NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sを購入しました。
ニコンZマウントボディはZ7とZ6Ⅱを使っていますが、所有のレンズは全てFマウント。その中でも古さが気になるのがAi AF-S Zoom-Nikkor 17-35mm f/2.8D IF-EDです。使用率は低いものの、無いと困るのが広角レンズ。お気に入りのレンズではありますが、そろそろ更新する必要があると思い、NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sに買い替えました。
<目次>
- あいかわ公園では3月中旬にミツマタの花が満開でした。
- 満開の桜は絶対に綺麗だと予想できるところ。
- 周囲の環境に馴染むように佇む石小屋ダム。
- 首都圏最大級。迫力の宮ヶ瀬ダム。
- NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sの画角をチェック。
- 1本でそつなくこなす広角ズーム。
- 石小屋ダムと宮ヶ瀬ダムのダムカードを貰った。
- NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sまとめ。
あいかわ公園では3月中旬にミツマタの花が満開でした。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sを購入したからには、大きなものを撮影して14mmの超広角を試したいと思いました。ということで撮影に向かったのは神奈川県にある宮ヶ瀬ダム。その直下に広がる県立あいかわ公園からは宮ヶ瀬ダムを下から見上げることができるポイントです。
3月の中旬です。ミツマタの花がちょうど満開でした。
ミツマタは日本の野山に自生しており、都市部の公園などにも植えられている身近な植物です。その樹皮は古くから和紙の原料として利用されてきました。
レンズには14、16、20、24、30とズーム指標が書かれています。この撮影では20に合わせたつもりでしたが、EXIFでは19mmでした。
開放f/4での撮影では、画面周辺のミツマタの花や背景に続く道がボケています。
撮影情報の「jpeg」は撮って出しでブログ掲載用にリサイズのみしています。
その他、トリミングをした場合は「Tあり」と記載してあります。
ミツマタは落葉広葉樹の低木で、樹高は1〜3メートル。枝が必ず3つに分かれるのが特徴で、その枝ぶりから「ミツマタ」の名がついたといわれています。
花の時期は3月から4月で、下向きに花を咲かせます。
甘く良い香りが周囲に漂っていました。
テレ側、30mmでミツマタの花に寄って、開放f/4で撮影しました。
このレンズは30mmでの画質低下がよく言われていますが、パッと見では目立つ欠点はありません。
たしかにワイド側14mmでの描写にキレがあるので、30mmでの撮影で「あれ、、、」と思うことはありますが、特に不満がでることはないでしょう。
個人差はあると思いますが、十分な描写力を感じます。
14mmスタートのズームレンズでありながらフィルターを使用できるのが凄く便利。
超広角レンズでは前玉が出目金なってしまい、取り扱いに気を使うので敬遠していました。保護フィルターを使えることにより、様々なシチュエーションで遠慮なく使うことができます。
フィルター系は82mm。
複数枚のフィルターを使う場合はケラレる場合があるのでズームで調整するか、撮影後にトリミングするといいと思います。
僕がNIKKOR Z 14-30mm f/4 S装着しているのは、ニコン純正のアルクレスト保護フィルター。せっかくの描写を保護フィルターが低下させることのないように出来るだけ良いものを選びました。
満開の桜は絶対に綺麗だと予想できるところ。
さくら坂を上から見ています。
テレ側30mmでf/8まで絞っての引きの写真です。
十分にシャープ。なんの問題もなく優れた描写です。
何より、89mm×85mmのサイズに485gというコンパクトさ。
首からかけて歩いていますが、重さはほとんど気になりません。
下から見たところです。
宮ヶ瀬ダムの見学場所までにある「さくら坂」。
あいかわ公園は桜の名所としても有名なので、時期を合わせて再訪したいと思います。
3月の中旬では、つぼみもなく花が咲くのは当分先のようです。
*桜は4月の初旬が見頃とのことです。
詳しくはホームページ等をご確認ください。
周囲の環境に馴染むように佇む石小屋ダム。
宮ヶ瀬ダムの副ダム。宮ヶ瀬ダムから流下された水の勢いなどを調整するために設けられたダムです。
上流の宮ヶ瀬ダムがとても大きいので、あまり目立ちませんが堤高(ダムの高さ)は34.5mあります。また堤頂長(ダムの上部の幅)は87mもあります。
雰囲気もよく、味わいのあるデザインのダムだと思いました。
首都圏最大級。迫力の宮ヶ瀬ダム。
宮ヶ瀬ダムの入り口にやってきました。
ここからもう少し歩きます。この距離でも大きいというのが伝わってくる迫力です。
宮ヶ瀬ダム手前にある大沢の滝
落差は約40mあるそうですが、水量が少なくちょっと迫力に欠けました。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sですが、広角側14mmはなかなか出番がありません。「使い慣れていない」というのもあると思います。
ですが、、、「14mm」ですよ。難しいです。気をつけないと散漫な写真になります。
星景写真などの分野なら14mmは使うと思いますが、普通のスナップ撮影、風景写真では24mmくらいで十分だし、20mmもあれば十分に表現の範囲は広がります。
Ai AF-S Zoom-Nikkor 17-35mm f/2.8D IF-EDでも広角側は17mmでしたから、そこからさらに広がった超広角14mmを使いこなすのは大変です。
実はコシナのSUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical III にしようかとも迷いました。しかし、NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sで使うのも20〜28mmのズーム域が多く、うっかり15mmの単焦点なんて買わなくてよかったと思っています。
面白そうではありますが。
宮ヶ瀬ダムを目の当たりにすると本当に大きい。圧倒されます。
堤体正面の橋の上から撮影してみました。
こうなるとダムの放流するところを見てみたいと思いました。
宮ヶ瀬ダムの観光放流の予定は次のようです。
- 1~3月、12月:休止
- 4~11月:毎週水曜日、毎月第2日曜日、毎月第2第4金曜日
- その他不定期に放流することがあります(イベント放流)。
放流時間は午前11:00と午後 2:00の2回。それぞれ約6分間、放流するそうです。
コロナの影響もあり、中止になる場合もあるようです。
詳しくはHPをご確認ください。
先に見えるのは新石小屋橋。
深い緑色の川面が綺麗で、午前中だからなのか石小屋ダム方向から靄が漂っているのがわかります。
新緑や紅葉の時期はさらに美しくなるのではないでしょうか。
宮ヶ瀬ダムの上の部分は歩けるようになっています。
広い。14mmの超広角で撮影してみると消失点へのパースがちょっと誇張されすぎています。逆に本来の大きさが伝わらなくなりそうです。
宮ヶ瀬ダムの大きさは、堤高156mm。また堤頂長は375mもあります。
2001年に完成した巨大ダムで、その周辺には公園などを整備。観光に訪れても楽しめるダムとなっています。
上りにはインクライン(ダム横にあるケーブルカー)を利用しました。
宮ヶ瀬ダムの上流方向を見ています。
宮ヶ瀬湖の広さは約4.6㎢。東京ドームで100個という広さだということですが、想像しづらい例えで、とにかく大きいと思います。
また、ダムに貯めることができる水の量、すなわち総貯水量は伊豆箱根の芦ノ湖の水量とほぼ同じだとか。こちらもいまいち想像しづらいですね。
ただ写真でもわかるとおり、周囲の岸辺の様子からは少し水位が下がっているようです。
このあと早戸川林道という宮ヶ瀬湖の奥に続く道を歩いたのですが、そちらでも明らかに普段は水没しているであろう場所が見えていました。
この時期は水位が低いのかもしれません。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sの画角をチェック。
高いところは苦手なのですが、あえてダムの下のほうを撮影しながら画角チェックしてみました。
まずは広角側14mm。とても広く写る。ほんと怖い。
20mm。このぐらいの超広角ならなんとか使っていけそう。
24mm。標準ズームの広角端でよく使われる画角。
好きな画角です。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sのテレ側30mm。
ここまでトータルの性能が良いので贅沢なお願いですが、35mmはじまりだったら最高でした。
とはいえ、風景写真ならこのレンズをつけっぱなしでも問題なく撮影できると思います。
14mmは本当に広く風景を写せます。星景写真などで使いたくなるレンズですね。ただ、NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sでは開放F値が暗いかもしれません。
星景写真の標準といえば20mmでしょうね。
1本でそつなくこなす広角ズーム。
宮ヶ瀬ダムの上からは自然観察林を通って駐車場へ戻りました。
カメラの水平垂直を取れば、14mmでも広角特有の歪みなどはあまり感じません。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sに手ブレ補正はついていませんが、Z6IIのボディ内手ブレ補正を合わせて使用できるので、手ブレを気にせずに手持ち撮影をすることができました。
このレンズをZ 50やZ fcのDX(APS-C)ボディで使用すると、フルサイズ換算21-45mmの準標準レンズになります。Z DX16-50mm f/3.5-6.3は暗いと思う方は、あえてこちらのレンズを使うのもありでしょう。その後にフルサイズを使うことになっても大変使い勝手の良いレンズなので無駄にはなりません。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sを使っていてデメリットに思うことは、コンパクトなレンズなのにフードの幅が大きいということです。フードは逆さにつけることができるのですが、バッグの中で幅を取り収納しづらくなります。
超広角レンズでは仕方なのないことなのかもしれませんね。
石小屋ダムと宮ヶ瀬ダムのダムカードを貰った。
インクライン(宮ヶ瀬ダム横にあるケーブルカー)でダムの上部に登り、水とエネルギー館で貰ったダムカード。
ダムカードを集めているわけではありませんが、とても記念になります。
しかも今なら20周年記念カードも貰えます。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sまとめ。
AF/MF切り替えのみのため、操作は簡単。とてもシンプルで使いやすいレンズです。
AFは素早く合焦します。また逆光耐性は非常に高く、色の滲みなども見当たりません。
平均点がもの凄く高いレンズで、通常の撮影での広角レンズはこれ1本で十分だと思います。
ただ、あまりにも優秀なため、面白みに欠けるということも。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sを所有しつつ、自分のお好みにあったレンズをもう1本用意するのもいいと思います。
いくら優秀なレンズでも保護フィルターの性能が悪くては、本来の描写が発揮できません。フィルター装着が可能なので良いものを着けましょう。