多摩川下流に架かる丸子橋付近で野鳥撮影をしてきました。丸子橋は東京都と神奈川県の県境を流れる多摩川に架かる橋で、中原街道の途中にあります。このあたりは冬になるとカモ類を多く見かけ、猛禽類のほか、タヒバリやジョウビタキ、セキレイ類などを見ることができます。今回は丸子橋を中心に東京都側の多摩川土手を野鳥観察・撮影してみました。
<目次>
- 野鳥観察、撮影の準備。
- 東海道新幹線多摩川橋梁から歩きはじめる。
- セグロカモメは大きかった。
- 丸子橋近くで野鳥観察・撮影。
- カワセミもいた。
- オオバンの大群。
- 土手の上からは富士山も見える。
- 丸子橋の下でイソヒヨドリのメスを撮影。
- 1月初旬の丸子橋付近の野鳥観察・撮影のまとめ。
野鳥観察、撮影の準備。
1月初旬。この写真の撮影時刻は6時55分(撮影時のExifから)です。先に見えているのは東海道新幹線多摩川橋梁になります。この日は東海道新幹線多摩川橋梁から東京側の多摩川沿いを歩き、丸子橋、多摩川緑地の硬式野球場A面あたりまでを野鳥観察・撮影していきます。
ちょうど新幹線が通過するところです。今回、風景と状況写真を撮影しているのはRICOH GR3です。撮影情報にRAWとある場合はキャプチャーワンで調整、書き出し、ブログ用にリサイズしています。
野鳥撮影用のカメラはNikon D500にAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRの組み合わせ。それなりに重いのですが、もう慣れてしまいました。Z9も登場しましたが、まだまだ野鳥撮影では現役で使っているカメラマンも多いと思います。
双眼鏡はニコンのMONARCH M7 10×30を持っていきました。
多摩川上流部に珍しいカモが飛来しているという情報を得ていたので、もしかしたら下流付近にも何かいるかもしれないと思って、双眼鏡を持参しています。
東海道新幹線多摩川橋梁から歩きはじめる。
東海道新幹線多摩川橋梁から下流方向を撮影。カモ類やオオバンなどが水面に浮かんでいました。
丸子橋方向へ少し歩くとヒドリガモとオオバンが土手へ上がっているところでした。土手の上にある草などを食べるために登っているようです。歩いて階段を登るものや軽く飛んで上がっていくものがいました。
突然、羽ばたき音がしたと思ったら、カモたちが一斉に川へ戻ってきました。どうやらランニングしている人が、土手の川沿いを通過したようです。このあとしばらくは水面にいましたが、時間が経つとまた土手へあがるようです。
多摩川の対岸である神奈川県側にはコサギの群れが休んでいました。
途中から丸子橋を撮影。ところどころにカモやオオバンの群れが浮かんでいます。
東海道新幹線多摩川橋梁から丸子橋までは川沿いが整備されているので水際を歩くことができます。場所によっては滑るので注意が必要です。
セグロカモメは大きかった。
なんか異様にデカい鳥がいると思ったらセグロカモメでした。カモ類から見たらかなり大きいのでビックリです。死んだ魚を啄んでいました。
セグロカモメは日本には冬鳥として渡来。最も普通にみられる大型のカモメ類ということなのですが、僕が見たのはこれがはじめて。冬羽なので、頭から頸にかけてある斑模様が出ているようなんですが、ちょっと不気味な感じもしました。
丸子橋近くで野鳥観察・撮影。
少し上がった土手の上にはタヒバリの姿がありました。数羽が枯れ草を啄んでいました。
神奈川県側に見える暗渠からの合流口。暖かい水が合流しているのか、少し湯気がたっていました。ここには魚も集まっているらしく、ときどき水面から跳ねる魚をみることができます。カモ達は採餌に夢中でぐるぐると泳いでいました。
ふと、手前の護岸に目をやるとゴイサギが休んでいました。単独でいたのですが、しばらくするとどこかへ飛び去っていきました。
東京都側の浅間神社付近の下から続く用水の合流口を覗くと、コガモが採餌に夢中でした。
一所懸命にクチバシを動かして採餌しています。
丸子橋をすぎて上流方向へ歩きます。
東京都水道局の調布取水所と調布取水堰の間を通るのですが、側にはネットがあり写真を撮るのは難しいところです。堰の上には水鳥のほか、カワセミなどもときどき見かけることがあります。
上流側には調布取水堰を見ることができる小さな展望スペースがあります。そこからの眺め。カモなどは数が減りますが、ここでも野鳥を見つけることができます。
カワセミもいた。
カワセミがやってきました。
丸子橋付近を含めた多摩川ではカワセミをよく見かけるのですが、たいがいは上流か下流方向へ一直線に飛んでいく姿。ときたまこうして休んでいる姿を見かけます。
先ほどのカワセミが場所を変えてとまっています。飛び込む様子はなく、しばらくすると下流方向へ飛んでいきました。
調布取水堰より上流あたりで見られた野鳥。
2羽の仲良さそうなカイツブリが水面を流れるように移動していました。
水面付近を滑空してきたアオサギ。
群れではなく単独で採餌していたコサギ。かなりのんびりしていたので、もうお腹は膨らんでいるのかも。胸の羽がワサワサしています。
樹上にはツグミが木の実を啄んでいました。
多摩川からは道を挟んで多摩川台公園があり、そこでも野鳥を観察することができます。ただ、多摩川台公園は人も多く、森林の面積はそれほど多くありません。個人的には散歩の途中で、双眼鏡を使って野鳥観察を楽しむくらいですが、渡り途中の珍しい鳥を見ることもあるようです。
オオバンの大群。
調布取水堰より上流側へいくと、水際まで降りられる場所があります。ちょっと足場の悪いところですが、オオバンの群れを観察することができました。
意識して見るようになったのは昨年からですが、同じくらいの数が昨年も渡来していたと思います。とはいえ、近年オオバンは数を増やしているという話も聞きます。この日歩いた多摩川下流でもかなりの数の群れがいましたが、ちょっと増えすぎているような気もしますね。どうなんでしょうか。
しばらくするとオオバンが群れで土手を登りはじめました。
土手の上で採餌をはじめました。地面の草などを食べているようですが、詳しくはわかりません。昨年も同じようにここでオオバンが採餌していたのですが、同じ群れなのでしょうか。
土手の上はランニングや散歩などで普通に人が通ります。その度に土手の斜面まで逃げるオオバンたち。
何かに驚いたのか、急に飛び上がったオオバン。
しばらく水面で休んで、時間が経てばまた土手の上にあがるようです。
土手の地表で採餌>人が近くを通る>川へ避難する>しばらくして土手に上がる。土手付近にいるカモやオオバンの定番行動のようです。
土手の上からは富士山も見える。
多摩川の土手から見えた富士山。多摩川台公園はさらに高い場所になるので、もっと富士山を綺麗に見ることができます。また多摩川浅間神社には展望スペースもあり、晴れた日の富士山の眺めは本当に美しいです。
土手の上から調布取水堰、丸子橋の方向を見ています。
ここで折り返して、また丸子橋近くまで歩いてみました。
近くの枝にはモズがとまっていました。
ときおり地面に降りたりしているので、地面の虫などを捕まえているようです。
丸子橋の下でイソヒヨドリのメスを撮影。
丸子橋の近くまで戻ってきました。途中、枝の上にスズメの群れがいました。背景に見える青色は丸子橋の色。
丸子橋の下にくると、なにやら地味な色の鳥を見つけました。
こちらに興味があるのか、ちょっとだけ近づいてきました。
イソヒヨドリのメスでした。近くにオスはいないのか探してみましたが、この1羽のメスしか周りにはいません。単独で行動しているようでした。
イソヒヨドリを見た丸子橋の下から、東海道新幹線多摩川橋梁方向を見ています。
イソヒヨドリのメスははじめて見られたので大満足です。これにてこの日の多摩川下流、丸子橋付近での野鳥観察・撮影を終了としました。
1月初旬の丸子橋付近の野鳥観察・撮影のまとめ。
丸子橋近くには駐車場はありません。近隣のせせらぎ公園の駐車場を利用します。
トイレは多摩川駅前の公衆トイレを利用するか、多摩川台公園内のトイレで済ませます。
双眼鏡はMONARCH M7 10×30。やっぱりあると便利です。水面だけでなく、樹上や草地、河原などで野鳥を探すときにも使いました。ゆっくり鳥を眺めるときにも便利です。8倍か10倍かで悩みましたが、おすすめは10倍。望遠レンズに慣れていると8倍の広さより、10倍の拡大の方がちょうど良いと思えました。
リンク
荷物は増えてしまいますが、双眼鏡はあると便利です。鳥はみているだけでも可愛いと思えます。
多摩川下流の丸子橋付近ですが、散歩でも来ることがありますし、車でもよく通る場所です。冬はとくに水面に浮かぶ水鳥をよく見ていたので、いつかちゃんと探鳥に来てみたいと思っていました。
実際の探鳥でははじめて見ることができた鳥もいて、近いうちにまた観察・探鳥に来て見ようと思いました。
1週間後にまた探鳥に来ました。2/2へ続きます。