うちでの煮干しだしの取り方を詳しく書いてみました。
一度に1.6Lぐらいの量が取れます。から煎りしてから水に一晩(約8時間)浸け、さらに煮出します。水出し+煮出しで、うまみを抽出するような作り方をしています。取れただしは濃厚で深い味わい。もともとしっかりとしただしが取れる煮干しですが、ちょっとした手間をかけて、強さのあるだしの取り方を書いてみました。
<目次>
- 濃厚煮干しだしの取り方を簡単に説明。
- <材料>
- <詳しい作り方>
- ポイントなど。
- 感想。
- 煮干しについて。
- 煮干しだしの使い方。
- 頭とワタ(内臓)ついて。
- だしガラのレシピ(食べ方)。
- 道具について。
濃厚煮干しだしの取り方を簡単に説明。
- 煮干し(50g)の頭とわた(内臓)をとる。
- から煎りする。
- 水(1.6L)に浸ける(冷蔵庫で約8時間)。
- 煮出す(沸騰後、3分間)。
- 出来上がり。
<材料>
煮干し ・・・ 50g
(どこのスーパーにでもあるお徳用のもの。)
水 ・・・ 1.6L
(水道水を浄水器で濾過したもの。)
<詳しい作り方>
(1)煮干しの頭とワタをとる。
煮干しの頭を折るようにして取りのぞきます。背中部分に爪をたてて割り、黒いワタ(内臓)をとります。ワタは苦味、臭みのもとになるので、なるべく取った方がいいようです。
頭とワタをとった重さは(正味)は、約35gです。これは何回か実際に測ってみた平均で33g〜37g程度の幅がありました。
(2)から煎りする。
フライパンに煮干しを入れ、弱火でから煎りします。
焦げないように、ときどき箸で動かします。焦がしてしまうと、コゲ臭がだしについてしまいます。香ばしいといえば聞こえはいいですが、料理によっては違和感がでてしまいますね。
(3)冷水筒に水を入れ、から煎りした煮干しを入れる。
冷水筒に浄水器を透した水1.6Lを入れ、から煎りした煮干しを入れます。
から煎りしたときにでる細かい粉は入れていません。軽く冷ましてから入れています。
(4)だいたい8時間、浸けておく。
冷蔵庫に入れておきます。
8時間を目安にしていますが、厳密ではなくだいたいです。夕食や朝食の片付けのときに水に浸けるところまでやっておき、朝食や夕食の準備のときに煮出して使うことがよくあります。
追記:ここまででも美味しいだしが取れます。最近では8時間くらいおけば完成で、煮出さずそのまま使うようになりました。
(5)鍋に入れ、沸騰させて3分煮出す。
鍋に入れて中火で加熱。
泡がたちはじめたら弱火にして沸騰させる。沸騰してからは煮立たないようにしながら、沸騰状態をキープしつつ3分煮出します。
途中、アクがでるのですくいとります。グツグツはさせません。
(6)火を止めあら熱がとれるまでおき、目の細かいザルで濾して出来上がり。
火を止めてから、あら熱がとれるまで5分くらい、もしくは5分以上はおいておきます。
目の細かいザルで濾して保存容器(冷水筒)に入れ出来上がりです。ザルで濾すときは熱いので十分気をつけてください。
そのまま使う場合は、あら熱をとらずにザルで濾して使うときもあります。
取っただしは、冷蔵庫で保存してください。
ポイントなど。
から煎りは、やりすぎると焦げ臭がつきます。香ばしいよりも「おコゲ」な風味になってしまいます。
から煎りするほか、電子レンジを使って臭みをとる方法もあります。
耐熱皿に煮干しを置き、電子レンジで600wで40秒。混ぜてさらに40秒加熱します。
日本の水道水は軟水で水質もいいと思います。とはいえ、蛇口から出る水には独特な臭みというか味がするので、浄水器を使って濾過しています。この独特な味は水道水に含まれる塩素や、配管などのサビなどが原因かと思われます。
軟水であれば、市販の水を購入して使うのもいいと思いますが、コントレックスなどの硬度の高い水は避けた方がいいでしょう。
8時間、水に浸けておくだけでも十分にだしが取れています(冷蔵庫に入れておきます)。スッキリした味わいですので、好みでこのまま使うのもありだと思います。その場合、目の細かいザルや、サラシなどで濾して使います。
煮出す時間を5分間程度(5分以上)にすると、かなり強い味(えぐみ的な味)を感じるようになります。好みが分かれるので僕は3分で火を止めることにしました。
追記:煮出さなくても美味しいことがわかり、最近では煮出さずそのまま使うことが多くなりました(手間もかからないので・・・)。
感想。
取りたてのだしに、しょうゆとみりんを足して飲むと、市販のめんつゆよりも遥かに美味しい味がします。そのままシンプルにうどんとか食べたくなる美味さです。
風味もゆたかで幸せにさせてくれる「お出汁」ですね。
煮干しについて。
「お徳用」と書かれた求めやすい価格の煮干しを使っています。スーパーで普通に購入できるものなので、料理家さんのレシピ本で使うような煮干しとは違います。味も大事ですが、費用も考えて、せっかくだから味を絞りとってやろうという思いもあって、濃厚なだしの取り方をしています。
煮干しだしの使い方。
この作り方では、濃いめのだしが出来上がるので、味のしっかりした味噌汁や、しょうゆ、みりんで味付けの煮物などが合うと思います。中でもひじきの煮物は相性がばっちり。具を多めにして作れば、深い味わいでコクのあるひじきの煮物が出来上がります。
頭とワタ(内臓)ついて。
個人的にはそれほど、「頭とワタ(内臓)を取る」ということは気にしていません。今回のように多めの量を作るときは、少しでも良い味にしたいという気持ちから時間と手間をかけています。どちらかと言えば、多少の「えぐみ」があったとしても、コクのあるパンチの効いた「煮干し感」がある方が好みです。
だしガラのレシピ(食べ方)。
煮干しだしを取ったあとのだしガラは素揚げにするのが今のところ一番美味しい食べ方ではないかと思っています。
だしガラ(煮干し)素揚げの作り方。
1. 煮干しだしを取ったあと、だしガラのあら熱がとれたら、キッチンペーパーなどで軽く水気をとる。
2. 高温の油に入れる。このとき、水分が弾けたり跳ねたりするので十分に注意してください。写真のような平らなザル状のものがあるので盾にしています。
3. カリッカリになるまで揚げる。
4. 油をよくきり、軽く塩をふれば出来上がり。
5. 油が汚れやすいので、先に何か食べたいものを揚げた方がいいと思います。ジャガイモを素揚げしてポテトフライなどをよく作ります。
*油に入れる前に、塩、こしょうを軽くふり、片栗粉をまぶして揚げても美味しいです。
道具について。
冷水筒(ジャグ、麦茶ポット)1.8L。ホームセンターのオリンピックで買った横置きができるタイプです。1.8Lはかなりギリギリまで入れた最大容量で、1.6Lが実用的な容量です。デメリットとしては熱湯がダメだというところ。なので、取っただしを入れるときはある程度、冷ましてから入れています。また口径がやや狭いので、僕の手では中を直接洗えません。手の小さい方なら入ると思います。洗うときは柄のついたスポンジを使います。
フライパンはティファールの口径20cmのものを使っています。