なかなかルリビタキを撮影どころか、見ることもできません。そんな中、神奈川県の座間谷戸山公園(ざまやとやまこうえん)で今季、ルリビタキの撮影に成功したという情報を手に入れました。
曇り空で寒い中、ルリビタキの撮影に成功して幸せになるべく、「青い鳥」を探鳥・撮影に来ています。
<1/2はこちら。>
<目次>
- 整備された公園で、人はそれなりに多めです。
- ルリビタキを何とか撮影。小さくても幸せを掴む。
- ヤマガラ、エナガ、コゲラも、もちろん登場。
- もう一度、ルリビタキ。背中越しでも。
- シロハラでもそんなに白くない個体もいる。
- 蝋梅(ロウバイ)が咲いていました。
- トラツグミはゴールドの鳥。
- 見送ってくれたのはシジュウカラ。
- 今回はテレコンバーターTC-17E IIを使用。
- 座間谷戸山公園へのアクセス。
整備された公園で、人はそれなりに多めです。
座間谷戸山公園は自然の生態系を大切にしている公園です。人が歩くところは舗装されているか、木道が整備されており歩きやすくなっています。
近隣の住民の方の散歩道であり、家族連れや自然観察を楽しむ人の場でもあるので、人はそれなりに多めです。僕は、野鳥撮影のときはカメラを手持ちでおこない、一般の方の邪魔にならないように気をつけています。
足場は整備されていますが、狭い場所も多いので三脚は使いづらいと思います。
ルリビタキを何とか撮影。小さくても幸せを掴む。
遠くを横切った青暗い影を見逃しません。
驚かさない距離でまず1枚。
続けて数枚撮りましたが、ピントがあいません(暗い!)。
しかも反対側から観光客の人が来て通ります。
、、、ルリビタキは茂みの中に入ってしまいました。
残念ですが仕方ありません。
その後、別のカメラマンさんと茂みの中を覗きながら姿を追いましたが、距離もあって撮影は断念。ルリビタキは奥へと姿を消したのでした。
トリミングして大きくできないかと思いましたが、撮影時のISOは12800。テレコンを使っているので絞り開放でもf/9.5。焦点距離の850mmは良かったけど、シャッターを遅くすれば良かったのか、、、。と言い訳が沸いてきます。
昔の、高感度リバーサルフィルムを増感現像(年齢がバレますね。)した、ライブ写真みたくカッコよくならないかなと目論みましたが、やっぱりノイズが多いだけの写真でした。
こちらの本ではルリビタキの撮影のコツという頁で「少し薄暗い林を好む」とありました。テレコン無しかTC-14E IIでくれば良かったとちょっと反省。そのほかにもヒタキ類の撮影術を紹介しています。
ヤマガラ、エナガ、コゲラも、もちろん登場。
人によく慣れるというヤマガラ。
といっても、そうそう近くには寄ってきませんね。
明るいところで撮れたので、トリミングしても綺麗な写真です。
すばしっこいエナガ。
f/9.5と暗いレンズの状態でもニコンZ6IIはピントを合わせてがんばります。
そう、「がんばって」くれます。。。
鳥をよく見て、動きを止めたタイミングの一瞬でピントを合わせます。
いつも枝の裏へ裏へと動いていくように思える、コゲラ。
この鳥も日の当たる瞬間を狙ってシャッターを切ります。
(コゲラの、枝の裏で擬態でもしているような姿も好きなんですけどね。)
ISO14400や22800の、jpegの撮って出し画像では、少しでも拡大すると、のっぺりとした、べったりと色を塗ったような感じがわかってしまいます。これはノイズリダクションの悪影響だと思われます。
また、RAWからの現像であっても、ノイズによるザラつきは避けようがなく、気になる方はこうした高感度域を使わないように設定してしまうのもありでしょう。
個人的には、そうした画像のノイズやザラつきは、あまり気にしていないのが本音です。高感度フィルムやフィルム現像時の増感を、アナログならではの「それも味」「雰囲気」などと思っていた世代なので、デジタルのノイズなども同様に考えています。
もう一度、ルリビタキ。背中越しでも。
先ほどの1カットでは満足できなかったので、引き続きルリビタキを狙っていました。
園内のルリビタキの出てきそうな場所を、重点的に探鳥。
するとかなり近くでルリビタキを発見しました。
レンズを望遠側にセットして構えるも、こちらに背中を向けたまま。
心の中で「こっち見てー」と叫ぶも、願いは届きませんでした。
シロハラでもそんなに白くない個体もいる。
木の根あたりでゴソゴソ動く鳥を見つけ、しばらく観察していると、見やすい場所に出てきてくれました。
シロハラです。
「シロハラなのに全体に暗色。。。」
曇っていたし、暗い場所だったから白く見えないのかなと思ったのですが、調べてみると全体が暗めの色をした個体もいるそうです。
撮影した野鳥の確認には、こちらの野鳥図鑑を使っています。
蝋梅(ロウバイ)が咲いていました。
里山体験館の側で蝋梅が咲いていました。
なかなかいい香りです。
こちらは蝋梅でも素心蝋梅(ソシンロウバイ)という種類。
素心蝋梅は花全体が黄色の蝋梅の変種。花の真ん中部分も黄色いのが蝋梅との違いになるそうです。中国中部が原産で、渡来時期は色々な説があるようです。
トラツグミはゴールドの鳥。
散策路で人が集まっていました。
その中で、トラツグミを見つけらない観光客の人が「それは何色の鳥なんですか?」と尋ねると、近くにいたカメラマンさんは「ゴールドの鳥です。」と答えていました。
トラツグミはゴールド色!
「虎柄の鳥」ということで「寅年なので縁起がいいな」くらいに思っていたのですが、ゴールドの鳥というと格が上がりますね。ゴールド=金色。
これは是非、見たい!
狙っていた鳥ではありませんが撮影できて嬉しかったです。
撮影はできましたが、自宅のPCで確認するとISO51200。しかも林の中なので光の状態は良くありません。撮って出しのjpegは、どよんとしてベタっとして酷い色。これではゴールドの鳥ではありません。
今回の撮影では、高感度ノイズ低減の設定は「標準」にしています。
そのほかホワイトバランスはAUTO1、ピクチャーコントロールは[SD]、アクティブD-ライティングはN標準で撮影しています。
RAW現像で調整しまくって、ノイズ処理も駆使。画像修正は得意ではありませんが、何とか見れる写真にしてみました。
使用した現像アプリケーションは、キャプチャーワン(C1)です。
トリミングをしなくていいサイズで撮影できていたのが救いです。
ニコン Z6IIの高感度域のRAWデータは扱いやすいです。もちろん常用域であるISO200〜800なども階調が豊で画像に深みを感じられます。野鳥撮影ではDX(APS-C)サイズのカメラを使った方が焦点距離的に有利ですが、風景写真や、日常を撮影することもあるので、フルサイズのZ6IIはとても気に入っているカメラです。
見送ってくれたのはシジュウカラ。
駐車場に戻ってきました。
ここではシジュウカラの群れが落ちてる木の実を採餌中です。
こちらも暗い感じの写真だったので、明るくしてみました。
地面の色が明るすぎて、ちょっと不自然ですね。
シジュウカラは、安定の可愛さです。
今回はテレコンバーターTC-17E IIを使用。
もう旧製品になっていますので中古での購入です。
TC-17E IIは焦点距離を1.7倍にしますが、F値が1.5段分暗くなります。AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRにつけると、絞り開放でf9.5。開放絞りがf8よりも暗くなるので一眼レフではこの組み合わせでAFは使えません。ミラーレスのZ6IIではAFも作動して使えます。中古カメラ店で焦点距離を2倍にするTC-20E IIもあったので試してみましたが、さすがにAFが遅すぎて野鳥撮影では使えません。(ゆっくりではありますが、合焦していました。)
今まではTC-14E IIを使用していましたが、ファインダーの中で小さくしか鳥が見えないのが嫌でした。そこで、価格も手頃なTC-17E IIを購入してみたということです。
テレコンの使用では画質の劣化がデメリットとして挙げられますが、それよりも開放F値の暗さが気になりました。このあたりはまた、レビュー記事を書いてみたいと思っています。
座間谷戸山公園へのアクセス。
鉄道の利用では、小田急線座間駅が最寄り駅。徒歩で10分くらいでしょう。
新宿駅から各駅停車の利用で1時間30分くらいで着くようです。
車では国道246号の「西原交差点」から約5分。東名高速を使えば東京ICから1時間くらいだと思います。