RICOH GR3を持って、ぶらぶらと散歩しながら見つけた、ちょっと気になるものを撮影。JR神田駅から3分くらいのところにあるレトロ建築、丸石ビルディングをスナップしてきました。
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丸石ビルディング(太洋ビルディング)。
東京を散歩していていると、こんないい感じのビルを見ることがあります。
このビルは丸石ビルディング(太洋ビルディング)といってJR神田駅から歩いて3分くらいのところにあります。1931年(昭和6年)に竣工したビルで、日本の近代建築の代表的な建物の一つ。ロマネスク様式を取り入れた外観で、中世のヨーロッパの雰囲気をもつ建物として紹介されることが多いようです。
1階の石壁には連続して装飾されたアーチが続き、2階以上はスクラッチタイルが美しい外観をつくっています。
無機質な超高層ビルが立ち並ぶイメージの強い東京ですが、こういうレトロな外観のオフィスビルがまだまだ残っています。個人的に丸石ビルディングのような趣のある建築に弱いので、ついつい写真に撮ってしまいます。
獅子の石像。
ほどよい装飾が目を惹きますが、とくに気になったのは出入口の両側にある獅子の石像。この手の獅子といえば、三越前のライオン像が有名ですが、こちらの方が腕を立てている姿が門番のようでもあるし緊張感があります。そして何より建物との一体感があってカッコいい。
かつて丸石ビルディングの裏側には龍閑川(りゅうせんがわ)が流れていたそう。この川に向かって4頭の獅子像が置かれていたそうです。その後、川の埋め立てにともない1994年に建物の北側玄関に置かれるようになりました。現在では玄関の両側から訪れる人を見守っています。
山下寿郎さん設計の登録有形文化財。
丸石ビルディングは霞ヶ関ビルやNHK放送センターなどを設計したことで有名な山下寿郎(やましたとしろう)さんが設計した建物です。鉄骨鉄筋コンクリート造の地上6階、地下1階、建築面積は555㎡。関東大震災や、2度の戦争を経験してきた建物は近代的な改修を施されてきており、また、もともとの設計が頑丈で現代においても問題のない堅牢性のある建物。国の登録有形文化財にもなっています。
賃貸物件でした。
丸石ビルは賃貸事務所/オフィス物件として借りることができるようです。この記事を書いている時点では空きはなし。こんな雰囲気のあるビルにオフィスがあったら仕事もお洒落にこなせそう。
2007年に耐震補強工事が済んでいるそうなので安心できますね。
その他、アクセスなど。
建物の背面には配管などを見ることができます。無粋なこととは思いつつ、撮影してしまいました。裏側の道は中央区との区境になっていて、ここが埋め立てられた龍閑川の上にできた道のようです。
所在地:東京都千代田区鍛冶町1-10-4
*一般への見学などは行っていないようです。
今回の写真はRICOH GR3で撮影。RAWデータをキャプチャーワンで調整して書き出し、ブログ用にリサイズしています。トリミングはしていません。