ソニーEマウント用の単焦点広角レンズ、ZEISS Batis 2/25。
Batis(バティス)はソニー純正のZEISSとは違い、ZEISSがオリジナルブランドとして販売しているレンズシリーズです。
軽量コンパクトであり、防塵防滴仕様。AF搭載のレンズになります。
その中でもBatis 2/25はとても使いやすく、お気に入り。
普段の散歩から、目的を決めている撮影まで登場回数は多めです。
今回はそのBatis 2/25を作例を載せつつレビューします。
<目次>
- Batis 2/25をボディにつけた実測の重さ。
- レンズスペックや外観など。
- Batis 2/25の作例をあげてみます。
- ジョセフ・クーデルカの影響で25mmレンズが好き。
- ZEISS Batis 2/25は手放せないレンズ。
- モノクロ編もあります。
- APS-Cのα6000につけてのレビューもあります。
Batis 2/25をボディにつけた実測の重さ。
Batis 2/25をソニーα7R3のボディにつけて計ってみました。
レンズキャップなし。ストラップ、SDカード、バッテリー込みで撮影するときの重さです。
使用時の重さは、1093g。
散歩や撮影で一日中、首から下げていても大丈夫な重さだと思います。
レンズとボディのバランスもよく、塊感があって撮影時に構えていても安定しています。
同じようにD810AにDistagon T* 2/25 ZF.2の組合せの重さです。
使用時の重さは、1696g。
重い。
一日中、持っているとちょっと疲れる重さかも。実際には一日使っていても大丈夫ですが、Batis 2/25 +α7R3の組合せに慣れてしまうと辛く感じるかも。
しかもDistagon T* 2/25 ZF.2はマニュアルフォーカスなので、気疲れもします。
もちろんこれは、レンズの重さというより、カメラ本体の重さの違いが大きく影響している、と思います。
とはいえ、やっぱりミラーレスカメラと、ミラーレス用のレンズというのは軽くなりますね。
レンズスペックや外観など。
スペック表。
画角の25mmは、純正やタムロン、シグマの24mmよりも1mmだけ標準寄り。
広角レンズの1mmの差は大きいと言いますが、25mmと24mmの違いは体感するほどの差ではないと思います。
25mmレンズは24mmと同じく、APS-Cサイズのセンサーを搭載するα6000シリーズで使うとフルサイズ換算で35mmレンズ相当の画角になり、こちらも使いやすいです。
Batis 2/25はコンパクトなので、α6000系のボディとの相性も良いです。
フードを社外品に変えて、さらにコンパクトにしたいところ。
前玉は、被写体や周りの人に威圧感を与えないサイズ。
でも小さすぎないところもいい。
日差しが強いときには見えなくなります。
暗いところでは役立つかもしれないですが、僕は今まで使ったことはありません。
カッコいいですけどね。
防塵防滴仕様です。
マウント部にZEISSカラーのゴム環があります。
レンズ本体も隙間の少ないデザインですから、ゴミなどの内部への混入は心配しなくてよさそうですね。
僕の場合、雨の中でガシガシ使うようなこともないですけど。。。
フードと保護フィルターを外したところ。
フードとの一体感のあるデザインがカッコいいBatis 2/25ですが、フードなしだとなんか変。気分転換に社外品のフードを試そうにも、使える種類は少なそうです。
あっても似合うかどうか。フードはありで使うのがベストなようです。
スッキリと曲線を使ったデザイン。
先ほどのニコンFマウントのDistagon T* 2/25 ZF.2も「いかにもレンズ」といったデザインで良いのですが、ミラーレスカメラの新しいレンズとしてこういうデザインも好感が持てます。
カメラバックの中で引っかかるようなこともなく、実質的な利点もありますね。
Batis 2/25の作例をあげてみます。
カメラボディはSONY α7RⅢ(ILCE-7RM3 v3.10)です。
撮って出しのjpegですが、
以上の設定を基本にしています(一部のカットで違う場合もあります。ご了承ください。)
ブログ掲載のためリサイズをしています。
また、RAWで現像の場合は、CaptureOne21を使って調整をしています。トリミングはしていません。また、ブログ掲載のためリサイズをしています。
青空に桜は綺麗ですね。
マルチパターン測光、絞り優先AEで撮影しましたが、ちょっと花の部分がスミっぽくなったのでRAWから現像しました。
CaptureOne21で現像作業中の画面キャプチャーです。
ソニーとキャプチャーワンの相性が良くて、RAW現像のしやすさ、色味や光量の調整などRAW現像を多用しています。
とくに便利なのはハイダイナミックレンジとレベル。
画面キャプチャーで見づらいですが、数値などみていただくといいかもしれません。
西荻窪の商店街に吊るされているゾウ。
前のハリボテ感あるゾウのほうが好きだったな。
夕日でゴーストがでました。なかなか出ません。
このゴーストも保護フィルターをつけているから、でてしまったものかも。
個人的にゴーストは、光の演出の一つだと思っているので、ある程度は出て欲しいです。
駅のホームで待つ人たちを暗くして(一部ボカして)います。
樹々が暗く潰れてしまったので、ハイダイナミックレンジでおこします。
モノクロの場合は黒く潰してしまった方が印象的でカッコいいのですが、カラーの場合はディテールを活かしたかったのでRAW現像しました。
高層ビルと大きな木の対比、公園でのんびり過ごす家族を引きで撮影しました。
繊細で優しい描写です。
カリカリで目の痛くなるようなものではありません。
もちろん、画面の四隅まで解像しています。
こちらの神社は雰囲気が良くてお気に入りです。
解像力は高いというか、優しいといった雰囲気。
(曖昧な表現ですみません。)
コントラストが高く、しっとり感もある。
どことなく暖かみのある描写をするように思います。
EマウントのZEISSではLoxia 21mmも使っていますが、Loxiaはもう少しクールな印象があります。
花にはもっと寄れますが、周りの雰囲気も入れたかったのでこのぐらいで。
上がRAW画像を調整中。下がJpeg撮って出しです。
Jpegの画像が、色の出方が良くないのでCaptureOne21で調整しました。
キャプチャー画面のパラメータにはでていませんが、全体の調整の上に、レイヤーを作って雲と空の色、コントラストを強調しています。
、、、少しやり過ぎかもしれませんね。
絞り値は最小絞りの22です。
Batis 2/25は絞り羽が9枚で、理論的に光条は19本でるハズ。
「円形絞り」との情報はないのですが、鋭く伸びるような光条ではないようです。
こちらも保護フィルターをつけている影響かもしれません。
しかし、保護フィルターなしで使うのもなぁ、、、。
散歩写真で何気なく撮ってしまう古い家。
それほど広くない道でも全体を写せます。
25mmでは「引けなくて写せない」ことは少ないです。
ISOを上げずに、現像で明るくしました。
こうすると、画像が荒れずにすむ場合があります。
夜など暗い場所での撮影でも、f値が 2なので、助かりますね。
もちろんf1.4が羨ましく思うこともありますが。
シャトレーゼの桃のケーキ。
最短撮影距離付近での撮影ですが、もっと寄れたと思います。
最短撮影距離は0.2m。寄れなくて困ったこと、不満に思ったことは一度もないです。
ジョセフ・クーデルカの影響で25mmレンズが好き。
25mmレンズといえばジョセフ・クーデルカ。
ジョセフ・クーデルカは、1938年チェコスロヴァキア生まれの写真家でマグナムのメンバー。
クーデルカの使った25mmレンズはカールツァイス フレクトゴン 25mm F4になります。
2011年の東京都写真美術館で開かれた「ジョセフ・クーデルカ プラハ侵攻1968」展を観に行って感動しました。
このときの展覧会では、「ジプシー」のシリーズにもっとも感動して、自分もなんとか似たようなものが撮れないかと真似をしたものです。
それ以来、25mmという画角はいつも意識してしまうものになりました。
クーデルカの写真はモノクロームがほとんどで、その構図、光のあり方、訴えかける強さがあったように思います。
ジプシーの写真集が見つけられませんでした。アート関連の書店なら取り扱いがあるようです。
こちらも、もちろん良い写真集だと思います。
ZEISS Batis 2/25は手放せないレンズ。
ミラーレスカメラの良さは一眼レフカメラに比べて小さくコンパクトなこと。
本来ならレンズにも同じことを望んでしまいます。
高性能なレンズでも、持ち歩きづらいのは困りますね。
ZEISS Batis 2/25 の良さは高性能なレンズでありながら、いつでも持ち歩けるサイズ、重さであることだと思います。
中古なら思ったより安い。
Batis 2/25の性格から、ボディはα7IIIの方が良いかもですね。
もちろん高画素機でも。
なかなかのお値段になりますね。
モノクロ編もあります。
カメラをソニーα7Ⅱにして、クリエイティブスタイルを白黒、セピアにして撮影しています。
APS-Cのα6000につけてのレビューもあります。
jpeg撮って出しと、キャプチャーワンによるRAW現像もあります。