三頭山は、標高1531mの東京都と山梨県にまたがる山。奥多摩三山(三頭山、御前山、大岳山)のひとつ。3つの頂があることから三頭山と呼ばれるそうです。駐車場のある檜原都民の森からの登山道は整備されており、道標も多く初心者でも比較的安心して登れます。
今回はブナの路コースを反時計回りで登りました。
<目次>
コースタイムなど。
12月15日(日)晴れ、日帰り
合計時間4時間39分(休憩含む)
歩行距離 6km
登り621m
檜原都民の森駐車場(8:17)→(8:42)鞘口峠→(9:25)見晴し小屋→(10:06)東峰展望台→(10:14)三頭山東峰→(10:19)三頭山山頂[中央峰]→(10:25)三頭山西峰[休憩](10:59)→(11:14)ムシカリ峠→(12:21)三頭大滝→(13:01)檜原都民の森駐車場
コース中に難所や危険箇所は、ほとんどありません。道標など案内が多く設置されていますが、分岐は多いので目的地点の名称は覚えておきましょう。
場所によっては落ち葉が多く、足元の様子がわかりづらいです。一部に凍結したところもあり、滑らないように慎重に歩きました。
トイレは三頭大滝の近くと、ムシカリ峠近くにある避難小屋が利用できます。駐車場とその付近にもあるので困ることは無いと思います。
念の為、チェーンスパイクを持って行きました(使いませんでした)。ヤマレコやAR山ナビなどのアプリも使ったため、スマホの電池が最後まで保ちませんでした。予備のバッテリーを持っていたので問題ありませんでしたが、寒いこの時期は予備のモバイルバッテリーは必須かと思います。
初心者の50代夫婦。どちらも高所に弱く怖がり。難所などのクリアには時間がかかります。写真撮影・休憩が多いのでコースタイムは標準よりも遅いと思います。
駐車場は利用時間と休園日に注意。
利用したのは檜原都民の森駐車場。7時45分頃の到着で8台くらいの車がオープン待ちをしていました。開場の8時までにさらに数台程度、後ろに並んでいました。
季節によって利用時間が変わるので注意が必要です。また年末年始にも利用できなくなるので、利用の際はHP等で確認した方が良さそうです。
檜原都民の森駐車場
マップコード:348 559 124*75
駐車台数:約100台。
月曜休園。月曜日が祝日の場合は、その翌日が休園日。
- 3月16日〜 7月20日、7時00分〜17時30分
- 7月21日〜 8月31日、7時00分〜18時00分
- 9月 1日〜11月15日、7時00分〜17時30分
- 11月16日~ 3月15日、8時00分~17時00分
- 年末年始 12月29日〜1月3日は休園。
*時間外は車が出せなくなるそうです。
満車時は臨時駐車場に案内されます。(臨時駐車場への無料送迎あり。)
GW、夏季、紅葉時期などは無休期間あり。
詳しくは、檜原村都民の森のHP等で確認してください。
ブナの路コースで登ります。
今回の三頭山の登山では、都民の森のHPでも紹介されているブナの路コースを反時計回りで歩きます。
駐車場から歩くとすぐにミニ森林館。左右どちらからでも行けますが、トンネルを通るので右から。
通路脇には氷華がちらほら。
都民の森で氷華が見られるというのは知っていましたが、さっそく見られるとは思いませんでした。
森林館の下を通るトンネル。木材工芸センターの下へ出て、鞘口峠へと向かいます。
駐車場から続く坂道は結構キツくて息も上がります。徐々に山の中へ。
そのまま真っ直ぐに急登を登ることもできますが、軟弱夫婦は左のブナの路コースを選びます。どちらのコースも途中で合流します。
日のあたる登山道を登ります。
冬枯れの山は日当たりが良くて、気持ちがいいですね〜。
親切な案内がありますが、ヤマレコで確認しつつ登って行きます。
登山道が充実している三頭山ですが、選べるコースが多い分、分岐も多く目的地と経由地、歩くコースを覚えておく必要があります。うっかりすると迷ってしまいそうです。
ブナの路コースはとても気持ちの良い道なのですが、ちょっと物足りないところもあって、標識にあった登山道を歩いてみることにしました。
途中から入った登山道ですが、これが日陰側の斜面を歩くので薄暗く、景色も残念な感じです。それほど危険なところは無いのですが、落ち葉が多くて足元の様子がわからず妻は苦戦していました。
しばらくするとブナの路と合流。
歩きはじめて2時間弱で見晴らし小屋に到着です。標高は1397m。
見晴らし小屋から見えた風景。
写真中央の特徴的な盛り上がりは大岳山。標高1266mで奥多摩三山の一座。御前山と三頭山は登れたので、そろそろ挑戦してみたい山です。
見晴らし小屋を過ぎてしばらくすると、急登が。
三頭山は適度に急登や九十九折りがあり、また休憩スペースもあるので程よく楽しめます。
1400mにあるちょっとした休憩スペース。緑のないブナ林もなかなかのもの。周囲の景色を見ながらおやつタイムです。
この時の気温は5℃くらい。風がなかったので寒くなく歩きやすい気候でした。
温度計にはカラビナをつけて取り外せるようにしておくと便利です。説明書によると温度計は目安表示とのこと。
奥多摩主脈縦走路は、三頭山〜御前山〜大岳山〜日の出山(日の出山を入れない場合もあるそう。並び順は逆かな?)と続く、奥多摩の主脈をつなぐ縦走路。奥多摩三山を巡る路ですね。全長は20kmを超えるので、一度に歩くのは難しそう。
コースタイムは順調なので、追い越されても焦らず歩きます。みなさん早いですね〜。
ちなみに、ヤマレコで登山計画を作るときは倍率を1.1〜1.3倍にしています。
もうここまで来れば山頂はすぐそこ。今回は三頭山の名前の由来である、3つのピーク全てに寄っていきます。
3つの頂。
まずは東峰にある展望台に立ち寄ります。左から伸びている山脈には見晴らし小屋からも見えた大岳山があるのですが、ちょっと分かりづらいですね。
山の同定にはAR山ナビというアプリを使っています。
三頭山の東峰山頂、1527.5mに到着です。
東峰の山頂はそれほど広くはありません。
東峰には三等三角点(点名:三頭山)があります。
三角点を探していたら、何かわからない標石を見つけました。
標石にあるマークは「宮」の文字をデザインしたもののようですが・・・。調べてみても、「宮界標」とか「宮標石」などとされはっきりしませんでした。公的に標石の種類をまとめた本か何かで教えてほしいところです。
中央峰に移動してきました。中央峰の標高は1531m。
東峰と中央峰はそれほど離れていません。中央峰の奥にはテーブルとベンチがありました。
中央峰からは木の枝に遮られているものの、富士山が見えていました。
中央峰から西峰までは少し離れていて、鞍部があります。
まずは下って・・・、
登り返します。これがなかなかのきつい登り。
ラストピークはすぐそこ。
ということで三頭山西峰に到着です。立派な山頂碑がお出迎えしてくれました。
西峰の標高は1524.5m。3つの頂の中では西峰が一番低くて、1番高いのは中央峰。2番目が東峰となっています。
そして山頂からは富士山をはっきり見ることができました。
何度か登ったことのある三頭山ですが、ここまで鮮やかに富士山を見ることができたのは初めて。嬉しいですね〜。
やっぱり富士山が見えるとテンション上がります。
西峰の真ん中、目立つところにあるこの石標は宮標石で間違いなさそう。もともとは皇室の森林だったことを示すための標石だったようです。
よく見ると、山梨百名山の標柱がありました。そうそう、三頭山はてっきり東京の山と思い込んでいましたが、東京都と山梨県の境界でもありました。
富士山とは反対側の眺望です。写真では左側の木の横に雲取山、画面の右側に鷹ノ巣山が見えています。こちらもアプリなどを使って調べたので、間違いがあるかもしれません。
十分山頂を楽しんだのでそろそろ下山します。道標に従い三頭大滝方向へ進みます。
沢沿いのブナの路。
山頂からまずはムシカリ峠へ。登りだとキツい道も、下りなのでそれほど大変ではありません。落ち葉などで滑らないように注意ですね。
木々の隙間から富士山が見えていました。
ムシカリ峠の分岐に来ました。まっすぐ進むとトイレのある三頭山避難小屋があります。今回はそのまま三頭大滝方向へ下りました。
はじめは水のない枯れ沢でしたが、しばらくすると水の流れが見られるようになります。
朝晩の冷え込みは厳しいのでしょう、凍っている場所もありました。
ブナの路テラスまでやって来ました。標高は1200m。だいぶ下りてきました。
森の巨樹、第2位のカツラの木。ぱっと見ではそれほどでもないのですが、ちょっと離れて見るとボリューム感が凄いです。
まだ12時10分くらいですが、夕方のような光です。
氷が芸術のよう。
この橋が見えてきたら、沢沿いの道も終わります。
三頭大滝はかなり大きい。
三頭大滝のすぐ隣、大滝休憩小屋まで下りてきました。
滝見橋からは・・・、
三頭大滝がバーンと見えているのですが、1枚の写真には収まらない高さ。広角レンズを用意しておきたいところです。
ということでサブカメラのRICOH GR3を縦にして撮影。GR3はフルサイズ換算28mm。スマホの縦と大体同じ画角。それでも上から下まで全部を撮れませんでした。
三頭大滝は落差約30m。もっと寒くなると全面凍結することもあるそうです。
三頭大滝からはセラピーロード呼ばれるウッドチップを敷き詰めた路。ふかふかで足に優しい道です。三頭大滝までなら登山装備ではなくても来られます。
途中の展望スペースから見た風景。中央まっすぐに見えているのは生藤山。
下山したら、みとう団子。
のんびり歩いて15分くらい、駐車場のとちの実売店に戻ってきました。
小腹が空いたので名物のみとう団子をいただきました。
くるみ味噌をいただきました!
他には甘辛醤油もあります。このあとさらにカレーパンをいただき大満足の三頭山。
お疲れさまでした。
撮影機材。
三頭山の登山では、PENTAX K-3 MarkⅢとHD PENTAX-FA 31mmF1.8 Limitedの組み合わせで撮影しています。HD FA 31mmF1.8 LimitedはAPS-CのK3Ⅲで使うと35mm判換算47.5mm。もう少し広角も欲しいかなと思いましたが、頂上から富士山を撮影するにはちょうど良い画角。最短0.3mと寄れて、ボケも綺麗です。