
トリミングなし。ちょうどいい間合いで目の前を走り抜けてくれました。
ハマシギさんも走ります。ミユビシギもハマシギも同じくらいの大きさだし、行動にあまり違いを感じません。種類が違っても、仲良しなんでしょうかね。
何かを捕まえたようです。
オオソリハシシギもいますよ。
ハマシギとミユビシギの群れの中に、ちょっと大きな鳥も混ざっているのに気が付きました。
オオソリハシシギです。羽が夏羽になったもの、途中もの、まだ冬羽っぽいものといます。
他の鳥たちもそうですが、冬羽から夏羽に変わっている最中で、雄と雌そして、もしかしたら幼鳥、若鳥もいて模様や色からの判断が難しいです。鳥の世界は奥深いですね。
ハマシギたちと一緒に歩いて移動していきました。
潮がだいぶ満ちてきて。
潮がだいぶ満ちてきて、干潟が狭くなってきました。一斉に飛び立ったハマシギの群れが旋回してどこかへ飛んでいきます。
採餌に夢中だった群れも歩きながら移動をはじめました。このあと、他の群れと同じように飛び立って行きました。
飛び立った群れを撮っていると、ハマシギやミユビシギではない鳥たちの群れを見つけました。メダイチドリの群れのようです。飛び立つ前は見つけられませんでした。どこにいたんだろう。
満ちた潮の中に目つきの鋭い目立つ鳥がいます。ウミネコですね。
婚姻色が出ていたダイサギと、頭が黒くなり夏羽に変化中のユリカモメもいました。
三番瀬で野鳥撮影。
この日の三番瀬ではミヤコドリから、ハマシビとミユビシギ、オオソリハシシギなどが撮影できました。三番瀬には他にもたくさんの野鳥たちが訪れ、観察・撮影ができることで知られています。時期ももちろんですが、潮の満ち引きなどでも観察できる鳥は変わるようなので、時間を見つけてまた来てみたいと思いました。
〒273-0016千葉県船橋市潮見町40番
トイレあり。
駐車場あり。利用可能時間午前9時〜午後7時まで。普通車は1日500円。
*GWは潮干狩りのシーズンになるので混雑します。最新の情報はHPなどでご確認ください。
撮影機材について。
カメラはNikon D500。レンズはAF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR。
野鳥撮影の定番セットです。D500はZシリーズでの後継機がなかなか発売されないので、まだまだ現役。レンズの556はAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRからの買い替え。200-500は重さに耐えられなくなりました。556は手持ち撮影でも、持ち運びもラクなので買い替えてよかったです。
近隣には谷津干潟もあります。時間に余裕があればこちらも一緒にどうでしょうか。