仕事で現役使用中のニコンD810。テザー撮影中にPCとの接続ができない状態になりました。前兆はあったものの、いつものケーブル断線だと思い、新しいケーブル等で試すも接続できません。ついにカメラ側のUSBポートの接触不良が原因と思い、ニコンWEB修理受付サービスを使って故障修理に出してみました。
ご注意。2022年2月から3月9日の間(コロナ禍)でD810を修理に出した際の流れを記事にしています。修理期間、修理代、ニコン側の対応等が変わる可能性があります。実際に修理に出す際は個別に違いが生じる可能性があるので記事内容は参考程度にしていただけると幸いです。
<目次>
- USBポートの接触不良?
- WEB修理受付サービスを利用してみた。
- 修理申し込み時の修理見積もり代金。
- 実際にかかった修理代。
- 修理内容と金額。
- 「修理納期が遅れる旨の連絡がない」というのが気になる。
- WEB修理受付サービスの実際の流れ。
- D810の修理と今後、下取り価格。
- USBポートの接触不良という故障。
- まだまだ使えるD810、まとめ。
USBポートの接触不良?
現役として使っているNikon D810。スタジオ撮影が多いのでUSBでパソコンと接続して撮影しています。つまりテザー撮影です。
いつものようにD810でテザー撮影をしようとUSBケーブルでPCと繋いだのに、お互いに認識しません。ケーブルの断線はよくあることなので、予備のケーブルに交換してみました。
しかしどちらも認識せず。PCのUSBポートを変えてみたり、さらにケーブルを替えたりしてもダメでした。
こうなると原因はカメラ側のUSB接続部分の接触不良ではないかと思われ、ニコンに修理に出すことにしました。
WEB修理受付サービスを利用してみた。
今回はWEB修理受付サービスを利用してみました。コロナの影響もあり、非対面で修理依頼をできるので安心です。
ニコンのホームページより、サポート>修理>修理お申し込み方法から、「インターネットから申し込み」を選びます。
同時に会員登録をして製品を登録しておきました。
また、郵送にはニコンピックアップサービスを利用します。
自分でも発送手続きはできますが、ニコンイメージングプレミアム会員(プレミアム会員)はログインしてからインターネットで修理のお申し込みをすると、修理料金が10%割引になるとのこと。
所有しているニコンのカメラなどを登録後に確認するとプレミアム会員になっていました。
ちなみに、このサービスは現金代引きのみの取り扱いになります。
修理申し込み時の修理見積もり代金。
申し込み時の修理見積もりでは、もろもろ込みで50,875円。USBポートの修理が高額になるとは知っていましたが、なかなかの出費予想となります。
ニコンの修理の場合、見積もりは高めに提示されることが多いので、これ以上になることは考えられません。しかし、実際は修理にだしてみないとわからない。
高額な修理になりそうではありますが、愛着のあるカメラなので修理を依頼することにしました。
実際にかかった修理代。
気になる実際にかかった修理代。先に書いてしまいます。
実際の修理代は全て込みで34,827円。
見積もりよりだいぶ安くなっていました。
最終的に届く、修理完了のメールに書かれていた、金額通りの請求でした。
修理完了メールが届いたあとすぐに、カメラは代引きで届きました。もちろん修理代に変更はなし。
さっそくカメラをテストしてみましたがUSB接続に問題はなく、テザー撮影も以前と変わりなく順調にこなします。
修理内容と金額。
納品書の処置内容では、
パソコンにて認識不具合のため、画像制御回路基板を交換いたしました。
作業上、外観ゴムを交換いたしました。
とのこと。
USBポートの接触不良が原因だと思われるので、ポートと一体になっていると考えられる画像制御回路基板の交換は仕方のないことですね。これの部品代は12,528円となっていました。
画像制御回路基板と外観ゴム一式の合計は13,491円。修理料金が16,470円、送料、消費税を入れた合計が34,827円でした。
個人的には予想していた金額よりも安く、妥当な金額ではないかと思います。
USBポートの接触不良は画像制御回路基板の交換修理代金、送料で合計34,827円となりました。
「修理納期が遅れる旨の連絡がない」というのが気になる。
仕事で使うカメラなので、修理にかかる時間は短い方がいいです。
ニコンから来た修理進行メール(2月8日)では、
修理完了品発送予定日:2022年03月01日
となっていました。
しかし、実際に修理完了のメールが届いたのは3月8日。メールには、
発送日:2022年03月08日
となっていました。
途中、修理が遅れるとの連絡は一切なし。
正直なところ、3月1日の時点で、「修理が遅れています」くらいの連絡が欲しかったです。
コロナの影響もあり、修理が遅れるのは仕方のないことですし、ニコンのホームページ上では、「修理納期遅滞」という修理品の返却が通常よりも時間がかかる旨のアナウンスがされています。
しかし、ネットからは修理の進捗状況の確認ができますが、そこには予定日を過ぎたにもかかわらず、「修理完了品発送予定日:2022年03月01日」とあるだけでした。せめて何らかのメッセージくらいあってもいいのにな、と思いました。
ユーザーとしては予定日を過ぎて何の連絡もないのは心配になるもの。できれば、そうした連絡は個別にして欲しいのが本音です。
WEB修理受付サービスの実際の流れ。
修理代と修理にかかる期間を先に書きましたが、WEB修理受付サービスの流れを書いてみたいと思います。
- ニコンのホームページよりWEB修理受付サービスを申し込む。
- 修理センターより、受付完了のメールが届く。
- 梱包資材が送られてくるので、必要なものを同封して送る。
- 修理センターより、修理品確認完了のメールが届く。修理の見積もり金額が記載されています。
- 「修理お見積もりに関するご案内」が郵送されてくる。
- カメラを郵送時に修理申込票の「要見積もり連絡」をチェックしていたので、修理は保留されます。内容を確認して修理を進行するか、そのまま返却するかを決めFAXか電話で連絡します。
- 修理センターより、修理進行のメールが届く。修理の見積もり金額と修理完了品発送予定日が記載されています。
- 修理センターより、修理完了のメールが届く。修理代金と発送日が記載されています。
- 修理センターより修理が完了したカメラが代引きで届く。
実際の修理代金、修理品の発送日は修理完了のメールがあるまでわかりません。見積もりや発送予定日は「目安である」と認識しておくほうがいいでしょう。
D810の修理と今後、下取り価格。
このD810は、1年前くらいにオーバーホールをしていて36,751円かかっています。
今回の修理では34,827円。合計71,578円です。
2017年7月末に購入のD810。D850発売開始直前に新品で買いました。(初期トラブルが心配で機材はモデル末期を買ってしまうタイプです。)愛着のあるカメラで仕事上でも信頼しているで、これからも長く使っていきたいと思っています。
まだまだ使う気でいるD810ですが、下取り価格がちょっと気になります。
調べてみると、カメラのキタムラでの買取上限価格は59,940円(2022/3/10)。
もはや、ここで何かの下取りに出しても損をしてしまいます。修理不可能になるまで使い倒す方がいいと思いました。
USBポートの接触不良という故障。
この故障については仕事仲間(化粧品や貴金属、料理などの商品撮影する物撮りカメラマンたち。カメラとPCをケーブル接続して使うことが多いカメラマンが多いです。)ではたまに聞く話で、「とうとう自分のカメラもやってしまったか」というもの。
カメラのUSBポートが接触不良を起こすのは、ケーブルの抜き差しの多いスタジオ系カメラマンの間ではよくあることです。撮影現場では丁寧に扱っていると思っていても、接続が雑になったり、撮影中にケーブルが引っかかって、引っ張られたりと接続部に負荷がかかってしまうことはよくあります。
このUSB接続の接触不良はD800/D800E、D810が登場したあとによく聞くようになりました。D3Xではあまり聞かなかったので35mm判デジタル一眼の高画素機が普及した背景にあるためだと予想しています。
ちなみにテザー撮影では、付属のUSBケーブルクリップを使用。純正のUSBケーブルUC-E22を使い、USBのブースター付き延長ケーブルを使用しています。(バッファローのBSUAAR250BK)この延長ケーブルは5mで、場合によっては2本延長して使っています。
まだまだ使えるD810、まとめ。
D810の良いところは3635万画素という扱いやすい画素数だと思います。
2400万画素では、トリミング等で縮小されたときに心配。でも、4000万画素を超えるような画素数ではPCへの負担や容量が心配というユーザーにはちょうどいい画素数。
またDX(APS-C)サイズにクロップして使用しても1536万画素となるので、SNSやブログなどでは問題のない画素数です。
高感度に対しては最新機種には敵わないものの、通常撮影では問題のないレベル。
チルトしない固定式のモニタや、AFがD4sと同等という、不満はないけど、ちょっと古さも感じる性能が気になるところではありますが、中古市場で10万円前後の価格は大変魅力的だと思います。
また、ニコンの「Webcam Utility」というソフトを使えば、オンラインミーティング用のWebカメラにも使えます。(でも、こういう使い方はミラーレスカメラの方が良さそうですね。)
Nikon | Download center | Webcam Utility
ニコンを含めたカメラ業界の流れはミラーレス一眼。しかもコロナの影響や半導体不足などで一眼レフ機が今後新たに発売される見込みは少ないと思われます。そんな中、既存の一眼レフには完成形に達したモデルも数多くあります。そうした一眼レフ機の中から自分の好みにあった、ベストな1台を手元に置いて大切に使うのもいいのではないでしょうか。
*修理期間中に高画素機が必要な仕事があり、Z7を購入しました。正直なところ、「ミラーレスは仕事でも便利だな」と思ってしまいました。