猫ノ目わたるブログ

写真と散歩と猫が好き。日々の写真をもとに情報を発信するブログです。

旅散歩 洗足池のほとり、城南の名勝と呼ばれる千束八幡神社(洗足八幡宮)と洗足池辨財天。

東急池上線洗足池駅のすぐ目の前に広がる佳景、洗足池。

緑豊かな大きな池で水生植物園が整備され、桜の名所でもあります。

その池の西側、少し高くなった場所に千束八幡神社(洗足八幡宮)は鎮座しています。

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<目次>

 

三連太鼓橋の池月橋。

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平成28年(2016年)に竣工した池月橋。

三連の太鼓橋です。

主要部分にはアルミを使い、見える部分には擬木を使ったそうです。

欄干部分などは木材で、環境に馴染むように配慮された作りで、雰囲気がいいですね。

 

目を惹く朱色の両部鳥居。

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一ノ鳥居は、朱色の両部鳥居(りょうぶとりい)。

池月橋のかかる池から、神社の入口であるニノ鳥居の間にあります。

 

ニノ鳥居をくぐり、拝殿へむかいます。

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ニノ鳥居は石でできており、扁額には「八幡宮」と彫られています。

隣には社号碑があり、「村社 八幡神社」と書かれています。

この階段を上がったところに、境内社、神楽殿、手水舎があり、さらに階段を上がって社殿があります。

 

千束八幡神社の御際神と御由緒。

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御際神。

御際神は応神天皇品陀和気命[ほむだわけのみこと])。

第15代天皇である応神天皇(おうじんてんのう)をお祀りしています。

学術的な実在の確定はしていませんが、八幡神として神格化されています。

 

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御由緒。

貞観2年(860年)、平安時代の創建になります。宇佐八幡宮を勧請し、旧千束郷の総鎮守とされました。

承平5年(935年)におこった平将門の乱を鎮圧するため、朝廷より派遣された藤原忠方は、乱の平定後にこの地に屋敷を建て、池上姓を名乗ったそうです。

また、後三年の役(1083〜1087年)では、奥州討伐へ向かう源義家八幡太郎)が洗足池で禊ぎをして戦勝祈願したとも伝えられています。

治承4年(1180年)には、源頼朝が鎌倉へ向かう途中、この池にて捕らえた名馬「池月」を吉兆としたことから、軍勢は士気を奮い立たせ、旗をあげ闘志に沸いたといいます。この故事にもとづき、「旗挙げ八幡」とも呼称されるようになったそうです。

 

向拝の飾り彫刻と、屋根の上の跳び狛犬

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向拝の飾り彫刻。

 

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龍のお顔が独特で、目の部分が渦巻きになっています。

おおらかな彫刻ですが個性がありますね。

 

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向拝の屋根にある、留蓋瓦(とめぶたかわら)です。

巴蓋とも書き、獅子瓦の一種とも言われています。

洗足八幡神社のものは、後ろ足を跳ね上げている「跳び狛犬」型。

(これが正式名称なのか、よくわかりません。)

いろいろなサイトやブログを調べると、お寺さんによくあるものだそうです。

写真は参拝者側から見て右側のもの。左にもあります。

 

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さらに左右には、牡丹の花(?)の留蓋瓦もありました。

 

狛犬は江戸時代後期のもの。

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拝殿前の狛犬

おでこと頭のラインが特徴的で、顎がしっかりしたタイプ。

台座の部分に彫りがあり、「天保〜」までは読めたものの、詳細がわかりませんでした。

天保(てんぽう)は1830年から1844年までの間の年号で、江戸時代の比較的後期になります。

 

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狛犬を背中側から撮影してみました。

社殿の左側、写真の奥の方に見えるのは社務所ではありません。

案内のメモも貼ってあったのですが、御朱印などはさらに奥に入ったところでいただけるようです。

 

絵馬掛けと、本殿も見ておきたいところ。

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絵馬には名馬・池月の絵が描かれたもののほか、干支の絵のものなどがあります。

 

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拝殿の脇から本殿を見させていただきます。

社殿は昭和17年(1942年)に造営されたものだそうです。

無駄のない綺麗な造りですね。

 

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社殿右奥にはスロープが設置されています。

 

社殿から一段下がったところに、神楽殿と手水舎。

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楽殿です。

いつ参拝に来ても、綺麗に掃き清められているのがわかります。

 

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楽殿の反対側には、神明社と稲荷社、手水舎があります。

 

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手水舎はシンプルながら重厚感のあるもの。

コロナの感染予防のため水を抜かれています。

 

神明社と稲荷社。

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神明社では五柱を奉祀しています。

 

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神明社の扁額。

 

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稲荷社は神明社の右隣にあります。

 

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左の「吽」側のお狐さま。

 

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右側のお狐さまは小狐を抱くもの。

それなりにダメージはありますが、狐らしさをよく保っていると思います。

 

大きく立派な池月の像。

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少し奥に行くと、名馬・池月の像があります。

それなりに大きい池月の像。

池月の伝説によれば、もともとは野生馬ということになると思います。

だいぶ昔ではありますが、この辺りに野生馬がいたというのも驚く話です。

 

洗足池辨財天(厳島神社)。

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洗足池に浮かぶように辨財天が鎮座しています。

 

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小島にかかる橋を渡り、右に曲がる参道を歩けば鳥居と社殿が見えてきます。短い行程ではありますが、とても素敵な感じがします。

 

鳥居の左側手前には古い手水鉢が置かれています。

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正面には向かい波の三つ鱗紋が彫られています。

こちらは、北谷稲荷神社の宇田川出世弁財天で見たものと同じだと思われます。

(宇田川出世弁財天のものは、おにぎり型でしたが。。。)

三つ鱗紋は江島神社で有名ですが、弁財天をお祀りする神社では、よく見られるものなのかもしれません。

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手水鉢の横には彫りがあり、昭和十年二月吉日とあります。

築島遷宮のとき奉納されたものだと思われます。

 

洗足池辨財天の御際神と御由緒。

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御際神

市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)

 

御神徳

  • 福徳財宝
  • 音楽、舞踊、芸能上達
  • 水神、水路、海上安全
  • 交通安全
  • 商売繁盛、特に水商売繁盛

 

御由緒

創建の年代などは不詳です。

古くから、洗足池の守護神として池の北端の小島にお祀りされていましたが、長い年月とともに池の中に沈んでしまったそうです。

昭和のはじめ頃に人々の夢枕に辨財天が現れたことから、昭和九年七月に洗足風致協会によって、島をつくり社殿を造営する、築島遷宮(ちくとうせんぐう)の運びとなったそうです。

<案内板より要約させていただきました>

 

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扁額には「洗足池辨財天」とあります。

その横に「岸田美山 謹書」とあるのですが、僕が調べたかぎりどうも、この地域の有力一族である岸田家の方なのではないかと思われます。

 

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千束八幡神社の一ノ鳥居と同じ、両部鳥居。

鳥居抜けでお社を見ると、とても綺麗な配色だと感じます。

 

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対岸から垣間見える、洗足池辨財天(厳島神社)。

 

参拝のあとは洗足池周辺を散策するのもおすすめ。

洗足池の地名は、もともと千束池と言われ、「荏原郡千束郷」に由来するそうです。

この「千束」は千束分の稲を年貢から免ぜられていたことから名付けられたというのが定説です。

その後、この地が「洗足」となったのは、日蓮聖人がこの洗足池で休息し、手足を洗ったという伝承からついたそうです。

 

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洗足池ではボート乗りを楽しむことができます。

また、翡翠とも言われる青い鳥、カワセミも生息すると言われています。(残念ながら僕はまだ見たことがありません。)

その他、日蓮伝説の「妙福寺」や勝海舟夫妻のお墓と勝海舟記念館もあり、見どころが多いです。時間があれば「洗足流れ」を歩くのもいいでしょう。