写真の勉強をはじめた時は、モノクロフィルムで撮影していました。
その影響なのか、ときどきモノクロで撮影したくなります。
ZEISSの単焦点広角レンズであるBatis 2/25は前回のブログでも書いたとおり、使いやすく、素晴らしい描写のレンズです。
・・・となれば、モノクロの写真も楽しめるハズ。
今回はカメラをソニーα7Ⅱにして、クリエイティブスタイルを「白黒」、「セピア」にして撮影してみました。
<目次>
- カメラ、JPEGの設定。
- コントラストは+3だと強すぎか。
- セピアで描く妙福寺の門。
- セピアと白黒どちらがいいのか。
- やっぱり強いコントラスト?
- カリカリではないけれど。
- 花にも十分に近づけます。
- ソニー純正のビューアと現像ソフト。
- 弁天橋と洗足池弁財天(厳島神社)。
- Batis 2/25の描写を活かすべく、樹皮を撮る。
- Mモードで撮影していました。
- 撮影時に仕上げるのは難しいです。
- 参考までに、「Edit」でRAW現像は、、、。
- ピント合わせはAFにしていました。
- モノクロでも楽しめるZEISS Batis 2/25。
カメラ、JPEGの設定。
撮って出しのjpegデータで、リサイズのみしています。
基本的なカメラの設定は以下のとおりです。
モノクロとなれば、周辺減光は「味」になります。なので補正はオフ。
クリエイティブスタイルは、白黒、セピアと気分によって変えています。
それぞれ、コントラストの調整を変えて撮影していますが、彩度、シャープネスは標準です。
その他
- フードは外して撮影しています。
- レンズ保護フィルターをつけています。
- すべて手持ちの撮影です。
コントラストは+3だと強すぎか。
日蓮上人の袈裟掛けの松がある妙福寺。
SONY α7Ⅱ + Zeiss Batis 2/25 , ISO100 , 1/125 , f4 , jpeg
クリエイティブスタイル 白黒 , コントラスト+3
モノクロ写真といえば、「コントラスト高めでエッジの効いた強い写真」と思ってしまいます。
やっぱり森山大道さんでしょうか。コントラストをいっぱいまで上げただけで、森山大道さんのような写真にはなりませんが、まずは試してみます。
いくら階調豊かな写りをするBatis 2/25でも、黒つぶれと白とびができてしまっています。
ちょっと、もったいないかな。
もう少しコントラストを弱くして、グラデーションをだしたいところです。
セピアで描く妙福寺の門。
SONY α7Ⅱ + Zeiss Batis 2/25 , ISO100 , 1/50 , f4 , jpeg
クリエイティブスタイル セピア , コントラスト+2
セピアです。
ソニーのセピアはちょっとマゼンタ寄りに感んじます。
その辺りもメーカーによって違うので、各社のモノクロ、セピアを試したくなります。
ブログ用にリサイズしたので、わかりづらいと思いますが、門の扉などは暗部でもディテールがちゃんと残されています。また門の奥の竹林も繊細に再現されています。
セピアと白黒どちらがいいのか。
SONY α7Ⅱ + Zeiss Batis 2/25 , ISO100 , 1/50 , f5.6 , jpeg
クリエイティブスタイル セピア , コントラスト+2
SONY α7Ⅱ + Zeiss Batis 2/25 , ISO100 , 1/80 , f5.6 , jpeg
クリエイティブスタイル 白黒 , コントラスト+3
撮影時に「セピア」か「白黒」かで迷ったので、両方撮りました。
僕的には、セピアだと思ったのですが、白黒もいいですね。
やっぱり強いコントラスト?
SONY α7Ⅱ + Zeiss Batis 2/25 , ISO100 , 1/3200 , f2 , jpeg
クリエイティブスタイル 白黒 , コントラスト+3
周辺光量落ちも重なり、被写体の背の高い雑草(だと思われる)を印象的に撮影しました。
Batis 2/25では、被写体が背景と同化せず、浮き上がって描写されます。
カリカリではないけれど。
SONY α7Ⅱ + Zeiss Batis 2/25 , ISO100 , 1/160 , f8 , jpeg
クリエイティブスタイル 白黒 , コントラスト+2
25mmのパース感。すのこ状の床板や水面の揺らぎ。
手前から奥まで、四隅も含め、流れもなく、きちんと描写されています。
花にも十分に近づけます。
SONY α7Ⅱ + Zeiss Batis 2/25 , ISO200 , 1/250 , f4 , jpeg
クリエイティブスタイル セピア , コントラスト+2
遠景だけでなく、花などにも寄って撮影できます。
もっと近づくこともできますが、このあたりが写真としての構図がいいと思います。
このレンズ、遠景も近景も撮れる万能感があります。
硬すぎない描写なので、Batis 2/25は花も素敵な感じに撮影できます。
ソニー純正のビューアと現像ソフト。
ウィンドウのキャプチャー画像は「Viewer」に撮影情報を見せています。
ソニーのImagingEdgeDesktopですが、ビューアと現像ソフトはそれぞれ「Viewer」と「Edit」に分かれています。
どちらからでもインフォメーションのボタンから撮影情報がウィンドウで表示できます。こちらに、クリエイティブスタイルの設定、内容の詳細も表示されます。
ちなみにRAWデータのサムネイル画像は、撮影時のクリエイティブスタイルのものが使われています。
キャプチャーワン21のビューアのエリアを横長にしたもの。
キャプチャーワンではRAWデータのサムネイルはカラーです。
こうして見ると、「カラーの場合はこうなる」とわかるので便利です。
僕はどちらかというと、ソニーのカメラで撮影した画像はキャプチャーワン21で閲覧、現像をしていてソニー純正のソフトはあまり使いません。
キャプチャーワンの場合、RAWデータのサムネイル画像は独自に作成されるので、クリエイティブスタイルは反映されません(モノクロではなく、カラーになります)。
ただ、クリエイティブスタイルの設定の詳細(白黒のコントラスト、シャープネスなどの数値)はキャプチャーワンからはわかりません。
弁天橋と洗足池弁財天(厳島神社)。
SONY α7Ⅱ + Zeiss Batis 2/25 , ISO200 , 1/250, f5.6 , jpeg
クリエイティブスタイル 白黒 , コントラスト+3
やっぱり白黒写真だと、「強さ」を求めてしまいます。
シャドー部にもしっかり階調があるんです。。。
SONY α7Ⅱ + Zeiss Batis 2/25 , ISO200 , 1/60 , f8 , jpeg
クリエイティブスタイル 白黒 , コントラスト+2
少しだけコントラストを弱めて+2で。
0(標準)でもよかったかもしれません。
Batis 2/25の描写を活かすべく、樹皮を撮る。
SONY α7Ⅱ + Zeiss Batis 2/25 , ISO200 , 1/40 , f8 , jpeg
クリエイティブスタイル 白黒 , コントラスト+2
樹皮のディテールがリアルに表現されました。
このレンズの描写、好きです。
Mモードで撮影していました。
構図の面白さが気になってシャッターを切りました。
SONY α7Ⅱ + Zeiss Batis 2/25 , ISO200 , 1/250 , f8 , jpeg
クリエイティブスタイル セピア , コントラスト 標準
ISO、シャッタースピード、F値。それぞれを考えながら露出を決めます。
ライブビュー表示を「設定効果反映On」にしているので、仕上がりの画像を見ながら撮影していました。
白黒ならファインダー(背面のモニター)の画像も白黒になり、セピアならセピアになります。
白黒かセピアか。露出とコントラストはどうするか、絞りはどうするか。そういったことを考えながら撮影できます。
じっくりと考えながらの撮影は楽しいですね。
撮影時に仕上げるのは難しいです。
SONY α7Ⅱ + Zeiss Batis 2/25 , ISO200 , 1/100 , f8 , jpeg
クリエイティブスタイル 白黒 , コントラスト+2
この画像は、ちょっと暗かったようです。
ファインダーや背面のモニターで確認しながら撮影していますが、撮影後に家にあるディスプレイで確認すると、思ったものと微妙に違ったりします。
撮影時にそうなることを予想して複数枚、設定を変えて撮影していますが、場合によってはRAWデータから現像します。
(作品としての白黒写真の場合は、ほとんどの場合、RAWデータからキャプチャーワンで現像します。白黒のJPEG画像は目安として使います。この記事では撮って出しを作例としていますが、RAWでの現像で色々と試すのも楽しいです。フィルム時代の現像や、プリントに手間をかけるのと同じような感覚です。)
参考までに、「Edit」でRAW現像は、、、。
「Edit」の作業画面。撮影情報も表示しています。
黄色の部分は、「表示制御」の「黒つぶれ表示に」チェックを入れてわかるようにした、「暗すぎる部分」です。
「Edit」でのRAW現像では、クリエイティブスタイルの変更、コントラスト、色調など、ひととおりのことができるようになっています。
ただ、表示が遅い。
設定を変えてから、表示画像に反映されるまでに時間がかかり、ストレスになってしまいます。
ピクセルシフトマルチ撮影などで、高解像度の画像を必要としない場合、積極的に使いたいとは思えないです。
色味などもソニー純正でなければダメということもなく、キャプチャーワンでの現像で十分に綺麗に仕上がります。
(モノクロだけでなくカラーも同様です。)
ということで、僕の場合はキャプチャーワンでセレクト、閲覧、現像で作業してしまう場合がほとんどになります(SONY機で撮影の場合)。
ちなみに、「Edit」でJPEG画像は、画像の回転、周辺光量、表示制御、トーンカーブ、トリミングと傾きの補正が調整できます。
ピント合わせはAFにしていました。
SONY α7Ⅱ + Zeiss Batis 2/25 , ISO200 , 1/400, f5.6 , jpeg
クリエイティブスタイル セピア , コントラスト 標準
スワンボートが見えたのでオートフォーカスでピント合わせ。
早いです。
やっぱり、AFは便利ですね。
ZEISSのレンズでAFが使えるのは、本当にありがたいです。
モノクロでも楽しめるZEISS Batis 2/25。
絞りが f2と明るく、AFも使えてコンパクト。
最短撮影距離が20cmで、もちろん寄れます。
ミラーレスカメラのαシリーズと相性もいいので、常用レンズとして使っています。
せっかくなので、カラーだけではなく、モノクロの世界も楽しんでいます。
APS-Cのα6000につけての記事もあります。
フルサイズ用のZEISS Batis 2/25ですがAPS-Cでも使いやすいです。
安くはないですが、長く使えると思います。
階調表現も豊かなZEISS Batis 2/25ですから、ボディはダイナミックレンジが広いこちらが欲しいところです。